2011年08月18日

安全靴の名が廃る

5時10分起床。旅行当日とはいえ、羽田空港に集合することとその時間が正午であることからのんびり過ごす。空港の近くに住んでいるとはいえ、実生活においてそのメリットを感じることは殆どないし、何しろここを利用するのは小2の夏以来12年ぶりだ。その時は家族旅行で本島に出かけ、今となっては早く感じないような時間に起こされて工事前の京急蒲田駅で乗り換えたことを覚えている。現地ではオキナワチョウトンボやタイワンウチワヤンマ、ツマベニチョウ、アオタテハモドキなどなど見て、クワガタのつかみ取りができる施設の中でヒラタクワガタを買った記憶が残っているのだが、それ以外の昆虫を持ち帰ってきてはいない。何故かは思い出せない…荷造りの最終確認をしているときに、タトウに使う半紙とタッパーが足りないことに気付く。六郷に残してあるタトウを無理やり整理してどうにか必要分を確保したはいいが、タッパーが無いのに補充しに行かなかったことは今思うと後悔せざるを得ない。まあ実際は何とかなったのだが、やはり余裕が欲しかった。

11:24発の電車に乗って18分で空港に着くのである。つくばからも直行便のバスが走っているが、それだと2時間近くかかるうえに、運賃はおよそ五倍の開きがある。つくば号(筑波大学↔東京駅)の上り運賃が¥700となった今は帰省した方が安く移動できるというのは何とも面白いことだ。
ただし先に書いたように、いくら空港に近いところに住んでいようが、ここに来るのは12年ぶりだし、当時の空港内での記憶は無いに等しいため着いてしまえばただの旅行者(というよりは空港職員?)に過ぎない。Gen君と会ってからしばらく迷ってグループと合流。今回は8名の参加である。
※参加者のプロフィール(610が把握している限り)
・3年 Astroさん:やどけん会長、海釣りと林道めぐり  Mさん:鳥担当、と西表島、林道めぐり
・2年 GTさん:運転・両生類担当、林道めぐり Tateさん:化石担当、海釣りと西表島、林道めぐり
・1年 Gen君:水生昆虫担当、虫さがしに同行 U君:数学担当、西表島とバンナ岳 Yさん:林道めぐり、西表島

一同は手荷物を預けにカウンターへ向かうのだが、この時610のスーツケースが重量オーバー。殆どの荷物をぶち込んでいてリュックがいらない程身軽であったが、流石にそのまま飛行機に乗るわけにもいかない。重量超過の最要因たる『沖縄昆虫野外観察図鑑』は全4冊で3kg近くあり、これを持ち運ぶのにリュックが必要なのは自明だったので、身軽なフライトは諦めざるを得ない。
これだけで終わればいいのだが、次に待ち受けている身体検査でのチェックが随分面倒なことになった。トラブルがあったわけではないのだが、靴の中に仕込まれている鉄芯が機会に反応して脱がざるを得なかったのである。安全靴の名が廃るような気がしたのだが、これで叩かれれば普通の靴より破壊力があるのだと思ってみたら変に納得してしまった。

乗った飛行機は10列席が多く、窓際に座れる確率は五分の一。予想通り抽選に漏れたので車窓(機窓?)を堪能することは出来ないのだが、残りの五分の四で引き抜いた席は夏休みの課題と向き合うのには好都合だ。映像と日本語訳でThe Hound of Baskervillesの中身は十分把握しているので、持ち込んだ電子辞書を開くことも無くどんどん読み流していくことができる。こういう風に初見の英語(やロシア語)の文章を読めるようになったら面白いんだろうなあと思いつつ、那覇までの二時間を過ごしていたのである。
安全靴の名が廃る


安全靴の名が廃る


飛行機については詳しくないのだが、大型機よりも小型機が好みである。乗り継ぐ石垣島行きの飛行機が小型で若干テンションが上がる。座席配置も6列になったので窓が近くなり、離陸時の加速感や重力の負荷が大型機よりもダイレクトに伝わってくる感じ、飛行高度の低さ(→空を飛んでいる現実感?)に興奮しきり。宮古島を見逃したのが悔しい。
安全靴の名が廃る


着陸を終えてロビーに向かうまでの間は短いながらもバスで輸送されたのだが、その一瞬地上に降り立った時に見た空、太陽の輝きが南国にいることを実感させる。気温の高さは時期が悪いためかパラメータとして機能せず、19時を回ってもまだまだ明るい陽の長さはじわりじわりと日常感覚を消し去っていく。
夕食はホテルのすぐ隣にある定食屋で済ませることに。あまり食に興味のない610にとってはなるべく安いもので済ませたいが、夕食に八重山そばだけでは足りない気もする。ということで珍しくも石垣牛ハンバーグ定食を注文することに。もちろん内地の牛と石垣牛の味の違いなんて分かるはずもなく、熱くて舌を火傷しただけに終わる。
安全靴の名が廃る


今回の合宿では行きと帰りの飛行機、および宿泊場所のみが決まった状態でこちらに来てしまっていて、いつどこで何をするのか具体的なことは全く決まっていない。一応地形図のコピーは取っておいたが、じっくり眺めて目星をつけるようなことはしていない。
夕食後に一室に集まって何をやるのか漠然と話し合うのだが、この時Mさんから石垣島の地形図(本物!)を貸してもらい、勝手に行先を決定。せっかくだから灯火めぐりもしてみたかったが、時刻は22時を過ぎていて眠気に襲われている610には外出の気力はもう残っていなかった。



Posted by Impulse610 at 06:10│Comments(0)
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