2014年04月15日

相次ぐ発見、加速するカワゲラの支配

今朝は7時起床。

本日はまずセンター総出で粗大ごみの片付けや落ち枝拾いを行う。教職員と学生との距離が非常に近いことを実感、これはつくばにいては経験できないものだろう。終了後には調理師の方がわざわざおやつを用意してくださり休憩。
さて本日菅平の最高気温は14.9℃に達した。これはかなり暖かく、カワゲラもきっと発生していることだろうと2週間ぶりに沢へ向かう。


出発してほどなく黄色い花の群生地をかすめる。何事かと思ってよく見てみたのだが、フクジュソウなのだろう。その存在は数日前にちらっと伺っていたのだが見るのは初めてである。


滝は相変わらず豪快であった。なぜかこの滝の周りにカワゲラ成虫が数多く見られ、下流側では殆ど見つかることが無かった。


滝からくる風と水しぶきで撮影に難儀するのだが、カワゲラたちはご覧のように風をものともせず平然と岩に貼り付いている。この個体は翅の後から1対の尾毛が伸びていることが確認できるのでよくいるオナシカワゲラではなくてアミメカワゲラだと思われる。オナシと比べてすばしっこさがけた違いであることに驚かされたが3匹採集。一方オナシは個体数も多く10匹捕まえることができた。


沢の下流には殆どカワゲラがいないと書いたが、僅かに残る雪の上にはなんとミヤモトクロカワゲラが未だに歩き回っていた。たしか1月半ばから成虫が発生し始めているはずなのだが、そのことを考えると、3か月近くも成虫が活動しているということなのか。飼育下でも1カ月程度は生きる個体もいるのであまり驚くべきことではないのかもしれない。


ついでに、沢からだいぶ離れた草原の雪の上にてカゲロウの成虫を発見。なんでこんなところに不時着したのだろうかさっぱり分からない。

ちなみに本日イカルを発見。前々から菅平で美しい鳥のさえずりを聞いていたのだが、観察可能な近さにはいないようでいて気をもんでいたのである。ところが今回ついに声の主の真下に行きつくことに成功し、じっと梢をにらんでいたらその姿の確認に至ったのである。よく見かけるシメのような外見でいて、頭は黒くて嘴が黄色く、翼と尾羽にはほんのり青い部分がある。アミメカワゲラを見つけたときよりも嬉しかったとは・・・BOSSには言えないですねえ・・・

その後採集したカワゲラを飼育容器に写し、後回しにしていた蛍光顕微鏡観察を行う。ここで素晴らしい染まり具合と胚発生の様子を確認。今まで教科書のスケッチでしか確認できなかったカワゲラの胚の様子が眼前で輝いている光景は非常に感動的であった。
その後卵の固定を継続するのだが、今度はミヤモトクロカワゲラの方でも胚発生が進行している様子を確認できた。これが思っていた以上に進んでしまっているようで、初期発生をじっくり見るためには今一度新しい卵の入手が必要になるのだが…本日採集したカワゲラたちが生んでくれることを期待したい。

クロカワゲラのサプライズがあったこともあり帰宅は22時過ぎ。  


Posted by Impulse610 at 06:10Comments(5)