2011年08月09日

スズメバチよりも先にやられてしまった

5時起床。やはりリン君は畳の上で寝ている。血流が止まったりしないのだろうか?
1年生とカエル採りに同行し、ツチガエルとアマガエルを計9匹捕まえる。カエルはたまあに撮る程度なのでめったに捕まえたりしないのだが、探してみるのは結構楽しい。
昨日の夕方、大黒山へ行っているときに魚班の人たちがトラップを仕掛けてきたようで、朝のうちに回収しに行ったのだが、その収穫物に度肝を抜かされる。まずはゴンズイの親分。
スズメバチよりも先にやられてしまった


今までゴンズイ玉を形成する小さいものしか見たことが無かったので、ここまで成長するのかと知れたと同時にそのおとなしさ、かわいさに魅了される。しかし残念なことに採集者のI君の判断で逃がされてしまった。
スズメバチよりも先にやられてしまった


それとクロアナゴ。生研史上最大クラスの体長で、これを星陵祭で展示できればお客さんの度肝を抜くこと間違いなし(私たちでさえびっくりしたのだから)だが、さてどうやって飼育するのだろう。知らないうちに水槽を移動するような怪力の持ち主なので、きちんと蓋をしておく必要がある。のちにF先生によって「生研水族館長 クロちゃん」との渾名が与えられる。

今日は山越えをして例年通りのポイントへ向かう。昔は海沿いを歩いて(時に海に入りながら)いたそうなのだが、地形が変化したのだろうか、それともこちらの方が早いからか610が臨海実習で初めてこのポイントに行った時からずっと山越えルートを使っている。こういう道はそれなりに慣れているので自分自身には酷には感じられないのだが、それでもロープを使わないとうまく登れない場所があったりするから経験が少ない人にはつらいであろう。この山越えを終えて目の前に海が開ける瞬間はいつも新鮮で飽きることはない。

早速磯採集に取り掛かるのだが、昨日の場所と比べて期待したほど魚が見つからない。タイドプールに取り残された小さいオヤビッチャなどを捕まえはしたものの、チョウチョウウオの姿を見かけることはない。一晩経ってずいぶんゴンズイが死んでしまったのだが、それを補うべく再びゴンズイ玉を見つけて捕まえたところで昼食。F先生によると、今回はおにぎり弁当を頼んだそうで、2つのおにぎりがまず用意された。そこまではいいのだが、そのおかずとしてもらったお弁当の中にもなぜかおにぎりが入っているのだ。しかもそのおにぎりはやけに密度が大きく、おにぎり弁当のそれよりも立派なのだ。でも騙されていけない。これはおかずなのだ! さすがにお昼ご飯でこの量は多すぎたので、おにぎり弁当のおにぎり1つを残して後で食べることに。合宿にお菓子を一切持ってこなかったので、昨日のお昼から夕食までの間に空腹でずいぶん元気を失っていた反省が幸運にもここで活かされることになる。
それから午後の部に出陣して、まずは昨夜告げられたノルマを達成すべくタツナミガイを探す。背中の部分は砂浜と溶け込むような模様をなしており、慣れていないと見つけるのが難しいのであるが、しばらくぶりの610はどういうわけか慣れきっているようであっという間にノルマを達成する。水管が出ているのでそこで区別することもできるが、そうというよりはむしろ「全体が見える」のである。虫さがしで眼が鍛えられているのかもしれない。そうしてチョウチョウウオ探しを始めようとしたところ、首に今まで感じたことのないショックを受ける。ああ何かに刺されたのかな。正体を確かめられなかったが、たぶんクラゲか何かだろう。一瞬生命の危機を感じたので捜索を中断して先生に報告に行き、しばらく休憩して様子を見る。大丈夫そうだったので再び海に出てアンドンクラゲを見つけたので、おそらくこいつとぶつかったのだろう。しかし調べてみると刺され具合や体質によって重症化することもあるようで、今回のように何事もなく済んだのは幸運であったかもしれない。
引き上げ時刻間際にチョウチョウウオ・カゴカキダイ・オヤビッチャの群れを見かけて必死に追いかけていたのだがリン君のアナウンスによって断念…クラゲに刺されていなければ時間的に捕まえられたかもしれないなと思うと悔やまれるが仕方ない。
山越えは帰りの方が厄介で、2年前は(意図的に)滑って移動した記憶がある。今回も同じところで同じようにやってみたが前回ほどうまくいかなかった。寮に戻ってから採ってきたいろいろな生き物の同定を行う。610は魚「以外」の虫やカエルなどを担当するが…やっぱり少ない。2年前と違って捕まえたムシが限られている(主にコガネムシ)からかもしれないが、これはまだI君を初めとする1年生が十分な視野を獲得していないことを暗示していると思われる。610には見えているものが彼らには見えていないので、必然的にとれる虫の数も少なくなってしまうのだ。標本の作り方などは手取り(足取り)教えることができるのだが、虫の探し方については何度も何度も探して自分で慣れてもらうしかない。昆虫標本に関してもまだ作り方を知らないようなので、今回教えられれば良かったのだが道具も無かったしチョウも捕まえられなかったのでその機会を先延ばしにしてしまった。星陵祭までには間に合わないだろうが、どこかで時間を見つけて(たとえば大学の秋休み期間)出張して教えに行きたいなあ…

今日の夕食はバーベキューということで、一足先に風呂に入って手持無沙汰な610は火おこし隊に任命される。もしかしたら墨に火をつける作業を担当するのは初めてかもしれないが、それなりにうまくいったようで安心。2年前は剣道部と合同の合宿だったこともあってか、準備については覚えていない。ということは剣道部の方に用意してもらったのだろうが、そのせいか知らないが肉類を食べないで野菜ばかり食んでいた記憶が残っている。だが今年は生研単独だ。あまりある肉を自分たちで食べないといけない。幸いにも(?)今年は男子生徒が多く、肉たちも相手にとって不足はないと思ってはいたもののやはり3皿は多すぎたようだ。610は新調したヘッドライトを使って焼肉隊品質担当係の地位にいたのであるが、1・2年生たちの食欲は序盤で落ち着いてしまったのかあまり食べ物が消費されなくなってしまって肉でもなんでも好きなだけ食べられるような状態になってしまった。鶏肉はおいしいのだが手羽先だと非常に食べづらいのが惜しい。野菜の多くは焼きそばに回されてしまい、とうもろこしをがめる。差し入れとして海で取れたサザエがふるまわれたのであるが、どうやって身を出せばよいのだろうか。MDSのバーベキューの時に細い金属の棒を使って取り出していたことを思い出すも、手元にそのようなものが無い。そして人気が無く消費されない! 試行錯誤の末、割り箸を使ってうまく身を取り出す方法を編み出したのであるが、成功率は50%未満。身が途中でちぎれてしまうのだ。ちぎれて取り出せなくなる部分は「オトナの味」ということもあって、出せなくて困るのはF先生くらいだと判断し、人気が無いのをいいことに勝手に身を出しまくったのだ。この作業に取り掛かったのが終盤だったこともあって、その殆どを自分で処理することになったのだが…

そのあとに花火をしに海岸へ。思えば2年前は花火そっちのけでHope君と虫探しに出かけていたのでこのイベントは初参加となる。花火に興じるのはいったい何年振りだろうか。ただそれよりも満天の星空の方が気になってしまったが。もうすぐペルセウス座流星群が見ごろだというので、ついつい流れ星を探してしまうのだ。

戻ってきてタツナミガイの解剖。610はやる予定が無かったのだが、タツナミガイが余っていてしかも死んでいたということもあって、せっかくだからやってみることに。(びっくりしたことに「タツナミガイ 解剖」で検索にかけるとこのブログがtop10に表示される!)久しぶりで手順等すっかり忘れてはいたものの、神経細胞の拡大図みたいな脳やそのう内の石などを見ることができた。時刻はすでに22時を回っていて非常に眠かったのであるが、この感覚は2年前にも味わったような気がして非常にいい気分である。

寝る前に鏡を見てみてびっくりしたのだが、左の頬のニキビの発生具合が異常なことになってしまっている。ただ赤くなっているならまだいいのだが、今回は白っぽいのが大量に吹き出てしまっている。毎回旅行に出ると肌荒れがひどくなり、旅行好きな610としては致し方ないとあきらめていることでもあったのだが、今回は予想以上にひどい。一目見て、誰にも自分の顔を見せたくないと思ったことはこれが初めてかもしれない。しかし今となってはどうすることもできないので、なるべく気にしないようにはしたいのだがそこまで達観しているわけでもないので困ったものである。



Posted by Impulse610 at 06:10│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。