2018年02月13日

2018. 2. 6 - 13 の人生

2.6
昔超薄切片を切ったブロックから再び超薄切片を切りだし、電子染色ののち観察。ある卵の像がとても良好で、人生で初めてトワダカワゲラのミトコンドリアを観察。高校時代に教科書や資料集でみた細胞小器官がこうして観察できるのはとても感慨深い。

2.7
昨日切った切片の観察を続ける。

2.8
午前中にBOSSにTEM像を報告。その中でいろいろよくわからないことが出てきたので、細胞小器官のお勉強を開始。結果、よくわからないことがもっとわからなくなる。午後に後輩の卒研スライド最終チェック。まあ大丈夫だろう。夜に本とか論文とか眺めていたのだが、もっとわからなくなっていたところがちょっとわかるくらいに前進。今注目している構造はこれまで非常に特殊な構造だと思っていたのだが、微細構造レベルで考えるとほかの動物細胞にも見られるものと大差なく、機能を考えるのに役立ちそうだとわかった点は収穫である。

2.9
午前、先日薄切したものの像が不鮮明な卵を再度切り出す。午後から本格的に実習の準備。夕方、”上野一の大都会”から女子高生がやってきたので施設利用のガイダンスを行う。

2.10
日中は実験所構内でエクスカーション。去年は猛吹雪で到達不可能だった滝のエリアにも無事に足を運べる。途中でBOSSと一部の人はキバシリをみたというものの、最後尾付近にいた私は無理だった。ああ人生。しっかし、彼女たちと私とでは年齢にして10歳近く離れているのか…だいぶ文化の違うことを感じる。糞の内容物調査を希望する生徒がいたのだが、なんと糞中から鳥の足が出てきた。夜はクマムシを探したりSEMでハエを観察してもらったりする。SEMを担当したがだいぶ熱く語ってしまった。

2.11
午前中に進化の講義。その後帰る時間まで部屋で待機してもらっていたのだが、窓の向こうにカモシカが歩いていたらしい。その頃私は別室で椅子を机に載せる作業の真っ最中で目撃ならず。ああ人生(2回目)。まあ生徒たちがカモシカに出会えたのならそれでいいのだが…

2.12
実習でだいぶ疲れたのでのんびり生きる。あてもなくろくもん号を走らせ、山道に入って鳥を探したりする。しかし期待する冬鳥には全然出会えなかった。

2.13
9日に用意した超薄切片を午前中に観察。いろいろ気を配ってみたのだが見え方はたいして変化なし。固定が悪かったのかもしれない・・・その後昼寝を挟んで細胞のお勉強を続ける。お勉強といっても、自分が観察しているようなTEM像がないか探すのがもっぱらの作業なのだが、この作業は宝(≒双眼鏡)探しのようで結構楽しい(しっかり論文を読み込むことになれば苦行と化すのだろうが…)。だんだんと内容が本筋から逸れているのを感じるのだが、そもそも我が人生が脱線と逸脱の連続であるわけだし、とくに不安がることはないのだろう。事務作業や次なる切片切りだしの準備を整えたりする。



Posted by Impulse610 at 19:53│Comments(0)
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