2013年06月12日

目覚めが悪いことは、1限をさぼる理由にはならない

今朝は7時起床。近頃例をみないほど目覚めが悪く、朝から絶望的である。

1限:発生生物学I
レポートの範囲は先週で終わったので、今日は補講と言うことで、トリに歯が生えるということは進化的にどういう意味があるのかとか、イルカに第4のひれができたのはどういうことなのかというお話がなされた。

2限:生物多様性情報学I
BLASTを使った相同性検索を行う。前回よりも何をやっているのかがよく分からなかった・・・

3限:
スライドのチェックを行い、宵発表をするのは無理であろうと覚悟を決める。

4限:専門語学(英語)BI
この論文について発表を行う。結構前に、今回読む論文のページ数が異様に長いことと参考文献が矢鱈に多いことを引き合いに出したのだが、こういうトリックがあったのである。わたしがこの論文で一番気に入っているのはもちろんFig.3に他ならないのだが、何というか、こういう研究に興味をひかれてしまうのはアブナイ徴候であるように思うのである。
ところで、今回は発表前の準備がうまくいかずに予行演習することもできなかったのだが、Fig.3に?救われたおかげで無事に乗り切ることができた。

発表を終え、市役所に向かって新たなパスポートをもらいに出かける。なぜか晴れていて合羽を着る必要は無かったのだが、どうも自転車の前輪がパンクしかけているようで、乗る前に空気入れを使えば実用上問題ないのだがまた修理するために時間を採られてしまうことになるようで非常に憂鬱である。
さて何事もなくパスポートを交付してもらえたのだが、全くどうでもいい疑問として、Toque先生やYtow先生のパスポートはどういう表記がなされているのか気になってしまう。610も610でヘボン式でない表記が可能ではあるのだが、それが実行できるのは少なくとも10年先のことである…

放課後:やどけんMT
夏旅行の行き先が琵琶湖湖北方面に決定する。610としては本当は対馬に行きたくて行きたくて仕方がなかったのだが、新入生が膨張し続ける中、大勢で対馬に出かけることの困難さが浮き彫りになってしまって断念せざるを得なくなってしまった。アカマダラとかツシママムシとかアムールカナヘビとかツシマスベトカゲとかツシマフトギスとかツシマカブリモドキとかキンオニクワガタとかツシマヒラタクワガタとかチョウセンケナガニイニイとかツシマフトギスとかアキマドボタルとかツシマウラボシシジミ、それから名もなきガロアムシ・・・魅力的な生き物があふれているのだが、これは個人するしかないのだろう。
さてやどけんには新歓活動が終わってからも、なぜだか毎週のように新入生や入会希望者がやってくる。今回は海洋県から2年生が2人やってきた。人が増えるのは一向に構わないのだが、既に610がさばけるキャパシティーを完全に超えてしまっているので、うまくまわしていけるかどうかは分からない…

~・~・~

明日はフルコマ、今週の山場です。

ところで、TIMEOVERしても実験を続けることについて、610が今年度唯一履修している発生生物学実験(前半分)を例に、考えを書いてみます。端的に言うと、この実験の問題は、2つの実習を1つの実験の時間内に行っていることです。
※KdBのシラバスは最新版ではありません。

この実験では生き物の発生過程を追跡していく必要上、正規の時間で観察を完結させるのはほぼ不可能に近いと思います。胚発生の時間はある程度コントロールできるのですが、それはほぼニワトリに限るので、タナゴとかイモリの発生に関してはまさに彼ら次第です。つまり、実験の日時に関係なく、彼らの都合に合わせて我々が観察をしなければいけません。

ここに大きな問題が生じます。俗な言い方をすると「時間外労働」をしなければなりません。そして、彼らは待ってくれません。私たちが見たい発生段階を見るためには、然るべき時間に実験室に足を運び、彼らの発生をストップさせたうえで観察をしなければいけません。

もしこの実験を正規の時間内に終えるようにするには、いくつか方法があるのでしょうが、私が思い浮かんだのは次の2つです。
1.あらかじめ教員がすべての胚を用意し、それを観察する
2.現状では観察すべき対象が多すぎるので、観察する数を減らす
3.発生生物学実験IとIIに分割する

しかしながら、私はTIMEOVERしても実験を続けることについて、発生生物学実験の場合に関してはやむを得ないというか、それをしなければ実験が成立しないと考えています。とりあえず、上に上げた改善案を批判しながら述べてみます。

1.について、これこそが発生生物学実験のコンセプトに真っ向から対立しているように思います。自分で受精を行ったり、あるいは発生が進むように操作するからこそ実験たりえるものだと思うのです。その過程を端折って、最初から特定の胚という結果を提示するのは実験とは言えないと思うのです※。要するに、学生が主体的に材料を活用できることが実験の醍醐味であって、それを抑制するような内容はふさわしくないのです。
※もちろん、学生がいじれる材料には限界があります。マウスに関してはいくつかの発生段階の個体を用意してもらいました。これは適切な対処法だと思います。

2.について、これは一概に反対することはできません。確かに時間外労働は学生の負担になっていることは否めません。
そういう学生を考慮して、例えばマウスの観察は必ずしなければいけないが、他は任意、という風にすることを否定することが私にはできません。
ただ・・・そうすることが私にはとても「勿体ない」。魚類、両生類、哺乳類、鳥類の胚発生を短期間に同時に観察できる機会はおそらく発生生物学実験の他に確保できないでしょう。脊椎動物の進化の過程を、胚発生という観点を通じて「自分の目で」追跡できるまたとないチャンスでもあります。単に時間がかかるからという理由だけでどこかの胚発生を間引くのは、繰り返しになるが勿体なく思うのです。

もう少し簡潔に書いてみます。
もともと正規の時間で完結不可能な量の観察が課せられています。これはこれで問題です。
しかし、時間内に収める方向で解決を試みようとすると、発生生物学実験で到達可能な発生の本質をつかむことができなくなると思うのです。

そこで、3.について。
KdBに挙げられているシラバスの内容は現行のものとは異なっています。いろいろ違うのですが、大雑把にいうとKdBでは10回かけてやる内容が、現行では5回に圧縮されています。後半5回では、ショウジョウバエを使った実験を行います。
数年前の学生が10回分の時間をかけて行っていたことを、我々は5回で行わなければならない。長々ここまで書いてきたのですが、いまさらながら発生生物学実験の一番の問題に行きつきました

情けないことにこのあたりで思考が途切れてしまいました。中途半端ではありますが、何かの役に立つかもしれないので公開しておきます。

以下、メモです。
・夏休みに集中授業でやればよい→ニワトリ18日胚の問題が解決しない


Posted by Impulse610 at 18:10│Comments(2)
この記事へのコメント
初めまして。私大の文系に通っている者です。
上記の時間割を拝見して驚愕したので、書き込みをさせて頂きました。
610様は理系学部に所属しておられるようですが、なぜこれほど様々な国のの言語を学んでいらっしゃるのでしょうか?
私の大学の語学系の学科でも、610様ほど履修している方は滅多にいません。
そして下駄を履いて通学していると書かれていましたが、お好きなのでしょうか?
質問ばかりで申し訳ありません。失礼致しました。
Posted by 白雪笙 at 2013年06月13日 00:51
>白雪笙さん

はじめまして。
それは非常に難しい質問です。実をいうと、自分でもなぜこんなことになってしまったのかよく分からないのです。
ロシア語については、ロシアのシベリアとかツンドラの地理に興味があったこともあり、もともと大学生になったら勉強したいと思っていました。
大学2年生の時にアラビア語とラテン語の授業を取ったのですが、この時すでに「大学で開講している外国語の授業を出来るだけ取ってやろう」という気持ちが芽生えていました。そのうちに、メジャーな言語ではなく、なるべくマイナーなもの(≒履修者の少なそうなもの、役立たなそうなもの)を勉強したい気持ちが強くなり、今に至っているのです。
質問にはお答えできていませんが、これが私の外国語学習のいきさつです。

それから下駄に関してですが、昨年の夏に下駄を導入したところ、予想以上に快適なことが分かりました。靴下をはく手間が省けるとか、授業中足を組んだりするのに抵抗がないと言った理由で、大学で授業を受けるときには極力下駄で過ごすことにしています。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2013年06月13日 21:59
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