2015年04月19日

誤同定をしていた我が人生

今朝は7時半ごろ起き9時出発.午後の雲行きが怪しかったので朝食を済ませてさっそく唐沢に採集に出かける.


まず最初に見慣れぬカワゲラを発見.前肢第2跗節が前後の接と同じくらいに長いのでシタカワゲラ科Taeniopterygidaeである.去年は主に6月に現れる別種を集めていたが,こいつも使えるかもしれない.ただ今回は1匹しか見つからなかった.まあこれから出てくるのだろう.


続いて,シタカワゲラよりずっと小さく,何となく翅が白っぽいカワゲラを発見.ピントが甘いが,翅が微妙に体に巻き付いている感じであり,カワゲラの奴隷からするとオナシカワゲラと雰囲気が違って見える.おそらくホソカワゲラ科Leuctridaeのハルホソカワゲラ属Paraleuctra であろう.ホソは去年6月あたりに出てくる同属別種を利用していたが,採卵が難航したグループでもあったので,彼らを活かさないわけにはいかない.幸いにもそこそこ姿を見かけたのでチャンスがある.もう少し待ってお腹が膨れたメスを回収するのが一番手っ取り早いのだが,初対面のため頃合いを掴めないのが歯がゆいところである.その他オナシカワゲラ科Nemouridaeを数匹採集.こいつらに関しては今のところどうでもいい,というか相手をしていると手が回らなくなるから成虫の標本としての意味合いで採集.


今回はアミメカワゲラ科PerlodidaeのヒロバネアミメカワゲラPseudomegarcys japonicaがお目当てだったのだが見つからなかった.twitterでカワゲラを検索するとたまに本種っぽい画像が見つかるのだが,まだ菅平では早いのかもしれない.しかし一縷の望みをかけて街灯めぐりをしてみたところ,耳がついている’(ようにみえる)可愛らしい蛾を発見.正体は不明である.しかし,行きは下るだけなので快適だったが,帰りはお察しの通りであった…
センターに戻り昼食後ラボワークを再開.2時間ほど黒い悪魔の卵を固定するが,もはや指のけがの影響はほぼ皆無のようであった.その後次回の新聞のエッセイを考えたりしてすごしていたが,ふと気になるところがあってホソカワゲラの同定をしてみたのだが・・・属レベルでの誤同定をしていたらしいことが発覚.研究の流れ的には科が分かっていればよいのでそんなに困らないのだが,恐らく間違えたまま卒研発表をしてしまったことは不覚であった…夕食後19時前に帰寮.

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明日は粛々とカワゲラに隷属するだけです.  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)