2014年04月28日

両眼視の世界へ

今朝は7時起床。真田の病院へ向かう。

状態が良好なことを報告したが、念のために内視鏡検査をした方が良いだろうとのこと。そういうわけで5月2日、人生初の飲み会(胃カメラ)が開催される。また先輩に車出しをお願いするのが心苦しいのだが、色々と楽しそうで不謹慎にもワクワクしてしまっている。個人的には潰瘍ができているような胃よりも正常な胃の方が興味があるのだが、そういうものを見る機会は医学部にでも入らない限り無理だろう。

さて病院からそのままセンターに直行して、ひたすら卵の採取や固定、観察を繰り返す。2つある卵塊のうち1つで発生が進んでおらず、成り行きが不安だったシタカワゲラ科のもう一方の卵塊で無事に発生が進行しているのを確認、これで日本に産する9科のカワゲラのうち、すでに4科分の卵が集まったことになった。卵を産まずに死んでしまったホソカワゲラ科が目下懸念材料だが、全体的にいいペースであろう。
今日もかなりの時間顕微鏡をのぞいていたわけだが、眼がほとんど疲れず、継続的な作業ができるのは絶対的に両眼視のおかげである。書きそびれていたが生物顕微鏡やその他の顕微鏡においても両眼視のコツを把握でき、特に生物顕微鏡下で拡大された卵が立体的に見えることにたいそう感動した。この先の研究生活のことを考えると、両眼視ができることが大いに役立つと思う一方で、高校から大学、菅平に来るまでの間に幾度となく顕微鏡をのぞいてきたはずだが、両眼視ができなかったためにかなり見落としをしてきたのだろうなあと思うと、およそ6年間大いなる損失をしてきたことが浮き彫りになり悲しくもなる。

http://blog.livedoor.jp/colorectan/archives/51855864.html 双眼顕微鏡 : 病理内視鏡医の育つまで

「顕微鏡 両眼視」で検索してヒットしたwebサイトの一例である。
レンズを見るのではなくてレンズの奥に映っているプレパラートの像を見るようにすると各々の二つの像が一つに見えるはず

610が両眼視を会得できたのは言語化できない偶然に依るものだったのだが、この一文で納得。
何だか両眼視ができるようになったことがあまりに嬉しすぎで繰り返し書きまくっているのだが、書かずにいられない理由は上に書いたように、両眼視ができる前と後とで顕微鏡下の世界の見え方が劇的に変わり、眼よりも体が先に休憩を求めるほど検鏡に没頭できるようになるポテンシャルを秘めており、そのこと(≠610が両眼視を会得したという自慢)を誰かに知ってもらいたいからなのだろう。
このブログは少なからず顕微鏡を扱う人たちが閲覧なさっているようで、とっくに両眼視などマスターしていて、大学4年生にもなって初めて両眼視を会得しバカの一つ覚えのように騒ぎ狂っている610を心の底から軽蔑している可能性があるわけだが、こういう感情になることは普段あまりなく、適切な対応ができないようなので、お許しいただきたい(もちろんその上でのご批判は受け入れます)。

~・~・~

明日で23歳になります。外見と実年齢との齟齬が縮まる年に一度のイベントです。両眼視ができる喜びに身をかませ、延々とカワゲラの卵を見続けるような23歳の誕生日に死体ものです。



Posted by Impulse610 at 18:10│Comments(0)
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