2017年12月13日

2017. 12. 6-13 の人生

12.6
飼育していたシラキトビナナフシが逝去(前日)。ホソカワゲラ探しの際に網にかかったところを引き取り面倒を見ていたのだが、寿命とはいえ半年間の相棒を失うのはさみしいことである。ミズナラが枯れてからはクリを与え、栗もダメになったら山を下りてシラカシを添えて頑張ってきたが、さすがに年を越すのは無理であったか…トワダカワゲラ卵を樹脂に入れたり、整形したり、生卵を解剖したりする(成功率 0%)。
本日は英会話のレッスンがある予定だったか、私以外の参加者が全員不在となりやむなくキャンセル。かつては 8 人くらい参加していた時代もあり、その頃人数不足によるキャンセルなんて起こりえなかった。この現状はさみしいことである。

12.7
ひたすら樹脂を切る。あることに気づき実行に移る。

12.8
ひたすら樹脂を切る(2日目)。実行に移った結果、期待通りのものを得る。

12.9
午前中は買い出しとそのついでに池に行って双眼鏡を楽しむ。実は11月に戦前の双眼鏡を海外から購入し、月末に手元に届いたのである。詳細は伏すが、双眼鏡おじさんであれば誰もが知っている、あの、非球面レンズを搭載したと噂されている、馬鹿に軽いドイツ製のあれである。さすがに経年によるグリスの固着は激しいものの、光学系は見事な保存状況。手元にあるいろいろな双眼鏡と比較してみたが、確かに素晴らしい見え味で、80年ほど前の製品が現代にあって通用するものであることを実感。
山に帰ってきてからひたすら樹脂を切る(3日目)。そして誰もいなくなった夜に、出来心で例の双眼鏡にドライヤーをかけてみる。すっかり固着していた可動部が見事に動き出す(でも冷めたら元通り)。

12.10
3日間切りまくった切片の観察。20ブロックくらい切ったもののうち、7つをTEM観察用にさらに薄く切る。そして電子染色を施し観察してみるが、やはり像が荒いまま。しかも電子染色の結果切片は盛大に汚染し、ダメージを受ける。なんでこいつらは言うことを聞かないのだろう。

12.11
いうことを聞かない染色液を放棄して新たに作り直す。奴が落ち着くまでの間に、新たな樹脂ブロック作成に着手し、そしていうことを聞かないTEM の再調整を行う。その結果、フィラメント交換前と同じくらいの状態に復帰。それから、いま必死こいてみようとしている構造にかんする先行研究を読み込む(まともに論文を読むのはずいぶん久しぶりだ・・・こんなんでいいわけないのだが)。そしてある確信を得る。

12.12
いうことを聞かない電子染色のリベンジをしてTEM観察。汚染は消えたがコントラストが低すぎてみえたもんじゃない。なんでお前は言うことを聞かないんだ。それから染色時間を長くして再度観察。なんでお前たちはいうことを聞かないんだ。しかも TEM の像がよくない気がする・・・ということで再度調整。素人が調整を繰り返すとどういう事態を引き起こすか何となく想像がつくのだが、これに関しては取扱説明書の範疇を超えているわけではないので、想像のとおりになりはしないだろう・・・
ここにきてある悲しい現実を目の当たりにする。順調に事が進んでいれば、もしかしたら今年中にすっきりした気分になれたかもしれないのに、それは叶わなかった。まあそういう人生なんだから仕方ない。

12.13
いうことを聞かない電子染色のリベンジをしてTEM観察。今回は通常の二重染色の間にある染色を施すことでコントラストの向上を図ったのだが、その結果汚染率が大いに向上。なんでお前たちはいうことを聞かないんだ。そうか、この染色液が3年前の古いやつだから汚れるんだな。ということで新規に作り直して再度観察。なんでお前たちはいうことを聞かないんだ。この方法は断念して別の方法でコントラスト向上を図り再度観察。とりあえずこれで何とかなりそうだがどうにも暗い。電顕の調整に関しては問題なさそうで、切片に問題がある故いい像を観察できていなかっただろうと気づいたことがせめてもの進展である。そんないうことを聞かない切片には恒温器の中でたっぷり反省してもらおう。
昨日の現実をBOSSに訴え、様子をうかがっていただくことにする。せめて胸をなでおろせるくらいの状況になってほしいのだが・・・
2週間ぶりの英会話に出た後、高山蝶パトロール関係者の忘年会に参加。ここ数日苦行が続いているので、いい気分転換になる。
  


Posted by Impulse610 at 23:21Comments(0)