2013年02月23日

いつか作りたい全身骨格標本

今朝は8時38分起床。最高の目覚めであった。
宿舎の暖房が切れる10時に宝篋山へ出かける。そろそろニホンアカガエルの卵塊が見つかっても良さそうなものだが、水たまりをよくよく眺めてみても見つからない。



つついてみると黄色い胞子を出す謎の菌類を発見。



鳥を探していたら、枝の先に見覚えのある黄色い物体を発見。これはヤママユの繭だと思うが、双眼鏡を使って虫さがしができる可能性に意図せずして気が付けたのは収穫であった。

さてとあるため池の水が抜かれていたので、何か骨でも落ちていないかなあと思って探索。



ザリガニのきれいな外骨格があったが…あまりそそられるものが無い。610はウシガエルの骨格標本を仕上げてから、元をたどれば『僕らが死体を拾うわけ』を読んでから、色々な骨格標本のシルエットが頭から離れずにいる。



手のひらサイズのカラスガイ(だと思う)。ずいぶん立派だ。



ゴミをひっくり返すと、わらわらと動くゴミムシに目が留まる。今まで見たことの無い模様をしていたのでなおさら気になって仕方がないのだが・・・カワチマルクビゴミムシだろうか。名前はよく聞くのだが、不思議と縁が無かった。

ため池では大した収穫が無かったので、先日ノウサギのロードキルの現場へ向かう。なんだかんだ言ってやはり、骨格標本を作りたい。全身骨格が無理なら、せめて頭骨だけでも欲しい…発見から12日も経ってしまっているのでもう処理されていたかと思いきや、そのまま放置されていたので回収。ビニール袋に包んだ時に「ウサギの重さ」を実感。

ウサギとともに宿舎に戻ってきたが、部屋にはこれから始める作業に必要な物品が足りないため、所持金が4000円程度しかないというのに買出しへ出かける。さすがの610でも自分の食事用の鍋を解剖用に流用したくは無かった(それにウサギが収まるほどに大きくは無い)ので、大きな鍋を、それと、流石の610でも、獣を素手で解剖したくは無かったのでゴム手袋を購入。ゴム手袋は手が汚れないので、作業を進めながら写真の記録を残したり、PCで調べ物ができるという点でも必須である。



文サ館が閉まっているし、捕食室で裁くわけにもいかないので部屋の机の上で皮を剥ぐことに(余談だがこの机は、勉強のみならず食卓も兼用しており、さらには解剖台にもなり得る優れものである)。日にちも経っているので臭気が懸念されたのだが、不思議なほどにおわない。これは予想外だったが、腐敗しているわけでもなく、かなり新鮮な状態で放置されていたようだ。

皮剥ぎは、この前ウシガエルでやったような感覚でやれば良さそうで、ヌルヌルしていない分やりやすいと言えばやりやすかったのだが、脚の部分をツルリと剥ぐのは初心者には難しそう。毛が抜けてしまうと肉に付着したり、部屋のどこかへ飛んでいくのも始末が悪いが、概して困難さは感じない。ただ、全体的に損傷が激しく、肋骨が完全に背骨から分離していたり、頭骨と背骨がくっついている感覚がしなかったり、下半身はよく分からなくなっていたりしていたので、変な扱いをすると千切れてしまいそうなのは冷や冷やとした。

皮の処理を終え、除肉はしないでそのまま鍋へ。ウシガエルと違って肉の量が多いので茹でてから分解することにしたが、茹でてみると思いのほかおいしそうなにおいがしてくる。死んでからだいぶ時間が経っているとはいえ、腐敗していないことは先ほど確かめた。せっかくだから食べてみるのも悪くないだろう。そのお味は、臭みが全くなくて淡白。

やはり肋骨は大きな損傷を受けていたようで、殆ど折れてしまっている。これを正しく接合できるかは分からないが、肉をくっつけたままだと扱いやすいのでそのままハイターに薬浴。内臓もダメージが大きかったようでよく分からなかったのだが、心臓はしっかり形を保っていた。せっかくなので切開してみたが、心筋の弾力を実感。
さて頭骨を分離して除肉を進めていたのだが…扱いが悪かったのか、ヒビが入っていたようで壊してしまった。下顎は無事だったが、上顎~頭骨のあたりが、バラバラとは言わないまでも、数個のパーツに分離してしまった。この辺りはスカスカのスポンジみたいな構造が多くみられるのだが、そこがちょうどやられてしまった模様。うまく修復できるのだろうか…

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骨格標本の仕込みがひと段落したので、明日は勉強をしなければなりません。  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)