2014年03月07日

都会に出るとろくなことを考えない

今朝は7時起床。やどけんの江ノ島水族館訪問企画に参加する。展示されている生き物の紹介は後日に回すとして、道中思ったことを3つ簡単に紹介し、610の人間性を披歴しようと思います。

1.
水族館で見学中に幼稚園児の遠足集団に出くわしたのですが、その時にある園児に足を踏まれました。この時には特に何も思わなかったのですが、よくよく考えてみると「足を踏まれたとはいえ、踏んだのは幼稚園児である」という具合に、知ってか知らずか私の足を踏んだ子供に対して「幼稚園児」というレッテルを与える事により、彼らの人間性を無視した冷淡な行動をとっていたことに気が付きました。
ここで610は、足を踏んづけた幼稚園児を「幼稚園児」としてではなく一人の人間としてとらえ、真摯に彼らと向き合う必要があった(「こらこら、人の足を踏んづけてはだめだよ」などと注意する)のですが、「まあ幼稚園児だし、しょうがないだろう」と思考停止状態に陥り足を踏まれた事実を無かったことのようにして振舞い、結果として引率のおねいさんが彼らの代わりに私に謝罪する(こう書くと仰々しいですが、簡単に「すみません」と言っただけです)という、一見ごく普通のやり取りに見えますが足を踏んだ張本人の存在を無視したようなイベントを創成してしまったのでした。

2.
それからもう一つ、幼稚園児という属性を利用して、彼らの団体行動が一般来館者よりも優先されているような状況が伺えたのですが、これが果たして妥当なのかどうか気になりました。幼稚園児に対して一般来館者はかくのごとく振る舞うべきである、という前提を引率者が信じているような傲慢さと、そのことに対して不満を抱きつつも高らかに権利を主張できない一般来館者の放つ諦めにも似たムードというものが漂っているようであり、これは不合理だと思うのです。

なんだか610は幼稚園児に対して「そのレッテルに甘えてはならず、一般市民と同じように振舞え、こちらもそのように扱いたい」と意味不明な要求をしているように思われそうですが、ここは本日の悩みのタネです。どうしてこう、日常生活を円滑に送るうえで考えない方が良いことに目を向けてしまうのでしょう・・・

3.
帰りの電車内で、憂いているおじさんがビールの空き缶を片手に呟いていました。
「スマホ中毒・・・」
「若者は金とSexばかり考えている・・・」
「原発もあるのに東京オリンピックなんてできるのかね?」
また、乗り換え先も同じだったことに気が付かず、おじさんの存在を噂話していたちょうどその時目の前を通り過ぎて行ったので焦ったのですが、
「エリートは頽廃していく・・・」
と嘆きどこかへ消えていきました。

おじさんのつぶやきが読書を阻害したので『うるさいので静かにしてもらえますか』と申し出たいところでしたが、こうやって不特定多数に向かって批判をしている人がいると、どうしても心臓がドキドキしてしまって冷静になることができません。そういう自分の耐性の無さに絶望する一方で、自分の意見をこのような場所で滔々と述べることができる点において、このおじさんにはかなわないなあと痛感させられました。

さて、このおじさんの若者論に関しては、目先の利益や快楽にしか没頭する若者がすべてではないこと、またそのようなものに耽溺することの何に問題があるのかといった反論に十分な回答を与えられないような、一面的で根拠の乏しい印象論です。また電車の中で誰かが反論してくることは無いだろうという状況を後ろ盾にして自分の安全地帯を構築し、優越性をほこっているようなおじさんの持つ「弱さ」や「虚栄」をも感じさせ、なかなか興味深い体験をすることができました。
こういう人に反論を試みたり物申ししたらどういう対応を取るのか非常に気になるところですが、おそらく610以外のすべての乗客が望まないような議論の場を、そういった人たちを巻き添えにしてまで展開することに意味があるのかという問いが生じてきます。おそらく電車内で話しかけることで「敵」を増やしてしまうことは必須ですし、おじさんはおじさんで自分の安全地帯を壊しにかかるものが出現したことで何をしでかすか分かりませんし、何より610の心臓はバクバクです。こういった明らかに対等な話し合いができない不利な状況下でも突進していくような度胸は今の610にはありません。
※単純に、こういう人に絡むと最短時間で帰宅できなくなる恐れがあります

~・~・~

何で水族館に行っただけでこういうわけの分からないことを呟くために無駄な時間を消費してしまうのでしょうか。それが嫌だから、きっと610は人のいないところへ行きたがるのでしょうね。

というわけで明日は、江の島の浜辺で拾ったトビの死体で骨格標本作りを行うことにします。  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)