2014年04月03日

まだ成虫は出てこない

昨日とんでもないやどけんメーリスが回ってきた。何とサケガシラという深海魚が手に入ったので2014年度第1回目の解剖パーティーを行うのだという。我らが下平高原は標高1610mに聳えながらも眼前に鍋蓋湾が湛えている幻想の世界なわけだから、サーモンヘッドの1匹や2匹見つけるのはたやすいはずだが、現実に立ち返ればここは海なし県の高原地帯。海岸でこころを揺さぶるような出逢いができない世界なのである。何ともうらやましい限りだ。
こちらのテンションがなぜか上がってしまったので、おそらくこのブログを観ていないであろうやどけんメンバーに向けて私の願いを叫んでおくことで鎮静を図りたい。ぜひ口を伸ばして遊び、浮き袋が退化的なことを確かめ、胃の内容物を精査し(もしかしたら謎の深海生物が入っているかもしれない→要保存・同定)、メスであれば卵が無いか調べてみよう。
胃内容物や生殖系の知見はおそらく乏しいだろうし、何よりリアルで観察した人はとても少ないだろうので、開拓者になった気分で剖検を楽しむのがよいだろう。あとは書くまでもないが、味見をして本当にまずいのかどうか確かめてもらいたい。

さてサケガシラについて論文はないかと調べてみたらこんなものが引っ掛かった。文量が多くて読んでいないし古い論文だが、解剖には有用かもしれない。骨作りは丁寧な除肉と綿密な記録を残すことで何とかなるかもしれないが、カンを頼るしかないだろうなあ…

今朝は7時起床。炊飯器のコードが外れてしまっており朝食が食べられない事態に陥る。仕方がないのでお急ぎ炊飯モードにしてから部屋に戻って頭を悩ませる。
http://anond.hatelabo.jp/20140402211233 ホワイト企業は世界が違った
http://anond.hatelabo.jp/20140402212925 幸せゲームが大嫌い
とりあえず後者について、幸せゲームであれ不幸せゲームであれ、こういった話題に終始するような同窓会には行きたくないと強く思うのであった。というか生き物の話題が出せないような場所ではどんなところであれ無理なんじゃないかとすら思う始末である。もちろん、610に気を遣って話題を提供させるような配慮も全く必要が無いので、ことを簡単に済ませるのであれば、私が同窓会の出席をすべてキャンセルするだけでよいのである。
※ちなみにやどけんの集まりですら映画やアニメの話になると何も話せなくなる程度に問題を抱えているので、将来の会合でこういう話がメインになるようであったら610は参加しなくなるかもしれない。もちろん、幸せな家庭とか財産・地位の競い合いになったら直ちに参加を中止するだろう。
そういう話題が出てきたときに「幸せな家庭とは何か? 財産や地位を得ることは幸福なのか? どうしてそういうものを手に入れたときに誇りを持とうとするのか?」などと尋ねられるような空気であってほしいのだが…



さて自転車通学の方は坂道を前にして敗北。呼吸が荒くなると、ここが標高1300メートル前後の高地であるがために思うように空気を吸い込めないような感じに襲われ無理は禁物だと悟り、ゆっくり押して歩いていく。そんなに遠くはないし、本学と違って始業時間が決まっている訳でもないので焦ることは無い。
毎日のように卵を産み続けるミヤモトクロカワゲラの採卵をしていたらBOSSから突然「今日、採集に行くぞ!」という指令が伝達されてウキウキ気分が止まらなくなる。出かける場所の地図を調べたりして高いテンションを維持したままお昼過ぎに出発。しかしながら最初に訪れたところではそこそこサイズの大きいアミメカワゲラやカワゲラの幼虫、それから腹部に吸盤のような構造を持つアミカ幼虫などが採れたものの、肝心の成虫は諦めて別の場所に移ろうかとしていた時に仕舞おうとしていた網の上に歩いているものが見つかったのみであった。移った場所では幼虫すらなかなか見つからず非常に悲惨であった。ご機嫌を損ねた師匠から「お前は3週間蟄居だな」と宣言されてしまう(大体こういう言葉は冗談だと受け取っているが、もちろん採集に出かけて成果が出ず時間を浪費するのであれば、その分勉強した方が良いのは当然である)。
帰「菅」後、幼虫の飼育についてどうすればいいか相談したところ、水を冷やす装置を使えばよいだろうと提案され、さっそくカタログをみてよさそうなものが選択された。個人では手が出ないような高価な装置が比較的容易に手に入る環境が研究室なんだなあと実感したのであった。

帰るころには雨もぱらつき、おまけに霧が出てきていたので非常にスリルあふれる自転車移動となったのだが、行きと違って帰りは殆どペダルをこがずに済むので至極快適であった。残念ながら空気入れが壊れていたので、しばらく自転車の利用はガマンすることになるが、そのうち実家から折り畳み自転車antを持込み、行きは自転車ごと誰かの車に乗せて行ってもらい、帰りは自転車に乗って戻るような素敵なSugadaiLIFEを送れたらよいなあ…

~・~・~

解剖パーティーは明日開かれるようなので、610もこれに対抗して(余裕があれば)ミヤモトクロカワゲラの解剖を行おうかと考えています。

ちなみに菅平で動物の死体を見つけたときにどうすればよいか先輩に伺ってみたところ、保存可能な冷凍庫は無いとのことなので、主に土に埋めて骨を取ることになりそうです。まあ状態が悪ければ諦めがつきますが、きれいなものを見つけてしまったらどうなることでしょう。せめて剥皮と内臓の摘出さえできれば、四肢と頭(可能なら肋骨)を外してコンパクトにはできますが…そうやったものを、「市販の畜肉と大差ないから」という理由で共用の冷凍庫に入れたら退寮命令を受けてしまうだろうなあ…
※もちろん寮にある共用(人間の食べ物用)の冷凍庫はいくら610でも利用しません!
なんでも小鳥がよく激突死するそうです。なので剥製づくりのリベンジをしたいのですが、う~む、小鳥くらいならどこかにしまえないだろうか…



Posted by Impulse610 at 18:10│Comments(10)
この記事へのコメント
今日はとってもいいニュースが有って
楽しそうですねq(^-^q)

小鳥の解剖・・・・
うちには二羽のセキセイインコがいて
とても可愛いです(*^O^*)♪

激突死をさせないようにネットで部屋を囲って放鳥して
暮らしてます♪私のまつげを毛ずくろいしてくれるんですよ~(´- `*)

解剖して貰った鳥さん達は研究のお役に立てて
幸せだと思います(^人^)
Posted by BerryBerry at 2014年04月03日 20:27
Berryさん

ついついテンションが上がってしまいました。解剖できる遺体はこちら側が狙って調達できるものではないので―深海魚ならなおさら―こういう機会があると興奮せずにはいられないです。

お部屋でインコをお飼いになっているのですね。しかも放し飼いになっているとは。とてもうらやましいです。インコの毛ずくろい、見てみたいです。

鳥は生きているものを捕まえることが基本的に許されておらず、遺体という形であれ入手できるのは貴重なことです。そういった遺体から出来る限り多くのことを知ろうとすることが、死んでいった生き物を解剖しようとする私たちなりの弔い方なのかなと思います。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2014年04月03日 21:52
インコの毛ずくろいはメチャクチャ可愛いです(*^O^*)♪

私がもっと機械オンチで無ければユウチュウブ(動画)に
アップしたい位ですq(^-^q)

今度ブログに写真を載せますね~o(^o^)o
(鳥の話になるとテンション上がってしまう私です♪)

そちらへ行かれてキジを見られて本当に羨ましいです♪

解剖で弔う。とても意義のある事だと思います。
鳥たちも喜んでくれていると思います♪
Posted by 元気元気 at 2014年04月04日 13:58
元気さん(=Berryさん?)

ブログはちらほら拝見しております。なかなか自分のことで手いっぱいでコメントする余裕が無いのですが、生き物関連だったら何とかできるかもしれません(特に、外で見かけたこの生き物の名前は何だろう?という感じの内容があったら飛びつくと思います)。

キジはつくばでもお目にかけることができると思います(もうご覧になられているかもしれませんが)。2年前、朝方に宿舎の中をうろつく♂を窓の外から見かけたので、市内なら他の場所でも意外な出会いを果たせるかもしれません。

鳥に限らず、死んだ動物を拾い解剖する行為には負のイメージを抱かれがちです。しかし解剖するということは、彼らが生きている時には絶対に到達できない近さで彼らに向き合うことでもあります。
飼い犬が死んだら解剖できるのか?という問いにはまだ答えが出せませんし、死体を見かけたら埋めて弔うという方法も立派なことであると思います。死体に対して、解剖をするという選択肢があること、それが忌まわしい行為ではないこと、そういうことをご理解されていることは、とても素晴らしいことだと思います。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2014年04月04日 22:26
すいません・・・混乱させてしまいましたよね・・

夢ブログに病気の事は書くのはやめようと最初から決めてて_(^^;)ゞ
でも切り替え忘れて気が付かないでコメントを書いてしまいました(^-^;

元気の方はひっそりと書き止めてる感じだったんですがドジな私f(^_^;)

私も動物が大好きです(*^O^*)♪
そして自分の病気も本当に珍しいらしく病院に検査へ行く度に
医大生に教授が診察のレクチャーをするのに私のお腹を
何人もの医大生に触診のお勉強に役立てて頂いてます。
(脾臓が人の10倍に巨大になっているので触診にはもってこいな私のお腹♪f(^_^;))

そのせいか、解剖と言う形であれ、世の中のお役に立てれば
良いと私は素直に思います♪
もし私がこの世を旅立った後に、今後の医療発展の為に
解剖をしたいと言われたら、
私の体がお役に立つならそれで良いと昔から思うのデ♪

私のブログへのコメントはお気になさらずに♪
(私のブログの内容にコメントをする610さんの姿が想像出来ないですよ~(*^O^*)コメントに困っている610さんの姿しか思い浮かびません♪自分らしくが一番大切です♪)
気になる事はこちらのブログでコメントを書きに来るので♪
Posted by BerryBerry at 2014年04月04日 23:37
Berryさん

別の方にしては似たような感じがしていたので…了解しました。

けっこうな難病を患っていると伺って、どのように受け止めればよいのか考えさせられました。Berryさんは精神的に克服なされているようで素晴らしいことだと思うのですが、その反面、ご本人があまり気になさっていなかったらこちらもあまり深刻に受け止めなくていいのか、或いは腫れ物に触らないようにその話題には触れない方がいいのか、とりあえず病気のことは無かったことにする方がいいのか・・・
いずれにせよ、Berryさんの解剖に対するお考えを知ることができて良かったです。

私の行動を見透かされているような感じで恥ずかしいですね。
こちらにはどんどん書きに来てください(近頃はコメントを返すことが恰好の息抜きにもなっています)。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2014年04月05日 07:56
お返事ありがとうございます(*^O^*)

全然、深刻に受け止める必要は有りません♪
私自身、変な話自分が病気だと思って無いんです_(^^;)ゞ
生まれつきなので、それが普通なんです。
なので深く考えずに、気楽に読んでください♪

でも、もし病気の事も夢のブログに書いてしまうと
やはり人によって捉え方も色々だと思うので
実現させる時に・・変に気を遣わせてしまったり、
同情(?)みたいな気持ちになって欲しく無くてf(^_^;)
ブログを分けただけです♪

病気の私も本当の私なので
今まで経験してきた事や、思いを書き出すのも
良いと思って始めました♪
(まれな病気だけに私も自分の病気の事が分からず困った経験も有って
病名で検索して頂いた方のお役に立てるかも♪と思って)

見透かされてる。良く友達にも言われますf(^_^;)
「何で分かるの~?」と・・・・
人よりチョッと勘が良いみたいなんですかね(^-^;
Posted by 元気元気 at 2014年04月05日 20:14
元気さん

そういう風に仰ってくれるととてもありがたいのですが、やはり一瞬身構えてしまう自分がいることに気付きます。難病を患っていることというのは、患っている人自身とは切り離して考えるべきだと思うのですが、どうしても特別扱いをしてしまうもののようです。
病名で検索していただければよい、というのは良いことだと思います。

いやはや、驚かされました。でも少し気楽になれました。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2014年04月07日 06:23
お返事ありがとうございます♪

そうなんです。大多数の方が610さんと同じ様な気持ちになってしまうと思ったので夢のブログには書くのは止めよう決めたんです_(^^;)ゞ

せっかく来ていただけるお客様には心から楽しんで
ゆったりと過ごして頂きたいので♪
Posted by BerryBerry at 2014年04月07日 20:01
Berryさん

そのようにした方が良いでしょうね(カフェといっても哲学カフェのような場所をお考えになっていない限りは)。
Posted by Impulse610Impulse610 at 2014年04月08日 08:31
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