2014年12月08日
カワゲラの支配に休みがあるとでもお思いで?
今朝は7時半起床、8時ごろ出発。朝食後散歩へ出かける。
目的は鳥見とアニマルトラッキング。さっそくヒトの歩いた道から逸れている謎の軌道を発見。かすかに人工物っぽい感じもしたが、これは動物の仕業に違いない。

あしあとを見るとヌシは偶蹄類であることが確定。ただその時にはイノシシかカモシカか見分ける知識が無かったので、これがカモシカであると祈りつつ(でも地面すれすれの木の枝に雪が残っているし、変だなあ)探索を続けていたが、どうやらこのヌシは沢の方からトボトボ歩いてきて、樹木園の方へ消えていったようであった。ここにセンサーカメラをつけていれば行動の様子を記録できたのだろうなあ。
探索を終えてカワゲラに隷属。午前中はミネトワダの固定卵の洗浄と固定を行う。その際、一度は戦慄を覚え、解決の糸口を見出したに思えた問題が再度ぶり返しそうな現象が起こってしまったらしいことに気が付いた。まだ確実な証拠を得られていないのだが、タイムラプスが明らかにしてくれよう。進捗が創成されてしまうのは歓迎すべきことだが、今回は系統を考えるうえで結構厄介なことになるかもしれない。少なくとも、先日のセミナーでぶち上げた結論が嘘になる可能性がある…
午後は4日ぶりに氷点下を突破したことを記念して沢に向かうことに。名実はカワゲラ探しだが、もちろんいろいろな物を探すつもりである。

まず滝を拝む。凍結が始まっているようで、滝壺は凍り付いていた。もうこれではカワゲラはいないかなと思っていたが、死んでいるユビオナシカワゲラの成虫を発見。雪の上にいるということは雪が降り終わった後に活動していたということであり、本業をおろそかにしてはいけないことが示唆される。

ほどなく奇妙な物体を発見。物体というのは失礼で、正体はクモガタガガンボ、翅の退化したガガンボの仲間である。冬になると成虫が出現し、天気の良い日に雪の上を徘徊する人生を過ごすとされている変人である。こういう生きざまに憧憬を感じてしまう。


滝の周りは歩きづらくしかもカワゲラも見えなかったのでいつものポイントに移ってみたところ、そこらじゅうにカワゲラがいるではないか。雪に覆われるとあたり一面が白くなるので、黒いカワゲラは大変見つけやすくなる。しかも氷点下を突破しているとはいえ寒いのでさすがの彼らでも動作は緩慢、採集も容易い(なお陽が当たっている所では飛翔している姿も目撃している)。オナシカワゲラといえば11月に採集したものの蛍光観察に失敗しているので、これでリベンジをしなければならない。運よく卵もちの個体も1匹見つかり、幸先の良い出だしである。

結局1時間くらいじっくり雪の上を眺めて、予想外の収獲を得た。なんで雪が降ったのに、氷点下10度を下回ったというのに、こんなに成虫がいるのだろう。カワゲラの耐寒性能恐るべしであるとともに、ミネトワダのシーズンが終わり、ミヤモトクロカワゲラが君臨するまでのわずかな期間には成虫のカワゲラはいなくなっているんじゃないかとひそかに期待していた(≒奴隷でも休みが与えられる)のだが、人生そんなに甘くはない。カワゲラの成虫が出現している限り、固定すべき卵が存在し続ける限り、休むことは許されないのである。こうして610は年末年始に帰省すべき合理的な理由を失うと共に、年末実家に帰らないための免罪符を得たことになる。
とはいえ、オナシカワゲラからの採卵はなかなかうまくいっていないのが現状である。たくさん採っても産卵する個体はわずかなのである。この状況を打破するために飼育方法を考え直す必要がある。ひとまず今日は全部一緒の容器に入れ、明日に個別or雌雄1ペアに分けて飼育してみたい。翅のなく頑丈なトワダと比べて、翅のある軟弱なオナシカワゲラだとこの作業がものすごく大変なのだが・・・
採集後アミメカワゲラその2の蛍光観察準備をするのだが、卵の状態が悪いこと、そんなサンプルがスクリュー管25本分もあることで一気になえてしまう。最近毎日のようにミネトワダ卵の固定をしている時もそうなのだが、こういった作業でやる気が湧かなくなってしまう。ミネトワダの場合は既に膨大なストックがあるのにこれ以上ストックを増やす意味を感じられないためであり、アミメの場合はどうせ観察しても見えないことが分かっているためである。もうちょっと合理的な人生を送りたいのだが、人生設計に難のある610にはなかなか立て直しが難しいのである。こういう時はこころを無にして、無駄な時間を過ごしているとかどうとか考えることを止めて作業あるのみである。そんな感じで21時過ぎ帰寮。
~・~・~
明日からいよいよ切片作りを伝授して頂きます。新たな観察手法を得られる喜びの一方で、今までの固定のように、毎日無心で卵を切っていく日常が始まるのかと思うと身構えてもしまいますが、切片作りの場合は固定と違って結果が見えやすいので少しはやりがいを感じられると思いたいです。

目的は鳥見とアニマルトラッキング。さっそくヒトの歩いた道から逸れている謎の軌道を発見。かすかに人工物っぽい感じもしたが、これは動物の仕業に違いない。

あしあとを見るとヌシは偶蹄類であることが確定。ただその時にはイノシシかカモシカか見分ける知識が無かったので、これがカモシカであると祈りつつ(でも地面すれすれの木の枝に雪が残っているし、変だなあ)探索を続けていたが、どうやらこのヌシは沢の方からトボトボ歩いてきて、樹木園の方へ消えていったようであった。ここにセンサーカメラをつけていれば行動の様子を記録できたのだろうなあ。
探索を終えてカワゲラに隷属。午前中はミネトワダの固定卵の洗浄と固定を行う。その際、一度は戦慄を覚え、解決の糸口を見出したに思えた問題が再度ぶり返しそうな現象が起こってしまったらしいことに気が付いた。まだ確実な証拠を得られていないのだが、タイムラプスが明らかにしてくれよう。進捗が創成されてしまうのは歓迎すべきことだが、今回は系統を考えるうえで結構厄介なことになるかもしれない。少なくとも、先日のセミナーでぶち上げた結論が嘘になる可能性がある…
午後は4日ぶりに氷点下を突破したことを記念して沢に向かうことに。名実はカワゲラ探しだが、もちろんいろいろな物を探すつもりである。

まず滝を拝む。凍結が始まっているようで、滝壺は凍り付いていた。もうこれではカワゲラはいないかなと思っていたが、死んでいるユビオナシカワゲラの成虫を発見。雪の上にいるということは雪が降り終わった後に活動していたということであり、本業をおろそかにしてはいけないことが示唆される。

ほどなく奇妙な物体を発見。物体というのは失礼で、正体はクモガタガガンボ、翅の退化したガガンボの仲間である。冬になると成虫が出現し、天気の良い日に雪の上を徘徊する人生を過ごすとされている変人である。こういう生きざまに憧憬を感じてしまう。


滝の周りは歩きづらくしかもカワゲラも見えなかったのでいつものポイントに移ってみたところ、そこらじゅうにカワゲラがいるではないか。雪に覆われるとあたり一面が白くなるので、黒いカワゲラは大変見つけやすくなる。しかも氷点下を突破しているとはいえ寒いのでさすがの彼らでも動作は緩慢、採集も容易い(なお陽が当たっている所では飛翔している姿も目撃している)。オナシカワゲラといえば11月に採集したものの蛍光観察に失敗しているので、これでリベンジをしなければならない。運よく卵もちの個体も1匹見つかり、幸先の良い出だしである。

結局1時間くらいじっくり雪の上を眺めて、予想外の収獲を得た。なんで雪が降ったのに、氷点下10度を下回ったというのに、こんなに成虫がいるのだろう。カワゲラの耐寒性能恐るべしであるとともに、ミネトワダのシーズンが終わり、ミヤモトクロカワゲラが君臨するまでのわずかな期間には成虫のカワゲラはいなくなっているんじゃないかとひそかに期待していた(≒奴隷でも休みが与えられる)のだが、人生そんなに甘くはない。カワゲラの成虫が出現している限り、固定すべき卵が存在し続ける限り、休むことは許されないのである。こうして610は年末年始に帰省すべき合理的な理由を失うと共に、年末実家に帰らないための免罪符を得たことになる。
とはいえ、オナシカワゲラからの採卵はなかなかうまくいっていないのが現状である。たくさん採っても産卵する個体はわずかなのである。この状況を打破するために飼育方法を考え直す必要がある。ひとまず今日は全部一緒の容器に入れ、明日に個別or雌雄1ペアに分けて飼育してみたい。翅のなく頑丈なトワダと比べて、翅のある軟弱なオナシカワゲラだとこの作業がものすごく大変なのだが・・・
採集後アミメカワゲラその2の蛍光観察準備をするのだが、卵の状態が悪いこと、そんなサンプルがスクリュー管25本分もあることで一気になえてしまう。最近毎日のようにミネトワダ卵の固定をしている時もそうなのだが、こういった作業でやる気が湧かなくなってしまう。ミネトワダの場合は既に膨大なストックがあるのにこれ以上ストックを増やす意味を感じられないためであり、アミメの場合はどうせ観察しても見えないことが分かっているためである。もうちょっと合理的な人生を送りたいのだが、人生設計に難のある610にはなかなか立て直しが難しいのである。こういう時はこころを無にして、無駄な時間を過ごしているとかどうとか考えることを止めて作業あるのみである。そんな感じで21時過ぎ帰寮。
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明日からいよいよ切片作りを伝授して頂きます。新たな観察手法を得られる喜びの一方で、今までの固定のように、毎日無心で卵を切っていく日常が始まるのかと思うと身構えてもしまいますが、切片作りの場合は固定と違って結果が見えやすいので少しはやりがいを感じられると思いたいです。
Posted by Impulse610 at 18:10│Comments(0)