2019年02月02日

2019. 1. 4 - 2. 2 の人生

1. 4 Ultima のオーバーホールを頼みにVixen本社に行く

1. 5 やすみ

1. 6 鉄分補給、帰菅

1. 7 本審査準備。予備審査の時より時間が半減するのでその分内容も半減させなければいけないが、これがなかなか難しい。年末年始に勢いで落札したSEが届いたのでチェック。備品(EII)より重いし大きいが見え方はやはり上か。夜に星や夜景がよく見える場所に行きComparative Binocularology! SEの見え味はとてもよい。

1. 8 本審査スライド。散歩してSEとOliveの比較。やっぱSE明るい。本審査発表練習したら考察に差し掛かったところで時間オーバー。もっと削らないと。EIIとSEの色収差チェック。EIIはやっぱ視野が広いことの爽快感やブラックアウトしにくいところから使い勝手がいいが、雪原で使うと色収差が目立ってしまう。SEにはほぼ感じられないのでその違いを感じてニタニタする。

1. 9 本審査スライド、どこを切ろうか悩む。切片の撮影。

1. 10 ほとんどを切片撮影に費やす。

1. 11 この日も切片撮影。

1. 12 所要により東京へ。

1. 13 ~ 15 東京でひどい風をもらい、年末のインフルエンザよりひどい症状を呈しダウン。

1. 16 なんとか復帰。昨年末やる気をそがれながら進めた書類作業の焼き直し。まあたまたまそういう運命にあったということだ。

1. 17 本審査スライド、各種書類。スライドチェック(2回目だった気がするが最初いつやったか忘却)。予備審査前後でやろうと思っていた研究について、95年位前に先行研究があったことを知る。いまの技術をもって再観察したらいいデータは取れるかもしれないが一番気になっていた点が(一応)明らかになっていたのでモチベーションは低下…後回しになるかもなあ。組織切片画像の3次元再構築について考え始める。

1. 18 本審査スライド。3次元再構築についていろいろやってみて目が疲れる。本審査は何とか時間内に終わりそうだ。

1. 19 買い出しと鳥見。いつも行く池の向こうに猛禽っぽいのが見えたので近くで確認したところハヤブサのようであった。夜は発表練習。ちょっと言葉に詰まるとすぐ時間オーバーするのでよく練習しないといけない。

1. 20 3次元再構築の本が届いたのでそれを見つついじる。夜に発表練習。

1. 21 3次元再構築のフリーソフトをいくつか試してみるが上手くいかない。あるものでは理想の画像が表示されるがそれ以上編集できない。別のソフトではクロス切片の画像データからサジタルの観察ができて驚愕したのだが背景を除去できず、切片だけの立体像を得られない。翌日の本審査に備え最後の対策。

1. 22 本審査当日。5時に出発。BOSSからの個人指導を受ける最後のチャンス、色々話す。実際の本審査、発表すること自体は今まででも版というくらい時間通りにできた。質疑応答も予備審査のときのような凍結は起らず安心したが、ズレた回答をしてしまったものがあって悔やまれる(とっさに的確な回答をするのには慣れが必要だとのちにBOSSからフォローをいただく)。いつも立ち寄るうどん屋でうどんを食べ帰菅。30分の審査のためだけにきて、直行直帰。帰りもいろいろ話す。とりあえずいろいろと終わって一安心。

1. 23 午前中D論の直し。午後切片撮影。英会話。

1. 24 撮影、D論、自炊、暗い話、切片準備(トリミング)。

1. 25 トリミングつづき、切片切り、同時並行で画像処理。

1. 26 染色、定期清掃、染色・封入、買い出し。Oliveの純正ストラップがあまりに不便なので市販品を導入、ベストではないがだいぶ良くなる。勉強や料理。

1. 27 下山してトモエガモを見に行く。たくさんいて去年のリベンジに成功。もどってきて切片のつづき。

1. 28 D論を直してBOSSに最終チェックを依頼。切片撮影と染色。

1. 29 切片を切る、D論帰ってくる、卒研生来る。この卒研生は特殊事情を抱えており、色々あって強化合宿を組むことに。その前にメールでいろいろ叱責してしまったのでだいぶ落ち込んでいる様子・・・後輩にうまくフォローしてもらう(研究指導は少しはできるが、メンタルフォローというのは私には難しい…)。切片切りと撮影。

1. 30 切片切り、学生間で生活・研究面の話し合い、切片切り、卒研生スライドチェック。うーむ、だいぶ困難を感じる。英会話、自炊、染色封入。

1. 31 幼虫を切る。これによって年末に用意した13の樹脂ブロックを切り終え、ちょっとした解放感に浸る。合間に卒研生スライドチェック。だいぶ良くなってきた。後輩に大分苦労を掛けてしまって申し訳なく思う。夜、久々に染色液を調整したら不手際によって染色に失敗。この辺の感覚を取り戻していかねば…また切り直しにするのは嫌なのでリカバリーに挑むが完璧な解消は不可能であった。ああ人生。

2. 1 D論の最終チェックに突入。合間に卒研生指導。だいぶ調子を取り戻してきたようなので私の能力でも対処できそうな予感。つらつらといって聞かせたが果たして意味があっただろうか…しかしスライドは見違えるほどによくなり、本人の応答もよくなってきた。正直来るまでは悲観的であったのだが、とりあえず卒研発表は何とかなりそうだ。

2. 2 染色や切片撮影、卒研生スライド・原稿チェック。昼前に送り出し。卒研生は来年度は別の研究室で違う分野で研究をするという。そこでも苦労すると思うが、それをどう乗り越えていくか的な話をしてみる。周囲の環境に恵まれることを願う。それから買い出し、自炊。そろそろ切片のデータも溜まってきたので、先行研究の図版を真似してデータを並べてみたりしてもいいかもしれない。

自分の将来の進路については、学芸員になりたいだの研究職でなくてもいいだのいろいろ考えていたのだが、現在はむしろ研究職として残ることを第一の希望として、それでダメだったら潔く進路転換すればいいか、という意気込みでいる。予備審査の重圧から解放されたとたん、切片を切りたくてたまらないおじさんと化してしまい、とくに器官形成の論文を書きたいと思うようになってしまった。何がそうさせるのかわからないが、ここ1,2か月ずっと切片をやっている。研究内容自体はあまり新規性のない記載的・銅鉄的な内容だし、そのうえに求められる知識は莫大で、時間もかかる、はっきり言って労に合わない研究にも思える。ただ、なんだろう、そういった地道な形態観察を通じてはじめて到達できる境地があるような気がする。せっかく学位を取得できる見込みとなって、幸か不幸か某就活にも失敗している今、その境地に立ったものしか知ることのできない世界とやらに近づいてみたいと思うのは、ある意味で必然なのかもしれない。
研究を続けるにしても、違う分野に挑むとか、より近代的な手法を取り入れるとかいうことも往々にして求められるのだが、その可否はともかく、私はあまり魅力を感じない(この研究をしてみたい!という意欲がない)。過去の偉大な形態学者に肉薄することは不可能だろうが、彼らに近づこうと思うのであれば、寄り道はなるべく少なくしたほうよさそうだ。
  


Posted by Impulse610 at 22:32Comments(0)