2012年06月17日

安々と「忙しい」とは言いたくないのだが…

【5月16日】
午前中は体調が悪い中、集中授業を受けに行く。雨が降ってしまっているのでバスを使わざるを得ないのだが、幸いにして授業のある教室とやどけんの部室は近いので荷物一式を部室に置いてきてから教室へ向かう。久しぶりにU先生に会ったが顔を覚えられているようで安心。
第1回目はブルガリアの紹介で、その国の位置や気候、地形についてのお話を聞く。去年取っていた微積分の先生の奥さんがブルガリア人だということを思い出したのだが、そのほかにはヨーグルト位の知識しかなかった610には、首都ソフィアの平均的な気圧が970hPa程度であるということなど新鮮なお話がたくさん伺えた。キリル文字を使っているのだがロシア語と発音の仕方が異なっているところが若干あり、覚えにくそうだというよりかは、ああ西欧人は簡単に多国語を習得できるんだろうなあというイメージが先行する。

お昼休みになってそっと部室へ移動。すでに集合時間を過ぎてしまっているのだが、集まりが悪いようだ。というよりも誰が遅れてくるのかいまいち把握しきれておらず、幹事力不足を実感(今後、夜までずっとそう思い続けることになる)。
とりあえず定時出発組がそろったところで2班に分かれ、野菜と燃料を購入、筑波山へ。キャンプシーズンがいつごろなのかよく知らないのだが、とりあえず今の時期はシーズンオフなようで、今晩宿泊するのは我々だけなようだ。キャンプ場に到着して受付をするのだが、対応のおじさんがこれぞ茨城県人と思えるほど方言がきつく、何を言っているのかよく分からない。
ドタバタしながらも準備がひと段落したところで、雨が降っているが筑波山組と沢組に分かれて散策を開始。610は沢組に加わり、ハコネサンショウウオを探す傍ら不毛なガロア掘りに従事。



こんな感じの幼生がたくさん見つかり、もう少し大きめの個体もいくつか見つかったようだ。
ちなみにガロア掘りが不毛なのはシーズンを逸していることと、いたとしても数匹しか見つからないためであり、予想通り見つけられず。
沢から戻ってから林道散策。スギの切株をひっくり返してカマドウマを捕まえたり(ツクバカマドウマであることを願って…)、イエシロアリの巣を崩して女王の発掘を試みたり(翅蟻がたくさんいたので期待が持てたが、木が崩しずらくて深くまで探ることができなかった)する。



Y君がこんなオブジェを発見。打ち捨てられたビンの中で見事にコケが生えているのだ。これを持ち帰るようだが、湿度の高い宿舎の中ではうまく育てられるかもしれない。

散策を終えてから火起しの準備に入る。屋根のある炊事場を使えるのはいいのだが、かまどといい流しといい湿度100%の状況の中湿りきってしまって、どことなくものを直置きするのがためらわれる。しかしながら、濡れた昆虫採集用具を狭いバンガローに入れる気にはなれないのでそこに置いておくしかない。ナメクジが少ないことは610には幸いであった。
キャンプ場の電波が悪いなか、途中合流で肉とご飯担当のTateさんがいつ来るのか分からず(時刻をしっかり把握していなかった610の幹事力不足が露呈)、腹の減った先行組はかぼちゃやマシュマロを焼いて飢えをしのいだり、Mさんが下界で食料を調達してきたりする。
肉班の到着後、ようやくBBQらしくなったのもつかの間、今度はIさんが参加するのか不参加なのかしっかり把握していない610の幹事力不足が露呈し、焼かれている肉は下界で留守電を入れに行く間に消費しつくされてしまった模様。まあ610としてはそんなに困る事ではなかったのだが…



雨の中そんなに昆虫は期待できなかったのだが、オオミズアオをはじめとしたガ類は結構飛んできた。ヤハズカミキリやヒゲコメツキも飛んできたが、期待するミヤマクワガタはメスですらやってこない(メスはまだいないのか?)。イシノミがたくさんいたのでIさんが来ればさぞかしお喜びになっただろうなあ…

焼くものを焼き尽くしてからしばらく談笑の後、片付け、シャワー、就寝の準備に移る。既に疲労困憊していた610はとてもカエルさがしに同行できず、すぐに眠りに落ちる。

【6月17日】
4時ごろすっきり目が覚める。しかし外は雨が降っていて散策する気にはなれずに二度寝し7時に再び起床。パン3枚の朝食を済ませ、チェックアウトの準備をしてから第二弾の散策へ。今回も沢組に同行するのだが、沢の水量、水流ともに増加したためかサンショウウオの数がめっきり減ってしまった。雨が止み空も明るくなってきたので、昨日より見かける昆虫の数は増える。網を託したYさんがアサギマダラを採集、今回見かけたチョウはこの位であった。



2年前にお祭で見つけた以来のギンリョウソウ。



本場筑波山産のツクバクロオサムシ。宝篋山で有り余るほど見かけていることもあって採集は見送ったが、緑色、黒色系であればつまみあげていたかもしれない。



Sさんが綺麗なガを発見。のちの同定に時間がかかってしまったのだが、ゴマフケンモンということが判明。白と黒だけでこんなにも美しい模様を織り成すのかと感動したのは良いが、ガの採集用具(酢エチ入り容器)を用意していなかったので撮影にとどめる。



キャンプ場からは雲海が見渡せた。恐らく人生で初めての光景であろう。

昼前に下山開始。現実に変えるのがあっという間すぎて気持ちが追い付かないのだが、特に今日はすぐに集中授業に出ることもあって非常にあわただしいものであった。バスに飛び乗って部屋に戻り、冷麦を茹でて支度を整え、バスの時間が合わず徒歩で教室へ。部屋の中ではブルガリア語の基本文の紹介が行われていたが、間もなく眠気に襲われる。
それからウルルン滞在記でブルガリアが取り上げられた時の映像を見て、ブルガリアの民謡を眠りながら聞き、簡単なコメントを書いて終了。確かに風邪を引いてはいたのだが、キャンプで途中抜け出して授業に参加するのはどことなく後ろめたいものを感じた。特に先生が優しい方であったのも原因であろう。

それからつくばセンターにバスで出てタイヤを買う。この前のパンクの際にタイヤが老朽化していたことが判明し、前輪での事例からとっととタイヤを換えないといつまでもパンクに悩まされることになることが分かっているので今のうちに手に入れておく。ところがタイヤを履き替える時間が無いのが悩みどころである。

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熱は下がったみたいですが、咳が出てきました。のどの痛みはなかなか引きそうにありません。
土日ゆっくりすることが全然できませんでしたが、月曜日からは淡々と授業が始まっていきます。休むことができなかったよりも勉強ができなかったのが痛い・・・  


Posted by Impulse610 at 06:10Comments(2)