2012年01月17日

ほんとうの人間の理解って何なの?

今日も6:30起床。授業のある日にこの時間帯に起きると余裕が足りないので本当は避けたいのだけれど…

1限:農村地理学
先週の続きで方法論的展開を述べられている最中、最前列で地図帳を開いて脳内妄想旅行に出かける。言い換えれば春休みの旅行先を考えているのだが、西の方に行きたい。1日目は太地に行って和歌山から徳島行きのフェリーにのり、2日目は交通手段を問わないで八幡浜まで出てまたフェリーで夜を明かし、3日目に九州に上陸。豊肥線で熊本に出て三角線と青ガエルに会いに行く。そのあとはせっかくだから長崎の隠居山にでも登りに行ってみようかな…と大体のプランが出来上がる。これ以上考えるのは差し迫った課題を片付けてからにしよう。
2限:有機化学Ⅱ
求核付加反応について。ノートを取っていても訳が分からない。

3限:ロシア語基礎A
格変化表は結構覚えていた。でもまだまだ文章中で生格や対格へと瞬間的に変化させられない。まあ普段の勉強量を振り返ればできなくて当たり前だと思わざるを得ない…

4限:総合英語(IE)
春休みの旅行先が確定する。以前は南大東島へ行きたいと思っていたが、伝説のガロアムシを探しに四国と長崎のとある場所へ行くことに決める。折角だからフェリーを多用したいのだがうまくできるだろうか。
また、インタビューの課題のチェックが終わったら「大学で研究したいこと」をまとめよという課題が出されるようで、今ガロアに夢中の610はそのことについてまとめることにする。そして色々調べているうちに、このままでは今週提出すべきレポートとプレゼンに手を付けられない気がしてくる。資料集めは土日まで我慢しよう。

5限:植物生理学概論
植物ホルモンのお話し。「抑制」がすごく大事な旨を説かれる。

6限:夕食の準備→つくばセンターへ
放課後:バイオeカフェ テーマは「生物学×アート」 W大学の先生がお越しになってお話しされたが、聞く前の予想以上に興味深いメッセージがいくつか見つけられたことは大きな収穫であった。

・生命の模倣、生命の探索はもともとアートの主題である(cf.ラスコーの洞窟)
・生物学で探求されているいのちと「そうでないいのち」
・自分にとってのいのちとは何か。(ある母親「私のいのちは自分の娘です」)
◎自然の中にヒトは存在しているという考え方と、アートの中にサイエンスがあるという考え方。これらは両方同時に成立し得る。
・作品⇔鑑賞者という図式、生き物/生命体⇔感得者という図式 関係性において語ること
・生物学だけで生き物が完結するのではない?
・合成生物学
・『バイオテクノロジーが主夫や子供たちの手に渡れば、新たな生命の多様化をもたらす』
・ガレージバイオテク(DIY Bio, DIWO Bio)
◎植物の組織培養はキッチンでもできる!
・青いバラを自宅で増やしてサントリーを挑発しよう
◎実験室で作ったトランスジェニック生物の分類体系はどう論じるのか?
→アーティストからの話し合いで出た、生物学者からは出てこない、かつうまく答えられない新しい問いの立て方
・生き物を使ったアートはそう新しくはない(金魚、朝顔、庭園、整形。化粧や美容も広義的には含まれる)
・自分の血で作った「血膏像」
・リアルたまごっち
◎アートの途中で新しい自然現象が見つかることもある。とりわけ常に最先端のアートからは。
・母乳爆弾
・「好きに見ていいよ」というのはまやかし
・バイオアーティストというのは殆どゲリラみたいなもの。半端な説明ではダメ。

まずは組織培養が自宅でもできるということが驚きだ。哺乳瓶に市販の栄養ドリンクや寒天を使って「培地」を作って、青いバラでも何でもいいので組織を置いておけば5%くらいの確率で成功するという。610はこういった管理が苦手なズボラさを持ち合わせているので上手くできる気がしないが、やってみたらさして興味のない植物の世界にのめりこんでしまうかもしれないなあ…
実験室でできた生き物の分類体系をどうするのかと先生が学会で発表したとき、会場の空気が凍り付いたという。そういうことは生物学者の視点からは生まれにくい問いだと仰っていたが、確かにそうだろうなあと感じる。フェルトで作った人形の周りに細胞を付けると、だんだん細胞が人形を覆っていき、次第に「人形の形をした細胞のかたまり」が生まれる。これは栄養を要求するし、排泄物も出す。果たしてこれは生き物と呼べるのだろうか―というお話は非常に考えさせられる。
アートの視点からサイエンスに切り込み、それを卒論や修論のテーマにするということは何とも面白そうだ。そこまで行かなくても、「生物学」よりの勉強や思考法に陥りがちな610にはアートの才能があるのかはよく分からないのだが、そういう考え方から疑問を作り出していかれればいいなあと思ったのであった。
今までは生物学とアートはある程度距離のある分野だと思っていたのだが、根本ではそんなことはなかった、アートからサイエンスが生まれえるという考え方に接することができて非常に新鮮な思いがした。そみあ氏が聞いていたらすごくゾクゾクするんじゃないかなあと思ったのだがどうかなあ…

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明日は月曜授業なので3限までしかありません。そのあとには異文化のプレゼンを作るべくメンバーで集まるようです。ここで仕上げておかないと非常にきついな…  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)