2012年05月13日
春の女神我に厳しく、水神我の前に出づ
昨晩は悩んだ末にヒメギフ・ナミゲン採集のお誘いを承諾し、21時就寝。そして今朝は1時起床、この時間帯に活動するのはガロア教徒の聖地巡礼以来だろう。つくばはつくばで寒く、寝台の下に葬った毛布を再召喚させたほどなのだが、これから向かう所は氷点下に達するほど寒いらしく、服装もまたガロア教徒の聖地巡礼と同じになる。
~・~・~
丑三つ時に文サ館へ集ひ、企画者Kさん、ドライバーGTさん、Dr.Kさん、610の4名でいざ信濃路へ。道中大半の時間寝つつ、求むる場所信濃路にあらずして、甲斐の国なることを知る。この地我14の時林間学校にて泊し土地なれば―気がついたのは場所を変えた時だったが―いと懐かし。
およそ4時間の移動にて着きしも、標高千メートルを超える値なれば、つとめて寒し。求めるヒメギフチョウ飛ぶべからずにて、しばし林内を散策せり。

我チョウ屋にあらずオサ屋にて、朽ちたる木を見れば「崩さん」と思ふ。平地なればすでにオサムシ活動したるも、ここはかの如くなれば「いずれか潜まん」と思ふなり。

この地の朽木足で崩れるほどに脆ければ、求むるオサムシころりと出でたり。ホソアカガネオサムシなり。

かの如く集団にて潜むところを見れば我心躍りたり。またクガビル朽木より掘り出しければ、「ミミズ飲む姿一目見む」と思ひ採集したり。
さて陽も高くなり徐々に暖かくなりければ、ヒメギフチョウも飛ばんとて、Kさん、Dr.Kさんもろともにチョウを求め始めたり。我も図らずして手に入れし「ギフチョウネット」を掲げ林内を練り歩くもその姿え見つけず。

運に見放されたるかと悲しみに暮れつつも、我写真撮影に興じたり。コツバメは我が地元、宝篋山にて見しも、皐月にしか飛ばぬこと不思議なり。


我つひにツマキチョウの撮影に成功せり。かの蝶余は天久保池畔にて観察しも、飛翔の敏速なることをして撮影せしめず、口惜しく思いたり。ただ一つ悲しきは、草の先タンポポの前に伸びたること。

この地ヒメギフチョウの食草たるウスバサイシンの大群落ありて、「定めてギフ産卵しずらん」とKさんの申ししを聞きて「我も」と思ひ、かの如く葉裏に産み付けられし卵を見出したり。さすがに成虫を見ずして卵から飼育するは、チョウ屋ならずとも「まずは成虫を」と思ふものなれば、採卵せずそのままにしたり。
この地から移りし時、14の時に来し宿舎の異様なる景観を見て往時の記憶を取り戻すも、かのとき目の前に飛しヒメギフチョウを見のがすはいと口惜し。
げに哀しきこと、移りし先の地でもヒメギフチョウを望めぬこと。(ちなみに、KさんとDr.Kさんは採集していますし、Gtさんも目撃しているとのこと。悲しきことよ…)
いざゲンゴロウを求めんと、Kさんの知りしため池にてガサ入れを始めしも、つゆ見へざりけり。余はかつて水生昆虫を求めんと探すこと無かりければ、如何様にして求むるか知らずして、上手く探せざりけり。


この池イトトンボが豊富なれば、ホソミイトトンボ、オツネントンボなど初見のトンボども数多く飛び交ひたり。然れども求むべしゲンゴロウの現れざりけるは口惜し。池の水を抜きたるかとKさんの推測を聞きし、我ら人里を離れとある池に着きたり。この地井守の多きこと芥のごとくにて余は驚きけり。欲す生物学類生多しと読みし余はいくつか採集したり。


我シマヘビを見つけ、此を捕まへたり。Dr.Kさんこのヘビに心惹かれ、長きこと愛づ。

さて岸に沿ひつつ網をがさごそと入れつつゲンゴロウを求むるに、ミズカマキリやガムシの現れることに余の期待が膨らみし。そしてつひに目の前に求めしむるものの出でければ余が興奮は最高潮に達しし。

目の前のさま現なるものか。我を忘れしばし忽然とせり。
この語ガムシの追加を得しもゲンゴロウ姿見せず、ヒメギフチョウの姿つゆ見ざるけるも「終はり良ければすべてよく」、極めて心に残りし経験となりけり。
~・~・~
18時前につくばっくを開始、ゲンゴロウ採集を祝して「峠の釜めし」を夕食に、23時ごろに解散。かなりハードな日程だったが、事故も怪我もなく、予想外の成果が挙げられたのは非常にうれしく、お誘いいただいたことは有難いことだ。ムカシトンボ撮影は恐らく来年の課題となるが、先送りしても満足の行く遠征となったにちがいない。
~・~・~
明日は生き物たちの整理に追われそうです。ちょっと勉強する時間は割けそうにないなあ・・・
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丑三つ時に文サ館へ集ひ、企画者Kさん、ドライバーGTさん、Dr.Kさん、610の4名でいざ信濃路へ。道中大半の時間寝つつ、求むる場所信濃路にあらずして、甲斐の国なることを知る。この地我14の時林間学校にて泊し土地なれば―気がついたのは場所を変えた時だったが―いと懐かし。
およそ4時間の移動にて着きしも、標高千メートルを超える値なれば、つとめて寒し。求めるヒメギフチョウ飛ぶべからずにて、しばし林内を散策せり。

我チョウ屋にあらずオサ屋にて、朽ちたる木を見れば「崩さん」と思ふ。平地なればすでにオサムシ活動したるも、ここはかの如くなれば「いずれか潜まん」と思ふなり。

この地の朽木足で崩れるほどに脆ければ、求むるオサムシころりと出でたり。ホソアカガネオサムシなり。

かの如く集団にて潜むところを見れば我心躍りたり。またクガビル朽木より掘り出しければ、「ミミズ飲む姿一目見む」と思ひ採集したり。
さて陽も高くなり徐々に暖かくなりければ、ヒメギフチョウも飛ばんとて、Kさん、Dr.Kさんもろともにチョウを求め始めたり。我も図らずして手に入れし「ギフチョウネット」を掲げ林内を練り歩くもその姿え見つけず。

運に見放されたるかと悲しみに暮れつつも、我写真撮影に興じたり。コツバメは我が地元、宝篋山にて見しも、皐月にしか飛ばぬこと不思議なり。


我つひにツマキチョウの撮影に成功せり。かの蝶余は天久保池畔にて観察しも、飛翔の敏速なることをして撮影せしめず、口惜しく思いたり。ただ一つ悲しきは、草の先タンポポの前に伸びたること。

この地ヒメギフチョウの食草たるウスバサイシンの大群落ありて、「定めてギフ産卵しずらん」とKさんの申ししを聞きて「我も」と思ひ、かの如く葉裏に産み付けられし卵を見出したり。さすがに成虫を見ずして卵から飼育するは、チョウ屋ならずとも「まずは成虫を」と思ふものなれば、採卵せずそのままにしたり。
この地から移りし時、14の時に来し宿舎の異様なる景観を見て往時の記憶を取り戻すも、かのとき目の前に飛しヒメギフチョウを見のがすはいと口惜し。
げに哀しきこと、移りし先の地でもヒメギフチョウを望めぬこと。(ちなみに、KさんとDr.Kさんは採集していますし、Gtさんも目撃しているとのこと。悲しきことよ…)
いざゲンゴロウを求めんと、Kさんの知りしため池にてガサ入れを始めしも、つゆ見へざりけり。余はかつて水生昆虫を求めんと探すこと無かりければ、如何様にして求むるか知らずして、上手く探せざりけり。


この池イトトンボが豊富なれば、ホソミイトトンボ、オツネントンボなど初見のトンボども数多く飛び交ひたり。然れども求むべしゲンゴロウの現れざりけるは口惜し。池の水を抜きたるかとKさんの推測を聞きし、我ら人里を離れとある池に着きたり。この地井守の多きこと芥のごとくにて余は驚きけり。欲す生物学類生多しと読みし余はいくつか採集したり。


我シマヘビを見つけ、此を捕まへたり。Dr.Kさんこのヘビに心惹かれ、長きこと愛づ。

さて岸に沿ひつつ網をがさごそと入れつつゲンゴロウを求むるに、ミズカマキリやガムシの現れることに余の期待が膨らみし。そしてつひに目の前に求めしむるものの出でければ余が興奮は最高潮に達しし。

目の前のさま現なるものか。我を忘れしばし忽然とせり。
この語ガムシの追加を得しもゲンゴロウ姿見せず、ヒメギフチョウの姿つゆ見ざるけるも「終はり良ければすべてよく」、極めて心に残りし経験となりけり。
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18時前につくばっくを開始、ゲンゴロウ採集を祝して「峠の釜めし」を夕食に、23時ごろに解散。かなりハードな日程だったが、事故も怪我もなく、予想外の成果が挙げられたのは非常にうれしく、お誘いいただいたことは有難いことだ。ムカシトンボ撮影は恐らく来年の課題となるが、先送りしても満足の行く遠征となったにちがいない。
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明日は生き物たちの整理に追われそうです。ちょっと勉強する時間は割けそうにないなあ・・・
Posted by Impulse610 at
18:10
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