2014年04月07日

こんにちは十二指腸潰瘍

昨日は午前中に上田市街地で買い物をし、寮に戻って風呂の掃除(当番)と昼食を摂ってから研究室へ向かう。やる気が出ないことに寒さと眠さが加わってしばらくボーっとして過ごしていたのだが、心を入れ替えてカワゲラ卵の固定を始める。そのついでに卵を観察してみたところ、胚発生が起こっている様子をようやくこの目で見ることができた。今までは死卵だったり発生しているのかどうかがよく分からないものばかりだったこともあり、モチベーションが上がる。これをカルノア液で固定してから、一般的な固定を行うのに必須な「卵殻への穿孔」に取り組んでみたのだが…もちろん技術が無いことももちろんだが、カワゲラの卵が小さすぎるからなのか、孔をあけようにも開けられず、しかもできたと思ったら潰してしまう始末である。カルノア液は強力なのでわざわざ孔をあけなくてもよいのだが、それに甘んじてしまうと他の固定方法を使うことで明らかになる知見を放棄することにも等しいわけだから、穿孔の手法はいつかは会得しなければならない。

さて610は1月ごろから夜な夜な吐き気に悩まされ続けており、「寝るとき 吐き気」などで検索をかけてみたところ、胃食道逆流症(逆流性食道炎?)を患ってしまっているらしい。吐き気には波があり、気にならないときもあれば「これはトイレで待機していた方が良さそうだ」と思うこともある。まだ実際に嘔吐したことは無いが、だからといって楽であるわけでもない。眠たくて横になりたいのに、横になれば吐き気が襲ってくるのだから辛いのである。
昨日は腹の調子も悪く、おまけに夕食を摂って間もないうちから胸焼けを強く感じており、ここ一番の苦しみどきを迎えた。これは耐えている場合ではなく、早急に診察を受けるべきだろう。つくばにいたころに無料で診てもらえる保健管理センターをなぜ利用しなかったのかと、へき地(菅平小中学校は僻地一級校、菅平クリニックはへき地診療所である)である菅平に来て切に思うのである。

というわけで今朝は6時に起床したのだが、今までは寝る前に限られていた吐き気や胃の不快感が朝から感じられるので、大事を取って研究室に行く前に診療所に向かうことにする(というより、朝から調子が悪いと研究室に行ってもまともなことができない恐れもある)。どうなることやら・・・

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菅平クリニックは夏と冬のシーズン以外は週3日、しかも午後4時から1時間半程度しかやっていないらしい。とのことで山を下り、真田の病院で診てもらうことになった。結果は・・・典型的な十二指腸潰瘍! 今まで大した病気になったことが無かっただけに驚いたのだが、確かにつくばで過ごしていた晩年の食生活の乱れ、或いはお菓子をバカみたいに摂食していたことを考えると、まあ避けられない運命だったのだろうとは思う。3週間分の薬を処方してもらいまた経過を観察することになるようだ。

センターに戻ってカワゲラの卵を固定したり観察をしたりといった作業を続ける。3日に唯一採集されたカワゲラ(オナシカワゲラ?)が嬉しいことに産卵してくれ、しかもその卵を観察してみたところ正常発生を行っている様子も確かめられ、一気にテンションが上がる。本当は今日は20時ごろに帰ろうと思ったのだが、この思わぬサプライズによって22時まで滞在することになってしまった。
材料がどんどん手に入ってしまうこともあって引っ越してきてから毎日研究所に通い詰めるラボ畜状態になってしまっているのだが、先輩に「こんな遅くまでセンターにいて疲れませんか?」と尋ねてみたところ、610がハイペースすぎるのではないかという指摘を受けた。言われてみればそんな気もする。やはり自分のペースで行動できればいいのだが、一人で自由な行動ができないことによって相当な制限を受けている結果、どうしても先輩方の動きに合わせるしかないので結果として忙しい日々を送ってしまっているのだろう。
先輩からは自分たちを使ってくれて構わないと言われたのだが、610的にはそうやって自分の都合に合わせて他者を利用することは断固として許されないことであり、しかも本日は自分の都合で2時間近くも「研究外無賃労働」を車を出していただいた先輩にしてしまったわけだし、本当に辛いことである。
車は7月まで手に入らないのだが、このペースで3か月も過ごせるとも思えない。行動の先に見えているのは闇でしかなく、しかも感じるのは死という、来菅2週間目にして悲しい現実に直面してしまった。  


Posted by Impulse610 at 06:10Comments(2)