2016年10月17日

2016 年 10 月 17 日の人生

AM ミネトワダ卵 SEM 観察準備,エポキシ樹脂切片トリミング,飼育個体の世話
PM 固定卵から摘出した胚を DAPI で観察,卵 SEM 観察,やどけん OB 会用資料づくり,サイエンスライティング課題第 2 稿作成

今日はマルチタスクな一日で,途中から「ほんとうに今やるべきことは何なのか」わからなくなる.
なぜか♀が死にやすいミネトワダカワゲラ,現在元気な個体が 2 個体しかおらず採卵に不安を抱えていたのだが,昨日今日と産み始めてくれてまずは一安心(それでももう少し追加採集しておきたいが,野外で成虫を探すのはガロアムシ以上に難易度が高いように思う).そして地獄の隷属が始まるのである.
今年度は TEM 観察のため,今までほとんどやっていないカルノフスキー固定のストックを用意しなければならない.また,適当な穿孔をすると観察に支障をきたすらしい初期発生の卵も,もう少し工夫して穿孔・固定をする必要がある.そして,何とかして生卵解剖をしてきれいな胚を取り出し固定しておきたい.これまでのストックから,発生のステージングはおおよそ推定できるので,来るべき時が来たら,慎重に固定するだけでいいわけだが,実はそれが一番大変かもしれない.
固定さえ済ませてしまえば,あとの作業はだいたい自分の意志で作業時間を制御できるが,生卵を扱う限りはミネトワダカワゲラの奴隷となるほかない.彼らは私のために融通を利かす術を知らない.まあ,身もふたもない事を言えば,去年きちんとカルノフスキー固定卵を用意しておくべきだったのだが,色々な固定法を試すべきとはいえ,やはり手慣れたものが 1 つ見つかると,それに満足しがちである.それに,「これから TEM で観察をするんだ!」という強い意志が湧くこともなかったのも要因といえば要因だが,実際にその必然性を感じない限り,重い腰が上がらないらしい.この辺りは,昨日まで放置していたろくもん号のフェンダーにも通づるところがある.

久々にブログを再開したが,なんというか,何にも考えずに雑な文章を書いている気分である.公開にはしているが,本来はクローズドな日記に書くべきことなのかもしれない.こんな感じに,最近は何もかもが無思考で,雑で,どうでもいいような気分で人生をやり過ごしている気もする.でも,研究を粛々と進めることについては,案外うまいこと言っている.研究をするという枠組みの中で,うまいことルーチンの作業を無思考でやっているのかもしれないし,研究以外に余計なことを考えていないのかもしれない.  


Posted by Impulse610 at 22:21Comments(0)