2014年07月26日

オンボロ貨物車が手に入る我が人生

さて昨晩19時半ごろセンターを発ち灯火採集に出向く。目的地は普段実習で水生昆虫を探すポイントである。
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OBの先輩が研究室に遺した強力なライトと、いらなくなった宿泊棟のシーツ、どこかから手に入れたらしいブラックライトという簡素な装備であるが、色々な虫が飛んでくる。
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川沿いということもあり水生昆虫、特にカゲロウの飛来が多い。一方カワゲラは個体数的なベストシーズンを逃しているからか3種類、すなわちモンカワゲラ・ノギカワゲラ・アミメカワゲラ科Isoperla sp.?の3種類計4匹しか現れず。しかしモンカワゲラは卵もちであったこと、色々と楽しみなノギカワゲラの棲息の確認ができたことの意義は大きい。
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後日撮影のモンカワゲラ。これまで採集できたカワゲラの中ではダントツの大きさである。卵の大きさもダントツである。
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嬉しいノギカワゲラ。ノギの名は陸軍大将乃木希典に由来する(その他オオヤマカワゲラとかカミムラカワゲラという和名も軍人に由来している)。ミヤマノギより小さく、なんだか色も薄く弱々しげなのが意外であったが、追加個体が欲しいところである。
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ゼリーを貪るムラサキトビケラ。後翅が美しく展翅するとその大きさも相まって標本箱が映えるのだが、初採集である。

近くにはクワガタポイントもあり発起人K氏が気合を入れて探索していたが、コクワが見つかるのみであった。リベンジに期待したい。

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今朝も6時起床、40分出発。日中下界に降りるので少しでも作業をするための早起きである。1時間ほどカワゲラに隷属後バスで上田へ、鉄道で長野へ、そして長野からバスで車屋の最寄バス停へ向かう。
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お世話になっているバス停の電灯はマイマイガに支配されようとしている。

さて車屋についてお目当ての車(車種は納車後公開予定、簡単なスペックとして、軽バンの貨物車で、前面がのっぺりしている旧式の形態のもの)を見てみる。さすがは1995年生まれ、運転席はおろか助手席も鍵で開閉し、スライドドアは外側からどうやって開けるのか分からず、窓は手動で開閉、ハンドルも経年劣化のためかべた付いているし座席の縫い目はほつれ中から綿が出ている。しかしこれがいいのである。そのほか、最低限の要望であるエアコンが装備されているものの、猛暑の中を走るのは避ける方が良さそうな感じ。まあ菅平で暮らしていれば問題ないだろう。また、CDデッキみたいなものがついていたが、壊れている模様。この点を訪ねてみたところ、何と納車までに交換していただけるとのこと。これで鉄道唱歌垂れ流しの運転ができるというわけだ。
お店の人も気さくで、どことなく本学の某先生に似ているような感じであった。契約の際、昨日発行した印鑑証明書が絶大なる効力を発揮。というのも住民票の有効期限が切れていた窮地をあっさりと救ってくれたのである。びっくりしたことに、来週には納車できるという提示を頂いたのだが、残念ながら実習中なのでそのあとに伸ばしてもらったが、思っていた以上に早く車が手に入りそうでいい気分である。
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帰りの電車を待つホームの向かいに停まっているのは妙高号直江津行き。直江津という文字に無性に旅情が駆り立てられるが、長野から1時間半程度で行かれるという。二本木のスイッチバックを体験したいものだが、今はカワゲラに隷属しなければならない。さて帰りの電車が10分程度遅れ、菅平行きのバスの接続が間に合わず1時間半ほど待ちぼうけする人生を過ごす羽目に陥る。駅前は猛烈に暑く死を予見させるものだったのでこれまた図書館に避難。冷房完備の涼しい部屋で『哺乳類観察ブック』という本に魅了され(その後購入!)、結果的に有意義なひと時を送れたものの、いざ来たバスの冷房の効きが悪く、これまた死を予見させるのだがどうすることもできず苦しいひと時を過ごす。菅平も平地よりかは涼しいが最高気温が29.9度に達したようで、観測史上4位の暑さ(菅平では過去3回しか30度に到達したことが無い)であったこともあり帰ってきてからも暑い。苦しみながらカワゲラに隷属したり雑事をこなしたりして18時半帰寮、久々に寮で夕食。冷麦を作りすぎて食べきれず人生のはかなさを思う。

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明日はゆっくりできそうなので、カワゲラに隷属したり、採集に出向いたりしたいです。



Posted by Impulse610 at 18:10│Comments(0)
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