2011年05月30日

大学生ならダラダラ過ごして!

寝起きが悪く5時起床。雨が降ったりやんだりしているようで登校する気がそがれる。というのも4月19日の都市地理学の授業を受けに行くとき、どしゃ降りにあって下半身が水浸しになったのをきっかけに「登校時降雨恐怖症」に罹患してしまってとにかく雨の中授業を受けに行くのが嫌なのである。610の場合自転車のタイヤが14インチと小さく、転倒しやすい大学構内で傘を片手に運転することなど恐ろしくてできないのでレインコートなりウェーダーなりを装備して登校することになるのだが、この脱着が面倒なうえに荷物になって言いようのないくらい邪魔なのだ。

ただ登校するころには運よく雨が止んでいたので、レインコートを羽織らないで済ませることができた(ただ移動中に雨に降られる可能性があるので持っていかねばならず、邪魔なのには変わりない)。

1限:森林
ロシア人と森林について。テンションが上がらないわけがない。長くなります。
開始早々「大学には面白い講義とつまらないものがあるが、これは非常につまらないものです」とアナウンスが入る。
「空飛ぶ棺桶」:成田から出発しておよそ1時間23分後にはロシアの領空に入り、それから7時間半ずっとロシア上空を飛び続けてモスクワへ到着するという。これは大体日本からサンフランシスコへ行くのと同じ時間かかっていることになり、つまりロシアには太平洋がすっぽり入ってしまう。こんな広大なロシアの人口密度は「0.02人」・・・人がいないのである。ではいったいそんなロシアには何があるのか? 「森林」である。
「夜の森」は真っ暗で獣の叫び声が聞こえて恐ろしいが、にぎやかである。晴れていたら空の星がとても賑やかだ。
そういう森林に囲まれて生きてきたロシア人の感性を典型的に表しているのがオブローモフさん。彼は毎朝目覚めると100ページ本を読まないとベットから起き上がれないのだ。わめく家人に対して彼は「これからどうやっていきていくのだろう」と問いかける。
「頑張ろう日本!」というのもよい。ただ、これはロシア人からすると全く違う価値観なのだ。
例えばソ連時代、モスクワから発車する列車の中に2両だけパリ行の車両が連結されていたが、これは「封印列車」呼ばれていて、窓は全閉でほかの車両へも移動できない。ポーランドあたりに差し掛かるとレールの幅が違っているので台車を合わせるために車体を宙づりにして6時間もかけて台車を交換するなどして、3日かけてパリに到着したのだという。
また鉄道つながりで言うと、シベリア鉄道に乗ってモスクワへ向かうとすると、車窓はひたすら森林が広がっていてたまに協会が見えたりするくらいなのだが、そういう乗り物の乗客を見ているとその人がどんな人生を歩んできたのかがわかるという。ある客室乗務員に「どんな乗客が格好いいか」尋ねたところ、「くつろぎ方を知っている人」にはお話を聞いてみたくなるのだが「一生懸命仕事している人」は適当に対応しておけばいいなと思うのだという。
去年の7月のモスクワは非常に暑かった(日本と違って太陽が23時ごろまで沈まず、しかも2時半ごろに昇ってくるから夜も暑い!)のだが、そんな暑いときにスーパーで買い物に行った時のこと。私の後ろには7人並んでいて、私がキャッシュで買い物をしようとしたがカードが読み取られない。おかしいなということで連絡を取ってみたが、その間後ろの人たちは待つことになり、私は申し訳ない気持ちでいっぱいになってちらっと後ろを見てみた・・・
ところが、誰も怒っていないどころか、誰も並んでいない両隣のレジへ行こうとしない!みんな目がうつろなのだ。彼らの様子を見ていると、謝る気持ちも無駄になってしまう。これは私とレジの問題であって、並んでいる自分たちの問題ではないとロシア人たちは判断するのだ。これがロシア人の行動様式であり文化でもある。
ラブレターを書くときには『オネーギン』を読むのが良い。絶世の美女タチアーナから幻想的なラブレターをもらう所がこの小説の一番いいところだが、もらったオネーギンはどうしたかというと、心が動かない!退屈・欺瞞・学問・愛・真実…これらはすべて戯言ではないか?人間の作為の有効性っていったい何なのか?こころって何?どこにあるの?これらは幻想ではないのか?・・・というのが、オネーギンの作者でありロシア文学の父と呼ばれているプーシキンの問いかけである。
以前授業で「アナーキズムとデモクラシーのどちらが魅力的か」聞いてみたのだが、日本人はみんなデモクラシーが良いと答えたが、ロシア人の留学生は恥ずかしそうに「アナーキズム」と答えたという。なぜかと聞いてみると「アナーキズムは野生そのものであり、人間もまた自然の一部である。その姿を考えると、アナーキズムの方が魅力的」と彼女は答えたという。また、サハリンから来た留学生が突然泣き出したという。聞けば、こちらに来て2か月もたったのに自分は何の勉強もしていないという。何もしない心の空虚を前にして泣く!・・・ロシア人の生き方の比重の置き方は、恐ろしい森林に対して生きる緊張感に支えられているのだ。
そんなロシア人にとって森林は「死者の世界」でもある。死期を悟ったおじいさんは森へ行こうとする。そこは人間の無力の世界であり、そこで暮らす人は絶えず生と死の世界に接し、絶えず自問しながら生きている。森林は、人間としての営みそのものを考える一つの要素なのだ。

感動して脇汗をかきながら聞いていたのだが、そういえば夏休みが9/11まで延びた。この時期を使ってロシアに行くことができるんじゃないか?航路が使えれば安くいかれそうな気もするが…

2限:社会学への招待
11時ごろまで滞在したが教官が来ないため途中退席。待っている間はひたすら露単語の練習…

クラ代会議 昨年度のクラス連合会での内容報告
微積分のレポートは半分しかできなかったが、提出しないよりはましだろう。

3限:なし シーツ交換
ヒマラヤスギの根元にて大きなキノコたちを発見。






名前はもちろんわからない。生物学類生の中には一人くらいキノコマスターがいると思うんだけどなあ・・・

4~6限:地球学実験
混濁流を入浴剤で再現したり、ペットボトルを使って砂泥互層を作ったり、液状化現象を再現してみたり、実験自体は結構面白いがレポートが面倒そうだ。

放課後:免許合宿の申し込みへ
実験が早めに終わったので帰宅後さっそく風呂へ。2度目の一番風呂を達成するが、この誰もいないときに大浴場を独り占めできる気分は何とも気持ちの良いものだ。
それからたびてつの方+資源生(うち1名やどけん在籍)とで免許の申し込みに行く。パンフレットを見る限り(施設のレジャーさ加減が嫌だ!)行きたくはないのだが、交通費が4万円支給されることと料金が安いことにつられ、ほかの機会で免許を取ることもなさそうだから、以前から免許を取るかとらないかで意見がコロコロ変わっていたが行ってみようと思いたったのである。運転できればいいので楽そうなATを選ぶことにしたが、この先クルマ趣味が鉄道を上回ることもないだろうからMTにする必要もなかろう。
歩いて申し込みに行くのだが、建物内の雰囲気がどうも体になじまない。なれなれしい感じが不気味である。しかもお好み焼きがふるまわれている! 最低限の書類の申請を終えるだけで精いっぱいだった610はこれ以上の追い討ちに耐えられず逃げ出したが…こういう世界に二週間も滞在できるのか不安だ。ロシア語の勉強と虫さがしをセットにすればほとんど施設での接触は避けられそうだな。
ちなみに610が最も恐れているのは、めでたく免許を取って卒業する時に「みんなで肩を組んで【校歌】を歌う」こと!想像するだけで卒倒しそうだ!!
※期間は7/13~26、島根県益田市で運転技術を磨くことになります。夏木み(ママ)に入っていないところもあると思うけれど、この期間に33R会を入れないでください!

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明日は1限が休講ですので、朝はのんびりできそうです。地球学実験のレポートは片づけられるかな…  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(2)