2013年10月11日

昆虫の研究がしたいのに昆虫の論文を読まない病

今朝は8時半起床。なかなかやる気が出ないのだが、来週の水曜日に控えた論文発表のレジュメを作り始めたかというとそんなことは無く、なんと強制的にふりだしに戻ってしまった!
610は恐らく7月ごろから3か月近いブランクを経て、カリフォルニアのガロアムシに関する分子系統地理の論文を読み終えたのだが、中身がよく理解できていなかったことと、いくらガロアムシといえども内容に興味が抱けず、そんなものを発表しても面白くないのでやり直したいとかねてから思っていた。
そこで当てもない論文の海に飛び込んでいったわけだが、ここで突然興味のわく表題を掲げた雑誌が目の前に現れた。Zoomorphology! 興味を引く論文が次々に見つかってテンションが高揚していくのがよく分かったのだが、かといって内容が理解できるかというとそんなことは無く、知らない部位の名前がぎっしり書き込まれているものは発表に間に合うわけもないし、挫折する可能性の方が高い。そんな中、程よい論文が1つ見つかり、まずはこれをやり直しの論文に仕立てることにした。
次いで、センザンコウに関する形態学的研究があるか調べたものの見つからず。この時点で変な方向に火がついたのはお分かりだと思うが、いろいろ調べた結果、へんちくりんな哺乳類の形態学的研究の論文が見つかり、これを次回発表することに即決。610の好奇心をそそる研究手法というものは、どうやら昆虫よりも哺乳類や鳥で盛んなような気がする。そういうこともあって、研究をする上での興味関心が虫ではなくこういった生き物にシフトしているような気がしているのが目下の悩みでもある。

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さて明日も引き続き論文のレジュメ作りとか語学の勉強に集中したいと思います。  


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2013年10月10日

僕は人生のすべてを捨ててあなたのようになりたい!

今朝は6時半に起床した気がするが、思い出せない。

2限:専門語学(英語)CII
Science newsに関するテキストを読み、誰が書くのかとか、どうやってニュースになっていくのかとか、その長所と短所とか、あるいはnews valueがなぜ重要かということをディスカッションする。今回のテーマはMattewも仰るように難しいものでいまいちテキストが分からなかったのだが、少しは分かったような気がする。
そして、どういうわけか夏休み全然英語の勉強をしていないのだが、会話をしようという意欲が春学期よりも一段と向上している感じがする。もちろん、こうさせるのはペテルブルクでの語学研修の影響が大きいわけで、ロシア語を勉強することが英語の能力向上にも一役買っている気がしてきて非常にいい気分になれた。

3~4限:ロシア政治(再履修)
前回にもまして脱線の度合いが激しく、どんどん逸郎学類長に洗脳されていく感じがしてたまらない。

・(学生に向かって)どうしてみんなこんなに老けてんの?
・幻想の世界だから見えなくても見えるでしょ?
・(フライト中の飛行機の右翼にエンジントラブルが生じ、焦る逸郎学類長に対してパイロットが放った言葉)こういうトラブルはいつもあるから大丈夫!
・夫婦喧嘩をしたばかりの機長はものすごく危険
・研究室で寝てごらん、寒いよー!
・(プーチン、大統領選挙の演説の際に)偉大なロシアに投票してくれ
・気まずい空気を和ませる唯一の話題、それはプーチンについて語ることだ
・僕の人生は筑波大学とロシア政治、これがすべてです
・まともな政治家ならば新聞は読まない。自分がしゃべっていることは世論だと思っているから、どんなに新聞で叩かれても何とも思わない
・新聞社が世論を代表していると思っているが、彼らは選挙で選ばれていないので世論を代表していない
・(逸郎先生、つくばに来て)うわあ日本にも社会主義があった!
・(ストーカーに対して)振られたって気にするな! 我慢しろよ! それでも耐えられないときはプーチンを話題に出すんだよ!
・小悪魔によってどれだけ僕の人生を剥奪されたことか!
・(アエロフロートの副操縦士から、つくばの学生にむけてのメッセージ)人生、耐えること、耐えること、耐えること!

本日は、持参したСвятой Источникのペットボトルの存在に気付いていただけ、これがロシア正教会が販売している水であることが判明。学類長曰く、その辺の川で汲んできた水のようにまずいとのことだったが、610にはそうは思えなかった。ちなみにこのデザインはなかなかのお気に入りだ(610はマニアックなペットボトルを集めるのが好きで、いつもこれに水を入れて愛用している。ロシアで4種類のペットボトルを手に入れ、適宜使い分けて楽しんでいる)。

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さて放課後、大学から援助物品として標本箱、針、ヘッドライトを頂き、部室に運んでいる時、文サ館の窓のところに迷い鳥がバタついているのを発見。サイズ的にキジバトかなあと思って確認してみたら、顔がいかつい! 




これはいったいなんだ? 猛禽、しかも若鳥であることまでは分かったのだが、種類は予測できない。撮影後すぐに解放し、図鑑で種類を調べてみたのだが、どうにもわからない。模様的にはオオタカのように思えたのだが、サイズ的にはこんなに小さくは無さそう。こういう時にtwitterが力を発揮する訳で、早速ハイタカではないかという意見を頂き、しばらくしてからツミではないかとの回答を得た。サイズ的にもこのどちらかであることは間違いなく、目の周りを縁取る黄色い部分(アイリング)がツミにはあってハイタカには無い、との特徴を鑑み、ブログ執筆現在はツミの若鳥であるような気がしている。うーむ猛禽の区別はかくも難しきものかな…
※ちなみに、鳥の持ち方として画像にあるようなやり方は鳥の呼吸を圧迫したり、あるいは嘴や爪で手をけがする可能性が高く、絶対に真似をしてはいけません。最低でも軍手は必須で、両手でしっかり、胸を圧迫しないよう肩や背中の部分と両足を掴むべきとのご指摘を受けました。言い訳をすると、突然の邂逅で軍手を持ち合わせていなかったことと、撮影時に独りでいたこと、並びに片手でカメラを操作する都合上ご覧のありさまとなった次第です。
写真だと鷲掴みにしているように見えますが、これはトリの体サイズと610の手のサイズのミスマッチに依るところも大きく、実際はギュッと握っていたつもりはありませんでした。それでも、呼吸の具合、心拍の速さ、あるいは自分の手よりも高い体温を感じ取ることができたのは中々に良い経験でした。

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明日は全休、論文読解とヘブライ、サンスクリット、ロシア語の予習をこなしていきたいと思います。  


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2013年10月09日

今年の旅行記はどれだけの人が書いてくれるだろうか

今朝は6時45分起床。ようやく8時台の怠慢を突破することができたのだが、まだ入眠に問題を抱えているので辛いのは変わらない。

1限:発生生物学II
担当の先生が体調不良とのことで、代理の先生が登場。ウニを例に、受精と卵割のお話がなされる。

2限:動物進化学特講
下平高原臨海実験センターのM先生より(610にとっては)馴染みのある昆虫の体系に関する話を英語で聞く。先生も大分大変そうだったが、専門単語というか、専門単語が英語で登場すると処理不能になってしまうのは苦しい。今回は予備知識があったので何となく把握は出来たのだが、これ、よほど学習意欲や予備知識が無いと2年生(あるいは、動物系統分類関連の授業を履修していない3年生)には有益ではない講義になってしまいそうだ。個人的には、教室内の人口密度を下げるためにも、あるいは有益な時間を過ごしていただくためにも、2年生には来年度再チャレンジしてもらった方がよいと思う。

4限:専門語学(英語)BII
今回もメンバーの発表を聞く側で過ごしたのだが、今回はなぜか殆ど理解できず、質問をすることもままならなかった。前回の発表に関するレポートが深刻な文字不足に陥っていたため、挽回を誓っていたのにもかかわらず窮地に立たされてしまった。そして、次回は発表しないといけない。

放課後:やどけんMT
前回より人が少なくなり、窮屈でない環境でミーティングを行う。ポスターとかTシャツといった雙峰祭関連の仕事がほぼ全て1年生に投げられた形になったが、それが負担になってしまっていないか気がかりである。

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明日は英語とロシア政治、毎週の締めくくりにはとてもふさわしい授業です。  


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2013年10月08日

ロシアの昆虫への招待

今朝も8時起床。どうしても早く起きられない。
午前中は生き物の世話とロシア語の予習を行う。

3限:哲学カフェ(聴講)
前回話したことについて、まずは内容では無く、610が集中砲火を浴びたような先週の様子を踏まえて、人格攻撃がなされているわけではないといった確認をしたり、あるいは途中でよく分からない議論が挟まったりして、よく分からないままに終わる。
ちなみに、本日一番の衝撃は、さっちゃんが明かしたカリキュラムに関するお話である。

必修授業なんて廃止すればいいじゃない、とあるときさっちゃんは言ったらしいが、その答えが「学生は必修授業の単位が欲しくて仕方がないのだから、無理な話だ」というものだったらしい。大学で必修科目が決められているということに学生が誰も文句を言わないから、現行のルールがいつまでも変わらないのだのこと。

4限:ロシア現代文化特講b
先週同様に露文和訳。しかし、部屋が暑い。10月にも入って最高気温が29.5℃(10月の最高気温において、つくばでの観測史上7位)に到達するとはいったいどういうつもりなのだろう。あと20℃くらい下がってくれないと暑くてやっていられないのだが・・・

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ロシアの昆虫について、webページで更新及び公開を行いました。おそらく、日本語でペテルブルクの昆虫を知ることができるただ一つの情報源だと思います。だからというわけではありませんが、一度はご覧いただけると嬉しく思います。  


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2013年10月07日

ヘブライ語とサンスクリットが必要である!

今朝は8時起床。本当は早起きをしてサンスクリットの課題に取り組みたかったのだが、昨晩は21時に布団に入ったのにもかかわらず、3時間近く寝られずに過ごしてしまったこともあり、早起きが達成されなかった。夏休みとロシア語学研修を経て、610のこれまでの睡眠リズムが完全に崩壊してしまったらしい。21時や22時に健やかに寝付くことができないというのは、個人的には非常に問題なのだが…

2限:分子進化学II
分子系統樹をなぜつくるのかといったことと、分子系統樹を構築する3つの方法の概略を聞く。
教室に着いたときには、なぜか分子進化学III担当の先生がいて、何が起こっているのかよく分からなかったのだが、どうやら先生の方が勘違いをしていたらしい。本来の授業の場所に、別の科目を入れてしまったと仰っていたのだが、解決できたのかなあ…

3限:インド古典語初級B(聴講)
動詞に関する簡単な説明がなされてから、夏休みの宿題になっていた範囲の答え合わせ。610は博物館実習に行っている時に半分だけ取り組んでいたのだが、ちょうどその範囲がすべて終わり、春学期最後の授業に欠席したために聞けなかった動詞の説明について、不完全ながらも充分に把握することができた。これによって、モチベーションが回復。


5限:ヘブル語初級b
動詞の完了形についてのお話。こちらでもモチベーションの回復が感じられる。

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授業に出ることでやる気が出てきたり、あるいは健康的な生活ができるのであれば、単位のために履修するのがいやだからという理由で履修を見送った科目を受ける価値はあるかもしれません。というより、単位を問題にするのではなくて、自分の健全な生活を求めるために履修登録をするのだとすれば、自分の中で履修をする価値が見いだせている気がしています。

いま、主に哲学カフェで履修のことについて話題を出した影響で、聴講をすべきか履修登録をすべきかとか、大学で勉強するとはいったいどういうことなのかといったことを考えたり考えなかったりしていて、しかも日によって気分が大きく揺らいだりもするので、なかなか困っています。
明日はこのことについてもう少し話すかもしれないので、また考えがこんがらがってしまいそうです。  


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2013年10月06日

ゴロゴロするならいまのうちだよ!

本日は10時ごろ起床。昨日の身体的および精神的な疲労はだいぶ解消されただろう。
実家から届いた荷物を仕分けしたり、あるいは汚くなった部屋を掃除したり洗濯をしているうちにどんどん時間が吸い取られていく。かといって時間が空いても課題に取り組む意欲は湧いてこない。この情けない状況が一向に改善されないまま2年半を過ごしてしまったと考えると、なんとも勿体ないと言えば勿体ないのだが、実は贅沢なのかもしれない。

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明日のサンスクリットとヘブライ語、学習意欲が全く湧いてきません。どちらも2か月近く全く学習していないという事実がよけいに授業へ向かう意欲をそいでくるのですが、今のやる気の無さをもって残り15回の学習機会を放棄することは、なんと勿体ないことでしょう。宿題ができていなくても、文字が読めなくなっていても、恥を覚悟で授業に臨むべきでしょう。
ただ、イタリア語に関しては完全に意欲を失いました。というより、6限に授業に参加するだけの体力というか、根気がもはや残されていません…  


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2013年10月05日

やどけん史上最高の危機を招く

昨晩は12時過ぎまで寝付くことができない中4時15分ごろ起床。この睡眠時間で果たして安全に運転ができるのだろうか…

集合時刻が6時なので、カーシェアの車を取りに行くために30分前には自宅を出発したのだが、今回はいつも借りている車が先約で使えないので、より遠いところまで取りに行かねばならない。雨が降っている中、この時点で面倒極まりないのだが、さらに困ったことに、車が新しすぎて何が何だかわからないのである。キーを取り出してみるとまったくキーらしくなく、エンジンの駆動にえらく手間取るし、おまけにトランクを開けることができない。この辺の機能は車種やメーカーによらず共通だと思うのだが、微妙に違うのだろうか、あるいは自分が気が付けていないだけなのだろうか。結局トランクの開閉は問題なく行えることが分かり、懸念していた雨はそこまで降っていないようで安心しながら八溝を目指していく。

さて3時間近く走ったところで、程よい沢沿いの林道を見つけて散策を開始したのだが、車を止めて支度をしようとしたところ、山沿いの落ち葉が積もっているところでうごめく奇妙な物体を発見。それがヘビであることは一瞬にして判明したのだが、黄色くてしかも真ん中に黒いラインの走っているものが何だか分からず、気が付けば手が伸びていた。


全体の姿を見て納得。これこそタカチホヘビ、シロマダラを差し置いて未だ出会ったことのない、最後の本土産ヘビであった!

出足から素晴らしい発見に恵まれ、上々の気分で沢に入る。この時点では増水していることもなく、あまり雨の影響が感じられなかったので水の中の生き物を探したり、ガロアムシを探したりする。


水の中では、サンショウウオの幼生やムカシトンボのヤゴが数匹発見された(ちなみに、610はどれも見つけていない)。特にムカシトンボは異なるサイズの幼虫が同所的に見つかり、これは610にとって初体験であったためテンションが上がる。

さて610の本命であるガロアムシの方は、乾燥気味の条件の悪い場所ながらも序盤に中くらいの幼虫を1匹採取し、いることが分かったので重点的に調べていったのだが、結局小さい幼虫に逃げられただけに終わり、最低限の収獲は得られたものの、不本意な結果に終わった。
このほかイシノミと、こういうガレ場でおなじみのかっこいいナガゴミムシ(学名をとってプテロと呼ばれる)を採集。プテロたちはオサムシと同様に地域ごとの分化が激しく、ものによってはガロアムシ以上にガレ場掘りを要求される珍品も多い。ちなみに、種類は不明である。

あーガロアムシ出てこないかなあとガレ場をいじっていたところ・・・


2匹目のタカチホヘビが出現! その色合い、姿から、一瞬オオミスジコウガイビルが出てきたものかとビックリさせられた。そりゃもちろん、サイズや生息場所が全然違うので間違えようがないのだが、610はヘビを探すために土に鍬を当てているわけではないので、予想外の生き物が出ると初期段階では正しい解釈ができない。
1匹目を採取したときは、飼育が難しいからという理由で採取後標本にしてしまおうと考えていたのだが、2匹目が見つかった時ふと「これ雙峰祭で展示してみたら面白そうだ」ということに気が付き、先ほどの個体よりきれいなこのヘビを持ち帰ることに決定。そこで餌となるミミズも採取していくことになったのだが、気が付いたときには1匹しか集めることができず、移動時間となってしまった。

ここでお昼を取っていた時、すぐ近くで伐採作業を行っている関係者のおじさんにお叱りを頂く。許可なく通行禁止の林道に入ってきたことがまずいぞと言われてしまったが、それ以上の追求というか懲罰が与えられずに済んだ。幸運というのはふさわしくない気がするのだが、ずいぶんと大人の対応をしていただけたように思う。

さて次なる林道を目指して再び山の中へ入っていったのだが、こちらは未舗装路でしかも道には水が流れている。先ほどの快適な舗装林道とは打って変わって、とてもガロアムシが出てきそうないい雰囲気を感じられたのだが、林道が随分荒れていたこともあって転回スペースが無い疑惑が生じ、途中で引き返した方が良いとの結論に至る。610はこの時、次の転回スペースで車を停めようと思っていたのだが、これ以上進むことが危険である旨をMさんから告げられたため、しばらく前に通り過ぎた第一の転回スペースまでバック運転をしながら引き返さざるを得なくなった。




良好な水田環境を求めて、畦道を盲進していったのだが、途中で行き止まりになり、バックのまま転回スペースまで戻らねばならない困難を招いた。操作を誤れば車ごと田んぼに突っ込む恐怖と戦いながら、山場を乗り切り、転回スペースまであと数メートルに迫った矢先、あまり配慮していなかった山側の溝に後輪が突っ込んでしまった。いくらエンジンをふかしても復旧させることができず、結局レッカー車を呼び、44000円の損失を招いたのであった。

去年の夏こんなトラブルを起こしたことを思い出すと、今回も道を踏み外して沢に落ちてしまうのではないかという危機感が途端に現実味を帯びてくる。だが勿論そんなことが起こってしまってはならないわけで、Namaさんに先導してもらいながらえっちらおっちら安全地帯まで引き返していったわけだが、ハンドルを切る勝手が前進と後進で違うということがいつまでたっても頭で理解できず、何度となく行ったり来たりを繰り返す羽目になったわけだが、そんな状態でも無事に安全地帯まで達することができたのは誠に不幸中の幸いといったところである。

路肩には落石も多く、それをNamaさんにどかしてもらいながらバックしていったのだが、待っている間、K君が山際にネズミがいるのを発見。
外にいるNamaさんに確認してもらったところ、それはネズミではあったが、特別なネズミだった…


Ой、ヤマネではないか! なぜこんな時に、こんなところで出くわすのだろうか!
この場所は完璧な植林地帯で、しかもヤマネは倒木の脇から顔をのぞかせていた。樹上性で、主に夜活動する生態的特徴や、あるいは島民にはまだ早い季節を考慮すると、どうも我々の前で見つかった合理的な理由が見つけられない。となれば、山の神が我々を救うために現れたとしか考えようがない!

無事に安全圏まで戻ってきたのはいいが、すっかり採集する意欲を削がれてしまった。610の独断でプランがころころ変わるのは良くないのだが、参加者の了解が得られたので茨城県最高峰の八溝山頂へ向かうことにした。


予想通り、山頂からは一面白い雲が広がっていて全然展望を楽しむことはできなかった。ただ、先日の鳴く虫観察の時にはすでにいなくなっていたと思っていたヤブキリが展望台にへばりついており、まだまだ彼らが死に絶えた訳ではないことが分かった。

その後はひたすらつくばを目指して帰っていく。この日は土浦で大きな花火大会があるため、その混雑に巻き込まれないよう思いっきり迂回をして栃木経由で帰ることになったのだが、休憩のためのコンビニがなかなか見つからなかったり、あるいは雨の中夜道を走る難儀を強いられたりしたわけだが、林道バックに比べれば大した困難ではない。

つくば到着後、有志で夕食を食べに行ったのだが、その時地球学類生のMさんから散策のアドバイスを頂く。
先ほど出くわした「林道に水が流れている」状況というのは、土砂崩れの前兆で非常に危険だということを教わる。道に水が流れているということは、山側では水が飽和状態になっているサインであって、土が浮いてしまっているのだという。そんなことも知らずに林道を突っ込んでいったのだから、何とも命知らずなものである。一人で突撃する分にはまあ勝手にすれば、という感じではあるが、やどけんの企画でこういう行動を起こすのは、企画者及び責任者として最低であり、失格である。
雨が止んでいて、沢も大して増水していなかったからといって、安全に散策ができるかというとそんなことは無くて、山には今まで降ってきた水が沢山溜まっているのである。そういう所まで判断が及ばずに今回のようなヒヤリハットを招いてしまった。これは猛省すべき事項である。
今後のやどけんの活動でこういう危険を冒さないよう努めねばならないし、次の代のメンバーにも周知せねばならない。次期会長をはじめ下級生がいたので、ぜひともこのようなイベントは他の人に起こさせないような対応をしてもらえればせめてもの救いである。

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明日は、本日の疲労を回復させつつ、一日目をそむけていた課題の消化に努めたいところです。  


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2013年10月04日

без названия

さて、やどけんでは雙峰祭関連に関して少し問題を抱えているのだが、昨晩新たな問題を発見してしまった。なんと、やどけんのブースが2つ存在するのだ! 
ある都合があって2つの企画を出展する形にはしているのだが、実施場所は1つの教室である。例年こうしているし、申し込みの時にその旨をを記載してもらったはずなのだが…何があったのだろう。

今朝は8時起床。今日は授業が一つもないし、誰とも会う必要が無い素晴らしい日であるというのに、早く起きられないだけでなく、起きても眠気が取れていなかったり、またやる気が湧いてこない。これでは論文を読む作業もなかなかはかどらない。

そして、目下の悩みはレジュメづくりである。今まではスライドを用意して発表する形式だったのだが、今回はレジュメを用意してそれを読み合わせる形式となった。このレジュメは、文字だけであれば当然LATEXを利用すればよいわけであるが、論文の都合上、ではなくて610の能力が低水準なので、図表を利用しなければ説明ができない。この図表をLATEXで利用するとなると、拡張子を変更したりサイズ指定をしなければならなかったり、さらにレジュメの文字量との調整も必須ときて、とても手間がかかるのである。そんなにレジュメに時間を割くわけにもいかず、もはや、プライドを捨ててWordで読みづらいレジュメを制作するしかないかもしれない。

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明日はやどけんメンバー有志で八溝山方面へ向かいます。610の個人的な狙いとして、ガロアムシとトワダカワゲラを見つけ出そうと思っています。  


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2013年10月03日

シベリアを前にして敗北宣言

今朝は8時起床。

2限:専門語学(英語)CII
秋学期はWritingについて話していくとのこと。ニュースというのは自分の人生を揺るがすような重大なものは殆どなく、好奇心で読んでいるものが大半だろう、というようなことを言っていたと思うのだが、確かにそうだよなあと思う。今日は発言する機会があったのだが、昨日に引き続きロシア語が邪魔をする。例えば、itというべきところにэто(eta、エタと発音)が出てくる。

3~4限:ロシア政治(再履修)
2回目のロシア政治も、懲りずに最前列に着席。去年のように、タチアーナのラブレターの朗読が行われなかった代わりに、夏休みにロシアに行っていた時のお話をなさった。先生の研究に関する最先端の情報がふんだんに含まれていたので、そこには触れないで、感銘を受けた言葉たちを紹介しよう。

・授業の終わりに、ロシアとともに安楽死しましょう
・(履修登録者の大半が物理学類生という事案を受けて)神聖なロシアに対する怠慢な態度に反抗しなくてはいけない。そのためには訳の分からない授業で対抗していく
・学問って、本当に偶然なの。努力したって成果は手には入らない
・警察官は伝説上の人物、いたら見てみたい
・あなたは明らかに堕落している!
・シベリアの奥の奥で、近代学問は何なのかという問題に突きつけられた
・(シベリアの奥に住んでいる人たちが、ロシアの中で最も幸せを感じているという世論調査に対して、モスクワのロシア人曰く)ロシア人がいないから幸せなんだよ!
・僕は世を代表して世捨て人に会いに行く!
・日本人って貧しいんだねえ…
・真実を言うのは傲慢だ、でもウソは言いたくない。この合間で生きているのがロシア人

今回のお話は、学問が偶然によって成り立っているのかがよく分かる内容であった。去年聞いた、ロシアから秘密文書を持ち帰ったいきさつをも思い出すと、一人の人間に作用している偶然がいかにその人の人生を左右しているのかがとてもはっきりと見えてくる。

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明日は細菌学を受講する予定ですが、分子生物学II同様、単位を取るために受講する可能性が高いので受けないかもしれません。そうすると全休となるので、論文を読んだりロシアの報告書を書いたり、あるいは放置気味の3つの旅行記の執筆に時間を割きたいところです。  


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2013年10月02日

間もなく崩壊、610の役職

昨日、久々の剃髪を行う。ロシアに行っていた事情もあったが、後頭部にできものができていて、剃るたびにこの場所が痛むので長期的に繊維を進める必要があったのである。結果、久々にすっきりすることができたのだが、バリカンで長くなった(せいぜい1cm位であるが、これだけでも充分に長い!)髪を切るのはなかなか面倒なことである。

今朝は7時起床、昨晩は時差ボケではなくおそらく暑さで寝付くことができず睡眠時間が不足しており、つらい出だしである。

1限:発生生物学II
最初に生命観に関するお話があり、それから性決定、生殖細胞や受精のお話。

2限:動物進化学特講
さて本日のメイン授業、Introductionとして主に日本と西欧での生物学(動物学)の歴史とか、動物学に関与する分子系統学のあり方、系統樹の読み方などを学ぶ。リンネの構築した当初の分類体系とか、日本でいえば本草学で発展した八百万の生き物の纏められようを見ていると、ときおりユニコーンとかカッパとか、存在しているのか不明な面々が登場していたりするのが、こういうところが610としてはとても愉快に感じる。
さて受講者は日本人以外も多いので教室がだいぶ手狭に感じたが、この授業が英語で行われる分には全く問題はないと思われる。まあこれは、610が去年動物系統分類学関連の授業を一通り受けてきたことで予備知識があるから言えることかもしれないが、動物の名前の専門用語さえ分かれば困難は感じられないように思えた。
それから、留学生が積極的に話していくのが1年次のG30科目やロシアの研修生活を彷彿とさせる。彼らが私語さえ話さなければ、こういった学生からの発言が出てくる環境は610としてはとても居心地が良い。教室の後ろの方で話を聞かず内職をしていたりtwitterとかゲームとかで遊んでいる学生とより、彼らと授業を受けたほうがよっぽど実りがあると思うので、やはりこの授業は英語で行われるべきであろう。
まあもっとも、今は殆ど興味のある科目しか勉強しなくてよい段階に達しているからこそ放てる意見であって、例えば去年の植物系統分類学I,IIのように英語で行われるとはいえども魅力が感じられなかったものとか、受講してはいないが日本語ですら興味が湧かないゲノム生物学I、IIIや植物生理学I,IIIなどでも前向きな発言ができるかというと、無理だ!
昔のように単位を稼ぐため、あるいは興味のない科目を英語で受けなければいけない時には、きっとその科目に対して英語でやってほしくないと思うことだろう。専門科目を英語で講義する諸問題に関して、自分の中では答えが出せそうもない・・・


4限:専門語学(英語)BII
春学期と似たような感じで、参加者が各々読んできた論文の内容について報告し、質疑応答を行うスタイルで臨むのだが、春と違うのは参加者の希望研究分野と担当教員がマッチングしていることである。
610にとって救いなことに、50音順で論文を発表していくことになっていたのでロシア渡航中のロスが表面化することなく3人の発表を聞き、質疑応答を行うことができた。さて、手元には1か月、あるいは2か月以上前に読んだらしい形跡の残された論文があるので、これを紐解き、発表の準備に取り掛かからないといけない。

放課後:やどけんMT
雙峰祭のことについて話してから、本日のメインイベントの引退会見を開く。これにて、次期役職が決まる。会長職が1年生に引き継がれることになったが、ここ数年はこういうことが無いようだ。610がいかに無能であったかをよく見てきたことだと思うので、それを活用して新たなる歴史を刻んでいってほしいものだ。
ミーティング後、ハラビロカマキリが大量にやってくることで音に聞く豚汁定食屋さんに向かったのだが、不発。日中の雨がいけなかったのか、例年に比べて数が少ないのか、あるいは店側が駆除したばかりなのか…とにかく、ここがとんかつに名を馳せる店だということを再認識してから、去年に引き続き鳴く虫の観察会を行う。
去年は9月に行ったこともあってクツワムシの声がたくさんしたものだが、今回はわずかに2匹のみ。流石に10月は彼らのピークからは過ぎてしまっているようだ。同様に、ウマオイも1~2匹くらいしか声が聞こえてこなかった。彼らの声は個人的に蒸し暑い夜にこそ聴きがいのあるものなので、10月にもいることが分かって驚きであった。
610もそんなに自信があるわけではないが、ある程度鳴き声が聴き分けられたり、鳴く虫の名前が分かるようになると中々楽しいものである。
夏にはカブトムシやクワガタを求めてうろちょろしていたやどけんの後輩たちには、ぜひとも秋には鳴く虫にシフトチェンジして散策を続けてもらいたいものである。

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明日は英語の授業がありますが、とても不安なことがあります。今日の動物進化学特講でもそうでしたが、英語を話されているのにロシア語が出てきてしまうのです。この感覚を維持しつつ、さらっと英語でも話せるようになれるのがベストですが、難しいだろうなあ・・・
そして、お昼からはロシア政治を積極的に再履修します。逸郎先生は去年と似たようなお話をされるでしょうが、ロシアに行った前と後とで感じることも違うでしょう。ただ、去年と同じ場所、すなわち最前列に陣取る度胸がなぜかありません。でも、後ろの方で聴いていたら自分の士気が下がってしまうでしょうから、困ったものです。  


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2013年10月01日

専門科目で始まらない学期はじめ

さて長らく続いていた時差ボケについては、昨晩ようやく解消の兆しが感じられた。
しかしながら、朝は9時起床。高校時代には5時起きとか4時起きが余裕で達成できていたのに、どうして近頃は全然できないのだろうかとふと考えてみたのだが、おそらく当時は今と違ってもっと大雑把な人生を歩んでいたに違いなく、短時間の睡眠で簡単に脳が回復出来ていたのだろう。要するにショートスリーパーの気質を備えていたのだろう。
ところが今となっては、ロシアにいる間ですら人と会うことを割ける程度に内に閉じこもりがちになっていて、一般常識とか世間の態度とかに疑問を感じずにはいられない日々を過ごしている。受験生であったはずの当時よりはるかに脳を酷使しているということは一見滑稽だが、酷使している方向性がおかしいだけで、大学生ならこれくらいは頭を使って学業に打ち込んでいるはずである。610の能力をもってすると、かつてのように7時間を切る睡眠時間で十分に回復出来るほど効率よく頭を働かせることはできないらしく、必然的にロングスリーパー型の睡眠が必要になってしまうらしい。

さて、昨日は分子生物学IIを受講するかどうか検討している旨を宣言したのだが、結局放棄することにした。実は昨晩、自分の修得単位について参照していたところ、1単位分の見落としをしていたことが発覚。隠岐の島の公開臨海実習の成績が、あるところでは参照出来て、あるところでは参照できないシステム上の構造があり、610は常日頃から参照できないページで単位計算をしていたのであった。
単位の為だけに、さして興味を引かない授業を受けるとなると、必然的にモチベーションが低い状態で臨むことになり、おそらくその講義から得られることは大変少なく、試験でいい点を取るためだけの勉強とやらに熱中して、しれっといい成績を取るのであろう。これは単位に余裕を見た現在、取ってはならない行為である。
個人的には、破壊的衰弱氏(死の方が妥当?)と唯一被る授業であっただけに、履修を見送るのは残念な気もするが仕方がない。

というわけで、自由になった時間を使って、生き物の水替えをしたり、ロシア語の予習をしたりする。留守にしていた間に多くの生き物が死んでしまい、とりわけシロマダラに至っては行方不明になってしまったらしく、ある程度予測はしていたが悲しい現実が突きつけられてしまった。

3限:哲学カフェ(聴講)
自己紹介をしてから参加者の名前を覚えているかどうか確認しあって(610の呼び名はすぐに覚えられたようだ)から、610が自己紹介の時に言ってみた「授業を聴講すること」について話をする。成績をつけられることに強迫観念を抱いているだとか、専門科目として受けている人がいる中で、余暇のつもりで受けるようなことがあるのは好ましくないとか、一人で考えている時には思いもしなかったような意見が出てきて、それはそれでとても楽しい。
だが、まだ610には「議論の内容」と「自分の人格」がうまく分離できてないようで、頭ではわかってはいるのだが、発言者の意見の矛先が議題ではなく自分に向いているような感じがして、つらいわけではないが、居心地が悪い。
あまりしっかりとした信念のもとに、聴講をしようと考えていたわけではなかったのでいろいろ揺さぶられるものもあったのだが、もう少し考えてみる必要がありそうだ。

4限:ロシア言語文化特講
春学期に引き続き、Ирония судьбы, или С лёгким паром を読んでいく。610はロシアに行っていたというのに、大して読解力が上がっていないことが分かってかなしみを感じてしまった。まあ、向こうでは和訳する必要は無かったからなあ…

本日はバスで登校したのだが、行きに下駄の鼻緒が切れてしまったことと、帰りのバス待ちの間に、ロシアに持って行っていないズボンのポケットから100ルーブルが出てきたことが本日のハイライトであった。

ちなみに、本日はロシアのことについて掲載しません。テーマが思いつかないからです。
何か知りたいことがあったらコメント欄等を活用して、610に知らせてください。


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明日は秋学期一生物学類生らしく過ごせる水曜日。今年から登場した動物進化学特講、英語で行われることはさておき、とても楽しみな授業です。
また、放課後にはやどけんミーティングの後、610主催の秋の鳴く虫観察会を行う予定です。10種類位見つかるといいのですが・・・  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)