2012年06月08日

梢に侍る妖精

5:30起床。昨日より目覚めは改善されたがそれでも早起きができないのは怠惰である。
しかしながら、追突に桑の実のジャムを作ってしまった。



昨日桑の実を摘んできたのはいいのだが、帰省のことを考えるとそのまま冷蔵しておくわけにもいかないのでいっそジャムにしてしまえと思い立ったのである。遠目から見ればブルーベリージャムと大差なく、ほのかに漂う酸味がまたよい。これなら数日冷蔵庫で放っておいても大した問題はないだろうが、これをつけるパンは欠乏中である。

1限 動物制御学Ⅰ
昆虫の休眠について。発育ゼロ点や有効積算温度という言葉自体は高校時代生物室に置いてあった本を読んで聞いたことはあったが、改めてその内容について話を聞くことになる。よく越冬から掘り起こしたマイマイカブリやオサムシは埋め戻しても死んでしまう、というようなことが言われているのだが、そう簡単に休眠解除のスイッチが下りるわけではないので埋め戻しても大丈夫な気がする。もっとも、戻し方に依るのかもしれないが・・・

2限 植物系統分類学Ⅰ
不等毛植物門のお話し。今回は授業前に先生に留学生のおしゃべりがあったら注意してもらいたいとお願いしておいたのだが「当事者」3名のうち2名はやってこなかったのでそれはそれは静かな授業を受けることができた。ただ、終盤に襲ってくる眠気に耐えるのは一種の試練だ。なんとかそれに打ち勝てたのは良いのだが、だからと言って授業の内容が頭に入ってきているわけでもないのが悲しいところ。

部屋に戻って昼食の後、宝篋山にはいかずに学内のゼフィルスを探す。そろそろ栗の花も咲き乱れており、昨日ウラゴマダラを確認しているので何かしら出てきているだろうとの憶測は見事に的中。



クリの枝をゆするとウラナミアカシジミが飛び出してきた。撮影可能範囲内におびき寄せるのは難しく思えたこともあり、また去年はこの時期探索できていなかったこともあり採集を優先。新成虫のみずみずしさが伝わってきてきれいな標本にて記録のできる嬉しさと、生まれた芽を摘む後ろめたさとが合いまうのは致し方のないことだ。そういう意味もあってか、今年は既に採集した種にはあまり触手が伸びない。



ウラナミアカシジミはそう簡単に地面に降りてこない気がするが、ミズイロオナガシジミは最初から地表を飛び回っていた。すぐ逃げ去る様子もなかったので撮影を優先。ゼフィルスの中でも駄物扱いされがちだが、610はゼフ探しを満足にやったことが無いのでどのシジミチョウを見ても気分は昂ぶる。この後無事に採集。
今シーズン初めてイソダモを持ち出したのだが、これを持ち運ぶのは面倒なうえに重量もあって扱いづらい。オサムシを探したりロシア語の勉強ばかりいるとどうしても下を向いてしまうので、上を向いて花掬いをするのはいい刺激にはなる。しかし竿捌きのスキルはただただひどいばかり、3匹のウラナミアカに逃げられてしまった。しかしながら栗の花をゆすっているうち、いつの間にか1匹紛れ込んでいたのは幸運。こいつは模様の都合上裏面展翅を重視したいので、少なくとも2個体は標本として残しておきたかったのだ。
再び部屋に戻ってサッと展翅をすませ、荷物を整理して帰省開始。バス内でブログを書いてから昼寝。東京駅に着いたら地下通路を通って大手町へ移動し、神保町で下車。



目印の場所を見落として随分遠回りしてしまったが何とかナウカジャパンに到着。店内には所狭しとロシア語の本が置いてあるのだが、文学やロシア史、哲学、辞書といったものが多いようで、理工系の本はそんなに多くないようだ。とはいっても単にロシア語が読めないので見落としているだけかもしれない。さすがにドラえもんのロシア語versionがあったのには驚いた。そこまでドラえもんシリーズが好きなわけではないので買わなかったが、かといってそんなに安くもなければ高くもない値段設定であった。
о насекомые(昆虫について)という欄を見つけてさっそく中身をチェック。当初はこれを買おうと考えていたのだが、先日もっとグレードの高い図鑑を頂いたこともあり、ここで買う必要は無いかなあということで今回は見送る。掲載されている昆虫はそんなに多いわけではないのだが、表紙の様子からすれば低年齢層向けの編集をされているようで、読む分にはよいテキストなのかもしれない。それからなかなかきれいな写真集があったのだが、値段はともかくとして言語がキリル文字ではなくラトビア語でなぜここにあるのか理解に苦しむ。



物色を進める中(と言っても昆虫の本は数冊しかなかったのだが)、このハンドブックに300円の値札がついているのを発見。ロシア語は読めないのでイラストを頼りに中の様子を察していくのだが、カゲロウやチャタテムシ、ラクダムシといったどう考えてもマイナーで、それを知らないと推測のしようもない昆虫群を認める。また10ページ程度ではあるがカラー写真も掲載されており、おまけに学割も聞くとのことなので即刻購入決定。現在テキストのロシア語を一単語ずつ辞書で拾って意味を確かめていく段階である610がこの本を読めるわけもないので、ちょっとずつちょっとずつ、掻い摘んで内容を理解していかれればいいなあ…

それから久々に六郷に戻る。我が家のダメ犬「そら」は先日結石や睾丸の摘出を行ったそうだが、そのダメさ加減はホルモン制御を受けていたわけではないらしい。まあ変に弱ったりしていなくて良かったのだが、思えば彼も内にきて8年くらいたつのか…

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明日は早く起きてヒヌマ観察第一弾に取り掛かりたいですが雨の予報…
メガネの緩みを直しに横浜に行きたいのですがどうしようかなあ…  続きを読む


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)