2014年10月31日

葬崩災で不毛なバトルは起こらないでほしい… 

今朝は7時起床、選択をして8時出発。9時から先輩の予備審査スライドの確認作業を研究室メンバーで行い、気が付けば4時間程度経過していた。昼食後ミネトワダカワゲラに隷属し卵固定を終えてから上田へ買い物に向かう。戻ってきて夕食後帰寮。

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さて明日は夜遅くにつくばに向かいますが、その前にカワゲラに隷属したり、車を掃除したり、荷物整理をしたりしないといけません。忙しそうです。
で、葬崩災自体は明日の夜から始まります。やどけんには関係のないことですが、展示においてある懸念があるので、それを追記で書いておきます。  続きを読む


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2014年10月30日

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今朝は8時出発。駐車場わきにイチイが生えていることに気がつき実を食べてみたがおいしい。午前中はミネトワダカワゲラに隷属して、午後は昨日撮影した蛍光観察画像の処理並びにMiller(1939)を見て観察結果の解釈を求めたのだが、どうやら私の知りたいことが書いてあるわけではないようであったし、切片を創成しないと議論を吟味できないような感じでもあった。来週のゼミで進捗報告として相談してみたい。さてその後モチベーションが上がらず週末のつくば行きの経路を調べたりスライドを作ってみたりし、夕食後20時に帰寮。

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さて明日は買い物に上田に降りるつもりです。食料調達だけなら何も明日行く必要はなく、葬崩災帰りにつくばで仕入れてくれば問題ないのですが、つくばで確実に仕入れられる保証がありません。
それにしてもモチベーションが上がらないです。気晴らしにミネトワダの採集に行くのもいいのですが、正直これ以上個体数が増えても卵の処理ができなくなる人生しか見えていません。卵の電顕観察の処理をするのが吉だろうか、それとも液の交換が迫っている蛍光観察済みの卵の処理に人生を捧げようか、精子構造に関する論文を読みながら精子の勉強をするのもありかも知れない・・・やることは思い浮かぶのですが・・・  


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2014年10月29日

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今朝は8時出発、例によってミネトワダカワゲラに隷属する人生を過ごす。午後にはミネトワダの蛍光観察の準備も並行して行い、夕食後観察。なかなか面白い様子が観察できた一方で、染色に失敗している卵が多かった。今後の課題になってしまうかもしれない。


蛍光観察の最中に星空撮影をさせておいたが、作業中に電池切れを起こしてしまったらしい。でも1時間程度動き100枚以上撮影されていたのでそれを合成するとこんな感じになる。刈り取りの進む草原地帯から根子岳と四阿山を望んでいるのだが、山の場所は分かる人にしかわからない感じである。もっと広角で撮影出来ればよいのだが、ワイドコンバーションレンズを買ってしまいたいほどそそられるわけでもない。もっといい場所を探し出すことを優先すべきであろう。

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明日も明日とてミネトワダカワゲラに隷属です。観察結果を自分なりに解釈するためにMiller(1939, 40)を読み込まないといけない感じで今から恐ろしい…
  


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2014年10月28日

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今朝は嬉しいことに5時半起床、昨晩は日付が変わってしばらくしたころに寝についたのに謎の目覚めの良さを体感できた。6時10分に出発し、せっかくなので鳥見を行う。結構鳥を見られたのだが撮影は難航。ツグミ系のトリが結構いたような気がするが正体は不明である。その後ミネトワダカワゲラに隷属して午前中を消化し、お昼過ぎからオーストリア人大学院生の研究内容の紹介を受ける。専門が無翅昆虫なので610的にリンクするところは希薄なのだがなかなか面白そうである。だが中盤でこらえがたい眠気に襲われ非常に苦痛であった。昼寝をしておくべきだったなあ…ゼミ終了後、先日拾ったマミジロの羽をスケッチブックに貼りつける。3週間近くゼミに拘束されていた開放感が強いようで、どうにも本業から目を背けがちになってしまう。夕食までGXRのカメラユニットについて調べたり星空撮影のセッティングを行う有様である。


先日は北極星が見えない場所で撮影していたので、今回はきちんと見える開けた場所にカメラをセット。放置時間が短かったせいもあって軌跡はそんなに密でないのだが、北極星を中心に無数の星がぐるぐる回っている憧れの構図をひとまず構築でき喜びを感じる。20時過ぎにセンターを後にし、菅平ダムで星空撮影をしたらどうかと思い直行。


残念なことにここには強力な明かりがあることを失念していた。虫探しには好都合だか星探しには障害でしかない。なので明かりに背を向ける感じでしか撮影ができない。たまに来る車やラグビーのモニュメントの明かりなどがありそんなにいい場所でないことが判明。2度を切るような寒さの中でなぜだか夏の大三角を撮る人生であった。


寮の駐車場で天の川を撮影。中央付近にカシオペアがあり、その右上にはアンドロメダ銀河が写っているのだが…お分かりになるだろうか。菅平の星空に注目し始めてまだ3日くらいしかたっていないが、今日は一番天の川がきれいに見えていた。センターで撮っていた時は寒さも忘れて星を見ていたのだが、流石にずっと続けていると体が冷えてくる(防寒対策をしていない足先からダメになってくる)ので22時頃には撤収、明日以降の観察に備えるのであった。

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さて明日は少し真面目にカワゲラに隷属しようと思います。すなわちミネトワダの蛍光観察を行い、胚のなかの銀河に想いを馳せたいです。  


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2014年10月27日

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今朝は7時半起床、8時出発。午前中からお昼過ぎにかけてミネトワダの様子見・卵固定・飼育容器整理を行い、彼らの登場によりないがしろにされている他のカワゲラの卵固定も久々に行う。固定液を作ったりピンセットを研いだりしてラボワークを終えてから、トワダカワゲラに関する数本の論文を読む:

小松典. (1956). トワダカワゲラの成虫, 卵および 1 齢幼虫について. New entomologist, 5(3).
ミネトワダの採集時期や飼育方法についてはこの論文が一番参考になった。ちなみにこの年代にはミネトワダカワゲラは発見されていないのだが、本文中の記述から「トワダ」とされている材料は「ミネ」であることは間違いない。

Kawai, T., & Isobe, Y. (1984, January). Notes on the egg of Scopura longa Uéno (Plecoptera). In Annales de limnologie (Vol. 20, No. 1-2, pp. 57-58). EDP Sciences.
ミネトワダカワゲラの卵の報告。白飛びして全然見えない電顕写真、2ページしかない本文(うち1ページは画像で占められ、文字のページも膨大な空白がある)、このクオリティなら610でも投稿できそうな気がする。いずれにせよ画像が不鮮明極まりないので膨大なストックがある菅平で再観察しなければならない。

UENO, M. (1938). Scopuridae, an aberrant Family of the Order Plecoptera. Insecta Matsumurana, 12(4), 154-159.
トワダカワゲラをサイエンスに登壇させた上野益三氏による、トワダカワゲラ科の記載論文。この論文では北海道や朝鮮半島での「トワダ」の記載があるが、これはのちの研究により同属別種であることが明らかになっている。描図されているオスも採集地的に―武石峠とあるので上田市内の可能性が濃厚―「トワダ」ではなく「ミネ」であろう。系統関係の議論も少し書かれており、色々揺らいでいるような感じがするが大まかな結論としてはZwickの体系とそんなにずれていないようである。

Uchida, S., & Maruyama, H. (1987). What is Scopura longa Uéno, 1929 (Insecta, Plecoptera)? A revision of the genus. Zoological science, 4(4), 699-709.
今まで「トワダ」とされていたものの中に複数種(ミネ、フタカギ、ヨツカギ+韓国産の1種)を認めたり、佐渡島で記録されたものが「トワダ」のシノニムであることを記載した論文。日本産トワダカワゲラについては検索表もあるので、トワダカワゲラについて思いをはせるならこれを抑えておけば大丈夫だろう(同定形質のスケッチも丁寧で分かりやすいと思う)。ちなみにトワダカワゲラは韓国にもいるのに西日本では見つかっていない。現生種は無翅のガロアムシや幼虫が水生のムカシトンボは西日本にもいることを思うといてもいいような気がする。卒業旅行と称して西日本の沢の源流に突っ込みトワダカワゲラを探す旅をするのも楽しそうだなあ・・・

Jin, Y. H., Kishimoto, T., & Bae, Y. J. (2008). SYSTEMATIC REVIEW OF THE WINGLESS STONEFLIES, SCOPURIDAE. International Advances in the Ecology, Zoogeography, and Systematics of Mayflies and Stoneflies, 395.
今の所世界で知られている全てのトワダカワゲラ(1科1属8種, うち4種が日本産で残りは韓国産)の記載(解像度が悪いが写真付き)され、雌雄の形態形質に基づく「日本産トワダカワゲラ」と「韓国産トワダカワゲラ」の2系統の存在がなされている。Uchida らの論文を見て同定形質の把握をしてからこちらに目を通した方が形態を把握しやすいだろう。

他にも韓国産のトワダカワゲラに関する論文が存在するのだが手元にないので読んでいない。
トワダカワゲラに関する知識がいくぶんついたかと思うが、トワダカワゲラの系統的位置に関する議論はこれらの論文ではほとんど触れられていなかったので、610としては比較発生学的アプローチで挑んでいかざるを得ないことが浮き彫りになった(これを格好をつけて言い換えると、比較発生学的アプローチで解明する余地があるのだからとても楽しみである、となる)。
また、トワダカワゲラに関する論文(英語)も意外に少ないことが分かった。彼らはムカシトンボやガロアムシと肩を並べる「日本に来た海外の昆虫学者がお土産にすべき昆虫ベスト3」の構成要因であり、かつ(経験的に)もっとも採集難易度の低い虫であるのだが、そもそも610の論文検索能力が低すぎて実態を把握していない、というオチであればいいなあと思ってしまう。

論文を読んでから夕食、ノルマ達成による爽快感を大事にすべく20時帰寮。やどけんは研究会であるくせに学園祭の企画で「研究」を展示していないなあという事実に気が付いたので、スペースが許せばカワゲラの研究について紹介してもいいかもなあと勝手に思い至ったので、そのキャプションづくりを行うためでもあった。「生きている化石」ミネトワダを生きたまま展示できればいいが、そこまでしなくてもいいかなあ(膨大な液浸標本の瓶を眺めながら…) でも、日本産9科のカワゲラが一堂に集結するだけでも問題ないかもしれない。

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明日のゼミではオーストリアから来た院生による研究内容の紹介があります。その前後にカワゲラに隷属します。
  


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2014年10月26日

人生は過ちを繰り返す

今朝はN時起床N分出発、ミネトワダの様子見をしてから剥製合宿2日目の第一弾としてモグラの剥製づくりに挑戦。トリと違って皮が厚く剥皮が楽ではあるが、標本の状態が悪い。内臓は大半が溶けてなくなっているし、体毛がボロボロ抜け落ちてしまう。早めに全身骨格標本に切り替えておいた方が良かったが体幹部を剥離してしまってからでは(不可能ではないが)遅かった。致命的な脱毛が起きてしまい結局剥製づくりは放棄することになってしまった。一応頭骨だけは採取してあるがこちらも左側が砕けていているので哀しいことである。
昼食後にミネトワダ卵の固定をしてから第二弾、アオジの剥製づくりを始める。小鳥というだけで難易度が格段に高まるのだが、果たしてその通り、4時間の作業の後に待っていたのは絶望であった。とにかく小さくて作業がやりづらく、特に初期段階で皮膚を切り始めるあたりでは羽毛が容赦なく切開面にせり出してくるので手先が見えないこと。昨日のマミチャで尾部のあたりの皮が消滅した事案がアオジでも生じてしまったのだが、これはどうやら尾部回りの切開・剥皮のスキル不足によるものだということが分かった。昨日と違って頭骨をめくり出すことは楽ちんだったものの、やはり首が座らない。そして最終的に縫合の難易度の高さに投げ出したくなり、捌く前の美しさがどこかへ消えてしまった皮と毛だけの何かが出来上がったのであった・・・こうしてスキル不足を目の当たりにした結果あまりの不甲斐なさに何をする気にもなれず、20時前に帰寮。剥製合宿では全くと言っていいほどプラスな成果が得られなかったのだが、そりゃあ当たり前だろう。何せ実質初めての剥製づくりだったのだから、最初からうまくいく方がおかしい(天才的な手先の器用さ、或いは鳥類のグラウンドプランの把握なしには無理だろう)。片っ端から斃死鳥を拾い、捌いて習熟していくしかないだろう。獣と違ってロードキル個体の入手は期待できないが、センターでも寮でもしばしば激突死する鳥がいるらしく(マミチャもアオジもそのようだ)、またそのうち遺体を見出すことができよう。とりあえず卒業するまでにきれいな仮剥製を1つくらいは作りたい。

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明日も明日とてカワゲラに隷属するのみです。雙峰祭に向けてタヌキの組み立てを開始したいのですが時間は取れるかなあ・・・  


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2014年10月25日

模型のようなご遺体をゴミの様な剥製にする人生

今朝は7時過ぎ起床、洗濯をして8時ごろ出発。お昼まではミネトワダカワゲラに隷属。久々に1000卵近い採卵を行い、また卵のストックが増えてしまった。
さて昼食後に鳥をさばく前に生きた鳥を見に散策したのだが、目視できたのはカケスとトビくらい。イカルの声が聞こえてきたので満足ではあったが、やはり昼より朝の方が観察には向いているのだろうなあ…
「剥製合宿1日目」は13時半から19時まで、マミチャジナイの仮剥製づくりで幕を開けた。最初に皮を切るところから失敗気味だったのだが、終わってみれば正規の方法で頭骨を出すことができず背側から新たに皮を開くことになったり、左翼の尺骨を誤って切断してしまったり、竹串を指して芯出しをしたいのにいつまでたっても首が座らないし、挙句の果てに左側の腹部から尾にかけての一帯で皮が紛失し縫い上げる事すらできずに終わってしまった。特に初挑戦だった縫合は針の刺す場所の工夫とか縫い幅の目安、そもそも裁縫技術の欠落により予想以上に困難な工程であった(でもこれができないと剥製が完成しない)。途中途中でミスを積み重ね、だんだんやる気が喪失していくのがよく分かったのだが、ここで投げ出すようだといつまでたっても上達しないのだと、剥製書を残した先人にたしなめられながら形だけは整え(でも竹串が体に対して真直ぐにならない)乾燥させることに。種類により難易度は様々なのだが、アオジでやったらもっと悲惨なことになってしまいそうで今から恐ろしい。
ただ明日はモグラをさばく予定である。モグラでは頭骨が分類学や形態学的に重要なこともあるのか、剥製には利用しないらしい。つまり頭骨は取り出す必要があるのだ。まあ鳥と違って哺乳類は皮が厚くそこまで神経質になることは無いのだが、綿を詰めることで代用してよいものだろうか・・・そうはいかないだろう。石膏も紙粘土もないし、結局は綿になってしまいそうだ。


夕食前にカメラをセット。M字状に光る5つの星を目安にインターバル撮影を試みる(のちにこの星がカシオペアであることを知る)。ノイズがひどいがカメラのクオリティ的に致し方ないだろう。ちなみに菅平では天の川がうすぼんやりと確認でき、この写真にもそれっぽいところは写っている。


昨日は30秒シャッターを開けていて星がつながらなかったので、今回は15秒にして40分ほど放っておいたところ、見事につながった。この様な写真がGXRでも撮影可能であることに驚かされる。この位置では北極星が写らないようなので、場所を変えていくつもの同心円を写してみたいものだ。星座の図鑑でカシオペアとその周りの星を確認し21時前帰寮。GXRの電池が切れたので本日の撮影はここまでで、今宵は自分の目で星を観察してから寝るとしよう。

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明日は剥製合宿2日目、モグラの剥製づくりに挑戦です。時間に余裕があればアオジもさばきます。
朝に鳥見がしたいのですが、果たして早起きできるのか・・・
  


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2014年10月24日

610, 星空撮影デビュー

今朝も7時過ぎに起床し半出発。駐車場で鳥の羽を発見、最初は1つしか気づかなかったがかなりたくさん落ちていた。哀れ猛禽か何かに襲われてしまったのだろう。尾羽に特徴的な白斑を認め、3日前のこともあってシロハラだなあと思っていたのだが、合っていたのは白い部分だけ。どうやらマミジロの遺物らしい。山地性の夏鳥とのことで、菅平らしい鳥の一つであると言えよう。雄の姿が美しいのでぜひとも生きている姿を見てみたい。
さてミネトワダカワゲラのお世話を済ませた後卵の蛍光観察を行う。ひょっとしたらエキサイティングな事態になるかもしれないのでしばらくこのことは触れないでおきたい。気になる方は2月の卒研発表にいらすとよろしい。さてこの観察がお昼までかかってしまい、その後卵固定をして山を降り、食糧と剥製合宿に必要そうな物資、それからガソリンを仕入れる。193キロ走って29リットルを補給、燃費は6.65 km/L、なんだかガソリンを入れるたびに燃費が悪くなっているのだが、やっぱり寒くなると燃費も悪くなるのだろうか。で、その要因の一つとして暖機運転の是非をネットで調べてみたのだが、「最近のエンジン」というくくりに引っかかる。19年前の我がBRAVOには当てはまらないアドバイスである…

帰菅、夕食後商売道具のメンテナンスをして帰寮、同時に星空撮影を開始。菅平では天気が良い夜は満天の星空を堪能できるのだが、なかなか空を見る機運に恵まれなかった。だが最近星空に興味が出つつあり、我がGXRでも星空撮影ができそうなことが分かり、さっそくチャレンジしてみようと思い立ったのであった。ブログを書いている時には外でカメラがインターバル撮影の真最中であるから、菅平の空の様子はしばし待たれたい。この方法に従うと、驚くほど沢山の星が写るのだ。
折角なので星座を覚えたり、北極星を中心にぐるぐる星を回してみたりできたらいいなあ。

さて書いてしまった以上撮影画像を公開せざるを得ない。


星の名前がさっぱりわからないが、北西の方を写しているつもりである。下の方に延びる線は飛行機の軌跡である。実はこの撮影の最中流れ星が見えたのだが、フレームの中には納まらなかった。


シャッター速度を30秒に設定し、15分間インターバル撮影したものを合成。写真を撮影してから記録するまでにラグがあるせいか、星が線に繋がらないのが個人的には残念なところである。シャッタースピードを変更したり画質をいじればつなげられるのかもしれない。その後40分ほど野外に放置したところ、見事にレンズが露で濡れてしまい強制終了。冬の菅平では野外で星の撮影は不可能かもしれないので、やるのならいまのうち…?

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さて明日はミネトワダカワゲラへの隷属の後、剥製合宿が挙行されます。1日目にはマミチャジナイをさばきます。
実は今朝K氏からアオジ? の遺体発見情報を頂き、それも確保しているので同時に処理出来れば幸いです。  


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2014年10月23日

ゼミから解放される人生

今朝は7時15分ごろ起床し45分ごろ出発、例によってミネトワダカワゲラの様子見と固定卵洗浄・卵固定を行う。このところ死亡個体の発生率が上昇中で懸念材料であるが、補充したらしたで卵地獄に一直線ということを考えると、どっちに転んでも闇である。
さて午後のゼミでは以下2本の論文を紹介:

Shigekazu Uchida, Yu Isobe (1988)
Cryptoperla and Yoraperla from Japan and Taiwan (Plecoptera: Peltoperlidae)
Aquatic insects, 10(1): 17-31

James H. Marden, Melissa G. Kramer (1994)
Surface-Skimming Stoneflies: A Possible Intermediate Stage in Insect Flight Evolution
Science, 266(5184): 427-430.
http://www.sciencemag.org/content/266/5184/427

前者はノギカワゲラとミヤマノギカワゲラの分類体系を整理したもので、後者はカワゲラ(とカゲロウ亜成虫)に特異な "Surface-Skimming" という飛翔スタイルが、昆虫の翅の起源を説明するモデルの一つである「鰓起源説」の傍証になる可能性を示唆したものである。Surface-Skimming とはどんなものかは、以下のリンク先の動画を見るとお分かりになろう(重いかもしれません)。なかなか面白い内容だと思うが、カワゲラよりもカゲロウの方がより祖先的な分類群であるから、亜成虫を扱うのは難しいとは思うが、カゲロウで調べた方が説得力が増すだろう。付け焼刃の知識ではあるが、データが随分きれいに出ているように思う。Scienceに掲載されるだけのことはあるのだろうなあ。
http://www.personal.psu.edu/jhm10/movies/SixLeg.mov

さて、前回のゼミの準備を含めて3週間近く拘束されてきたわけだが、これにてようやく解放された。ゼミが終わったらアナグマの歯を接着することに決めていたので早速取り掛かる。




ビックリするくらいに白い。3週間水に浸けていただけだが、脂もすっかり抜けてしまったのだろう。容器のふたを開けたときに襲ってきたあの言いようのない外見と腐臭が通過儀礼であったとしても構わない美しさである。つくばにいた頃はこの手法を知らなかったのが惜しいことである(知っていたらうまく分割してかさを減らすことで、宿舎内でも平気で肉を腐敗させただろう)。これからはこの手法を採用してどんどん骨格標本を作っていきたい。ただ、菅平では野外に水を張ったコンテナを放置できなくなるので、必然的に室内に邪悪な物体を保管する必要に迫られるのが悩みである。しばらく全身骨格は諦めて頭骨に絞っていった方が良さそうである。
ちなみに、パイプ洗浄剤で化学処理した影響もあるかもしれないが、においは全くない。


さて下顎骨の臼歯を引っこ抜いてみたところ・・・細い歯根が密に生えている不気味なありさまを知ってしまった。歯根は無いよりあった方が頑丈になるだろうが、こういう細いものでも折れなければ作るコストを気にする必要が無いのだろうか。

その後夕食の前後に第4と第9(!)のカワゲラの蛍光観察の準備を行い21時過ぎ帰寮。

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本日ゼミを無事に切り抜けたため、今週末は「剥製合宿」と題しトリとモグラの剥製づくりを行うつもりです。明日はその材料調達並びに土日の時間を少しでも剥製づくりに充てるべく、山を降りて買出しに行くつもりです。もちろん、これらの振る舞いは決してカワゲラへの隷属に優先することはありませんが…  


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2014年10月22日

без названия

今朝は7時過ぎ起床、45分出発。例によってミネトワダの様子見・固定卵処理・固定を行いお昼時を迎える。ゼミ用の論文を寮に置き忘れる失態を犯したので、昼寝のついでに取りに戻り、復帰してから分散分析の復讐(論文に載っている)を受ける。まあ生データがあるわけじゃないから掲載されている要素の意味が分かればいいかと適当にあしらい、英会話のレッスンを行う。先週、講師の先生がタヌキの死体を見たと教えてくれたのでレッスン後風のように引き取りに行っていたのだが、その頭骨が今デスクに置いてあることを伝えたところ、レッスン後ラボに寄り道して撮影されて帰って行った。これはもう、Crazy bone guy 認定を受けたも同然だろう。骨いじりをして骨になる人生もまたおもしろからずや。夕食後少し論文を読み20時半帰寮。

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明日はようやくゼミがあります。前回のリベンジと新たな論文の紹介をします。  


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2014年10月21日

7か月目にして初の鳥

今朝は7時起床、半出発。例によってカワゲラに隷属しつつ、K氏に蛍光観察の資料作りを教えたりして午前中が終わる。昼寝を挟んでミネトワダ卵の固定を行い、ゼミのレジュメを大方仕上げてから食堂へ向かう。本日ドイツからアレックス Mark II がやってきたので鍋を囲んで歓迎会を行う準備を行い、会を楽しみ、21時45分頃帰寮。


今朝BOSSがセンターに来たとき、鳥の死体を発見したそうだ。610はBOSSより早く来ていたというのに見つけられなかった当たり修行が足りないわけだが、はてこの鳥は何だろう。パッと見たときにシロハラのグラウンドプランを感じ取ったのだが、BOSSが仰っていたように目元に白いラインが走っている。図鑑を使って検討していくのだが、シロハラに顕著な尾羽の白斑は見当たらないことと、マミチャは腹側が赤く描かれているものとシロハラテイストなもの2つの図があったりして、赤くないマミチャもいるのかと思うことにより、マミチャで落ち着くことにした。せっかく状態の良い鳥の遺体を手に入れられたのだから、剥製づくりをしないわけにはいかない。こうして今週末の予定が決まった。


外部寄生している動物さがしも怠るわけにはいかない。剥製にするわけだから羽毛を荒らすわけにはいかないので精査はできていないが、哺乳類に寄生するものとは明らかに形態が異なるダニと、これまたアナグマにいたものと頭部形態が異なるハジラミを発見。こちらは頭が三角形で全体的にスマートである。


帰り際、前を走るキツネを発見。追いつけば逃げずにこちらの様子をうかがっていたので、慌ててカメラを取り出して撮影を試みる。ズームに弱いGXR S10 はこういう場面で活躍できないが、それでもキツネの不自然な格好はお分かりいただけよう。数日に1匹のペースで彼らを見かけるのだが、どの個体も痩せているように感じる。昼間に見れば印象も変わるかもしれないが、未だにできていない。

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さて明日はゼミの資料を完成させ、万全の状態でカワゲラに隷属したいです。

  


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2014年10月20日

без названия

今朝は7時起床、半出発。昼食をはさんで15時ごろまでミネトワダカワゲラの様子見・採卵・固定を行う。大体6時間くらい隷属したことになるのだが、毎日このペースで隷属をするのは危険と判断。困難は分割せよというフレーズは一つの心理を表していることを踏まえ、卵がたくさんあるのだから、曜日ごとに固定する卵を決めたり、特定のステージの時に固定を強化するなどした方が効率が良さそうだ。卵がたくさんあるから「61日目の固定卵が存在しない」という事態も起こらないだろう。
ミネトワダの隷属から解放されてからはゼミのレジュメとスライドを作るのだが、開放感に満ち溢れていたせいか、ローマ法王からボツワナに至る種々の事柄をwikipediaで調べて時間を浪費してしまいあまり進まなかった。ゼミが延期になるからといって気が抜けてしまっているのはよくないが、やはりボツワナはアフリカの中でも特に行ってみたいところの一つである。夕食後ミネトワダに隷属し論文を少し精読してから21時前帰寮。

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明日はゼミが延期になったのでその時間を資料作りと内容把握に努めるつもりです。
  


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2014年10月19日

早くも隷属に屈する人生

今朝は8時起床、頭を剃って9時出発。今日もミネトワダが卵を産んでいたので採卵し、気が付けばお昼になる。昼食後にはハチ屋S氏から依頼されているマレーゼトラップの回収をするが、ソーティングする気力がわかない。


この写真は先週木曜の撮影だが、菅平には1週間前くらいからアトリがやってきたらしい。外は寒くなる一方だが、鳥見の季節が近づきつつあることを思うと楽しみでもある。写真が不鮮明なので掲載しないが本日ツグミを確認。


さてマレーゼを回収している時に付近でカサカサと何物かが動く音が聞こえてきた。大きめのトリかなと思っていたが、リスであった。活発に走り回ってエサを探していたようだが、じっとしている撮影者をヒトと認識していないらしく、2~3メートル手前までやってきたではないか。これだけで今日はよい人生であったと総括できそうな体験であったが、こういう時に適切なカメラワークが取れないのが悲しいところである。鳥見用に持ってきたx-5のタイムラグがもどかしい。
さて鳥見で上を見ていたためか、ラボに戻るとめまいを感じた。このままだと普通の作業ができないので、気分転換と回復を兼ねてアナグマの頭骨の最終的な除肉を行う。傷の無い頭骨があまりに美しく魅了されっぱなしである。1週間くらい干した後に歯を接着剤でくっつければ完成である。
日々際限なく増えていくミネトワダカワゲラの卵の固定。これをしなければ610の人生は確約されないのだが、あまりに多すぎること、プロセスが煩雑であることにより、モチベーションが上がらない。早めに夕食を済ませて隷属して帰ろうと思っていた矢先、さらに2個体の産卵を確認。個別飼育をしているのだが、同じ個体が複数産卵すると産卵時刻の推定ができなくなるので、産卵に気が付いたらその都度回収せねばならない。これが最高2時間近くかかる苦行なのである。しかし今回は2つで合計1時間くらいで終了し助かったのだが、これらの卵の固定をするので(やる気的に)精いっぱいであった。さすがは日本のラスボス、カワゲラの奴隷からやる気を搾取する能力に長けている。

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さて明日はミネトワダを含めた固定祭りを行い、ゼミの準備をしたいと思います。願わくば明日からしばらく産卵しないでもらいたい…  


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2014年10月18日

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今朝は7時過ぎ起床、50分出発。外の気温が-3.3℃に達しており全国一の寒さであったことを知る。ミネトワダの採卵を確認し処理をしてから柿渋塗に参加。寒いかなと心配していたが晴れていたのでそうでもなかった。センター構内にある古い寮に柿渋を塗り、それが終わったらキノコ汁を頂く。その辺で取れたキノコがふんだんに入っており大変おいしかった。キノコをほとんど知らない610は正体不明のキノコを頬張っていたのだと思うと面白い。その後買い物へ出向く。前回は木曜に買い物を済ませており、久々に山を下ったのだがいい気分転換であった(ゼミの準備等で外へ出られない日々が続いていたので)。その後ミネトワダカワゲラの固定に隷属し夕食後19時20分ごろ帰寮。暖房が入っていないセンターは寒いので暖かい寮で論文を読む予定である。

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明日はミネトワダ探しに行くつもりですが、それ以外の時間はミネトワダの管理とゼミの準備に隷属です。  


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2014年10月17日

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今朝は7時半起床。アメダスを見てみると久々に全国最低気温のトップに返り咲いておりいい気分になる。例によってミネトワダの様子見を行い、採卵・固定作業の後河芸数種の卵の計測を行う。その後第2のカワゲラの蛍光観察を行い、初期卵が惨敗に終わったが発生後期の卵がいくつか美しく染まっており結果は相殺に終わった。しかし、薄皮を剥かないときれいに観察できない事実が明らかになり相当やる気がそがれてしまった(固定後にきれいに剥くには運と根気が必要なため、より楽ちんな生卵の段階で剥いておくべきである)。その後ミネトワダとモンカワゲラの産卵数を数え上げて夕食を摂った後再びミネトワダの採卵を行う。彼らに我が人生がかかっているため卵が取れるのはありがたいのだが、先日のべたように色々と苦労させられるのが悩みである。処理するだけで1時間以上取られるので改善が急務なのだが・・・

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明日はセンター内にある建物に柿渋塗りを行うイベントに参加します。字面から渋柿がいっぱいお目見えするのかとワクワクしたものですが、柿渋について調べた瞬間に人生の現実に直面しました。  


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2014年10月16日

без названия

昨晩から寮に暖房が導入された。人生を少しは前向きに過ごしていけそうだ。

今朝はn時起床、出発。午前中はタヌキの埋葬をしてから次回の論文紹介リベンジで追加で読むべき論文採集を行う。カワゲラの特異的な飛翔方法が翅の進化を考える上でのミッシングリンクになるかもしれない、というアツいものである。食後は寮に戻ってお風呂掃除と洗濯、昼寝を行う。復帰してから卵固定と蛍光観察第2弾に取り掛かるべく、第2のカワゲラのセレクションを行う。こいつは卵も小さくなく観察できたステージも多く卵も多いので期待が持てる分類群である。
夕食後にミネトワダの様子見をしていたところ精胞をゲットする幸運に恵まれた。前々から容器の中に正体不明の白い小物体があって正体が気になっていたのだが、これでやっと判明。顕微鏡で検鏡してみると膨大な数の精子がうごめいている様を確認できた。ちなみにカワゲラの精子構造については研究例が少なく、これまで3本しか論文が発表されていない。対象となっているグループは日本にもいる 6 科(シタ、ホソ、オナシ、カワゲラ、ミドリ、アミメ)のみであり、トワダカワゲラ科の研究はされていない。そういう背景があって幸運な収穫であったわけである。形態学的に原始的とされているトワダカワゲラのことだから、精子構造にも何かしらの祖先的な形質が見いだせる可能性もあるし、先行研究と比較検討することで比較精子学的にキタカワゲラ亜目間の系統関係を考えることもできよう。そういうことを考えると期待が膨らむわけだが、ただでさえ発生学でいっぱいいっぱいなところに精子の研究をも参入させるのは現実的ではないかもしれない。ただ観察手法がオーバーラップするところもあり、片手間といっては語弊があるが、同時並行することにテクニカルな問題はそこまでないともいえる。とにかく、明日BOSSに報告してみなければならない。21時半帰寮。

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明日も明日とて、論文読解・レジュメづくり・ミネトワダカワゲラへの隷属などなどのイベントが目白押しです。  


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2014年10月15日

カワゲラもロードキルも供給過多な人生

今朝は7時起床、8時ごろ出発。午前中はミネトワダの様子見と採卵、固定卵の処理で過ぎ去っていった。やはり効率的な採卵方法を確立する必要があるなあ。午後は論文紹介のリベンジ用資料作りとミネトワダ卵の固定を行い、英会話に参加。その際に先生からロードキル情報を得たので、レッスンが終わったら何もかも投げ打って現場に急行。先日タヌキを拾った場所のすぐ近くでまたもやタヌキが斃れていた。下顎骨が真ん中で割れてしまっていたが頭蓋骨はしっかりしていたので頭骨標本が作れると判断、有無を言わさずセンターに持ち帰る。作業のめどをつけてから夕食とカワゲラの様子見を済ませ、万全な状態で頭の取り出しにかかる。

前回同様小柄なタヌキであり、非力な610でも片手でらくらく運べるくらいである。前途有望な若い個体が同じ場所で立て続けに死んでしまうのは不幸なことであるが・・・もしかしたらロードキルが直接の死因ではないのかもしれないなあ・・・ さて今回は頭骨を得ることに目的を絞り、首から剥皮し他の部位は無視することにした。もちろん全身の状態が極めて良好な個体だけあり、全身骨格標本にしたい気持ち・筋肉や内臓を観察したい気持ちがあるのだが、勘違いしてはいけない、私はカワゲラの奴隷である。骨いじりや解剖が趣味的であっても、本業をないがしろにするような過度の没頭は許されることではない。それに論文紹介の準備もあるし、トワダカワゲラは重厚な隷属を強いてくるし、3月に解剖したウサギとタヌキの処理もしないといけないし・・・うむ、人生どこかで諦めをつけなければいけないのである。

前回上田に降りたとき、解剖用の片手鍋(IH対応)を購入した。菅平ではガスボンベを利用できないことはないのだが、おもに外部の宿泊者が食事の際に使うものであり、調理が目的でない私的な趣味のために使うのは躊躇われる。何より獣の骨を煮たガスボンベという存在は、多少の理解がある土地柄とはいえ人倫に反するであろう。なので自分のIHクッキングヒーターで自由に骨を煮るためのツールが必須であったのだ。前述のように頭骨標本で済ませることも多いだろうし、何かと活躍するだろう。

さてタヌキの頭骨を煮るついでに、先日解剖したアナグマの頭も一緒に処理しようと思ったのがすべての元凶であった。これは取り出して水に浸けて放置していたのだが、それがパンドラの箱であった。解剖により目に見える像や鼻につくにおいに慣れている610をして「これはまずい」と思わしめる程度に激しい状態になっていたのだ。体制の無い人が居合わせたらトラウマになること必須の、耐え難い状況であったろう。しかし610は開けてしまった以上処理する義務がある。邪悪な内容物を外に捨てたのはいいが視覚・嗅覚的問題をクリアできたどころか悪化させてしまい、鍋に放り込んでからも動物が本気で腐ったにおいが室内に充満してしまい為す術のない状況に陥ってしまった。

だがこんな人生の中にも救いがあるもので、外に出て邪悪な煮汁を捨ててみたところ大変美しいアナグマの頭骨が露わになったのだ。今までの除肉方法で苦戦していた堅い筋や入り組んだ筋肉の大半が見事に消え去ったのだ。犠牲が大きい分得るものも大きいことが分かったのは収獲である。水に浸ける前に出来る限り除肉すれば激しさも大分和らぐだろう。
この教訓を胸にタヌキの除肉を行えばいいのだが、いまいちやる気が湧かない。胸に入っている教訓が何だか疑問になるところだが、パイプ洗浄剤を投入する化学的処理を行えばいいじゃないかと思い立ったのである。最中は塩素のにおいが立ち込めるが硫化水素に満ちた腐敗臭よりかはましであろうし、化学編成を受けた肉の色からはグロテスクさが減衰するように思う。これはいくらでも浸けておける水とは対照的に数日で引き上げる必要があることを気を付けねばならないが、水を交換するだけでも充分だろうから忘れたりしなければ大丈夫だろう。
アナグマは歯が大分抜け落ちてしまったがすべて回収。歯がすべてそろっていて、しかもほかの破損も欠失もない完璧な頭骨標本を得るのはこれが初めてである。タヌキも歯が揃っているようだし、きれいな標本にしたいところである。22時20分帰寮。

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明日はひとまずアナグマの腐敗臭が消えているのか確認するのとタヌキの埋葬をする必要があります。それが済んだらカワゲラに隷属です。  続きを読む


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2014年10月14日

論文紹介をリジェクトされる人生

今朝は8時過ぎ起床、9時過ぎ出発。菅平の台風一過は哀しくなるくらいに冷たいものであった
さて本日は前から宣言しているように論文紹介のゼミと進捗報告を同時にする予定であったが、論文紹介があまりにひどかったのでBOSSからリジェクトされてしまった。不名誉なことであるが、きっと今後降りかかるであろう我が人生の苦難の、ほんの予兆に過ぎないと思われる。うむ、確かにもっと要点をまとめて来週リベンジした方が有益であろう。それから進捗報告を行い、こちらは無事にアクセプトされた。とりあえず順調であるとみてよさそうなので、引き続きカワゲラに隷属する人生を送っていくことになりそうだ。

ゼミが終わってからミネトワダカワゲラの様子見をしたのだが・・・ついに卵を確認。第9のカワゲラが降臨してしまった。
ほかのカワゲラ同様にたくさん産んでくれるのはありがたいのだが、その産み方にクセがあってさっそく試練を与えられてしまった。採卵に難があるが、胚発生の観察をするうえでは随分扱いやすそうである。今まで日本産8科のカワゲラの発生の様子を見てきたが、それらよりも原始的と目されているミネトワダの観察がいわば本番といえる(上手くいけば卒研発表までに孵化する可能性もあるのだ)。人生に強いる隷属の度合いもけた違いになることであろう。負担が大きいわけだが、今までの経験をもとに日本のラスボスに挑むのだと思うと胸が熱くなる。彼らはいったいどのような発生のからくりを奴隷の目に焼き付けてくれることだろう。Miller (1939) あるいはKishimoto (1985) で示されたような形式であれば系統推定の傍証として心強いし、いずれとも違っていればその違いから進化の系譜が見えてくるはずである・・・こうやってラボワークの比率が高くなってしまうことが知識習得を遅らせてしまう原因の一つなんじゃないかとも思うのだが、論文紹介がリジェクトされるような私にとっては両立を目指すことが間違っているのかもしれない。いずれにせよ、行動の先に見える光を信じてJustDoItの精神で人生を歩むしかない。

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というわけで明日からカワゲラへの隷属・論文紹介リベンジに我が1週間を捧げる人生が幕を開けます。  続きを読む


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2014年10月13日

ウサギの手根骨・足根骨を組み立てる人生(休憩)

今朝は10時ごろ起床。雨風そこまで強くなく問題なくセンターに向かい、スライドやレジュメの重箱の隅をつつく人生を送る。BOSSの意向により創成するものの誤記をゼロに漸近させる志向が徐々に根付きつつあり、資料を作り上げる時間の大半が校正作業に化けていると言っても過言が無いのだが、面白いことに何度やってもミスが見つかる。
休憩がてらウサギの組み立ての続きを行う。まず後脚を組み立てたのだが、足根骨が3つしか存在しないのに正しい組み合わせが分からなかったので2012年に制作した標本を持ち込んで構造を把握。除肉するときにばらさないよう気を付けていればこういう煩雑さをスキップできるのだが、骨学的には怠惰な姿勢である。
同様に前脚にとりかかったのだがこちらは微小な手根骨が多数存在していてやる気が減退する一方であった。標本が無ければ組み立ては無理だろうなあと感じる一方で、仕上がりに不満を覚える。微妙に接着する位置がずれているのだろう、不恰好になってしまうのだ。骨学的にはばらした方がいいと述べたばかりだが、ばらせば組み立ての時に高度なセンスが、或いは正確な形態学的知識が求められるわけである。つまり、目の前の不恰好な標本は610のセンスと知識の欠陥の証左であり、私の人生を正しく反映していると言えよう。途中で集中力が切れたので今日はここまでにしておき、夕食後19時に帰寮。

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明日はいよいよゼミです。610は実験等を一人で突っ走って行うことが多いので、こういう場でデータの解釈や人間性の欠陥について鋭い指摘を受け、ボコボコにつるし上げられることは非常に重要です。今晩は前もって頭を丸めました。決戦に向けて不足な死でしょうか。  


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2014年10月12日

プレゼンを作り上げる人生(休憩あり)

すっかり忘却していたのだが、昨日K氏の通報により若タヌキのロードキルを入手し、ノミとダニをそれぞれ2匹ずつ採集。肝心の骨格標本については頭がぺちゃんこになっていたため見送った。このところアナグマ続きであったがやはりタヌキも魅かれてしまうのであった。

今朝は9時ごろ起床。センターに向かってトワダカワゲラの様子見・並びに溺死したメスから卵巣を摘出(3度目にしてようやく「輪っか」の状態で取り出せ歓喜)してからプレゼン作りに取り掛かる。今回は製作期間の短さと画像のクオリティを考慮してBeamerではなくPowerpointを使っているが、画像を張り付けるのがメインの作業なのでBeamerよりずっと使いやすい。本当はもう少しPowerpointライクなデザインを破壊したいのだが、まだそこに力を注げる状態ではないので歯がゆい。

お昼過ぎに息抜きを兼ねてヤマブドウを絞りに帰寮。


寮にはミキサーがあったことを思い出し実を放り込む。


これが・・・


こうなる。
これで仕事終了かなと思ったが、やはり種や皮がそのまま入っていると飲めたものではなく、圧搾する必要がある。その作業はセンターでやった方が楽なので片づけをしてから移動。


水切りネットにペーストを放り込み、手袋をして絞る。


とても邪悪な色合いをしたヤマブドウ100パーセントジュースが創成された。ストレートで飲むととても酸っぱく、飲めないことは無いが辛い。水で薄めて砂糖を適当に放り込むと野性味あふれるジュースを堪能できるが、独特の青臭さが好きになれない。まあ作ったからには消費していかないといけない。


この土日は祭礼があるようで(菅平高原収穫祭というらしい)、神社にのぼりが出現。何と出店も(1店だけだが)あり、菅平では大きなお祭なんだなあと思う。


生協前はテントがひしめいている。610はここに柿が売られているのを見逃さず、わざわざ買いに来たのだが目の前にいたお客さんが箱ごと購入して売り切れてしまった。うむ、これが人生というものだ。
仕方なく生協に行ってみるといつになくお客さんが多い。気合が入っている。柿だけでなくりんごも安く売っていたので購入。さらにお土産屋に入ってSun valleyに貼りたくなる菅平のステッカーを買ったら、恐らくステッカーより高いだろうおまんじゅうをサービスでもらってしまった。菅平高原収穫祭の威力、恐るべし。

さて絞り終えてからは延々とプレゼンを作ったり、そこで気付いた画像の不具合を修正したり、或いはレジュメの表記の揺れを改善したりして20時半ごろ帰寮。

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明日も明日とてレジュメとプレゼンの精度を高める人生を送るつもりです。休憩としてウサギの骨いじりをしたいところです。  


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