2013年11月10日

610は宝篋山マスターではない?

今朝は7時起床。朝からどんよりとした曇り空で、しかも天気予報は確実な天候悪化を告げてはいるのだが、雨が降らない限り宝篋山には行っておきたいところである。
午後の暴風雨に備え、ベランダに干してある柿を部屋に収納している時に、ものすごい地鳴りが聞こえてきた。ついで、大きな揺れが宿舎を襲う! この時、部屋の様子よりもベランダから見える木々の方が興味深くしばし見入ってしまったのだが、揺れながら葉が散っていく様はなかなかに示唆的なものだった。

さて宿舎の前でK君と合流し宝篋山へ向かう。とりあえずサラサのポイントとかムカシトンボのポイントに案内をするのだが、大したものが見つからない。やはりもう時期が悪いのだろうなあ。流石に天気が良くないと、数少ない秋の昆虫たちの見つけにくさも倍増するらしい。
途中でA氏とも合流し、掘割の生き物を探したり沢でサワガニを探したりする。マツモムシがやたらに見つかったことに変な気分になった。彼らはこの位寒くても問題なく活動できるのか…

雨に降られながらも帰宅し、それからはなぜか課題をするのではなく、自分がこれまで何回宝篋山に行っていたのか回数を調べてみることにした。ブログの記事を全部みていけば確実な回数が分かるのだが、それだけ読み返すのは億劫なので、写真を参考にして調べてみたら…驚くことなかれ、610は宝篋山マスターを名乗っていながら、まだ100回も宝篋山に行っていないのである!
詳しい内訳はというと、1年生のときに25回、2年生の時に39回、そして3年生の時は32回である。いずれの年度でも、4月から6月にかけての訪問回数が、何かに憑りつかれているかのような高さを示すのに対し、7月に入ると途端に訪問回数が減り、その後は月に0~3回のペースで推移している。いずれにせよ、宝篋山マスターを名乗るのであれば、とっとと訪問回数を3桁に到達させねばならいし、冬の観察も手を抜かず積極的に行わなければならない。

参考までに、以下に610の宝篋山訪問履歴を示す。なお、ここでは手元に写真が残っていたもの、および記録が残っていたものをカウントしており、宝篋山の訪問は宝篋山の登山および登頂を意味しない。

月 1年次 2年次 3年次
04 5 10 11
05 8 8 9
06 2 6 6
07 2 2 1
08 1 0 2
09 1 3 0
10 2 3 2
11 1 2 1?
12 1 1 ?
01 1 0 ?
02 1 3 ?
03 1 1 ?

うむ、やはり入学当初の4月に5回も―しかも全部1人で!―訪問しているのは狂気である。しかも最初に足を踏み入れたのが入居翌日というから呆れたものだ。ちなみに、2年次、3年次ともに4月の訪問回数が多いのは、もちろんムカシトンボを観察するがためである。この小悪魔なトンボによって、どれだけ610の日常生活が、宝篋山訪問に剥奪されたことだろうか!・・・一度強烈なセリフを得て、そこここで使いたくなってしまうのは良くない癖かもしれないなあ…
さて、610が学生であるうちに、生き物さがしをするための宝篋山訪問が100回に達するキチガイ学生(けなし言葉ではありません)が出現するだろうか。

~・~・~

明日から本格的に秋Bモジュールがスタートします。かといって大きな変革は殆ど無いわけですが、せめて体調を崩さないで生きていきたいものです。  続きを読む


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2013年11月09日

石の下のロマン、ガロアムシ探し

さて今朝は3時10分に起床し、出発の準備を整え、5:28につくば駅を発車するTXの快速に乗って奥多摩へ向かう。
道中に専門語学(英語)CIIの課題とか12月に発表することになろう第2の論文を少しでも読んでおきたいものだが、眠気と寒さの前に挫折しそうである。

Namaさんとつくば駅で落ち合い、奥多摩まで同行。寝ないつもりでいたのだが武蔵野線内で寝てしまう。青梅線内の混雑ぶりは予想以上のもので、バスに無事に座れるのだろうかと不安で仕方がない。
東日原行のバスはやはり2台体制であったが、いずれも超満員。それを予想して急いで改札口へ走った成果があったか、無事に座っていくことができた。なお、乗客の大半は川乗橋で下車していった。


天気予報とは裏腹の曇り空。紅葉はあまり映えないのだが、それもまたよい。昨日のブログではここに5年ぶりに来たと書いてはいたが、よく考えたら高校の成人式パーティーの日に、懇親会を放棄してここに来ていたことを思い出した。この時は地面が凍り付いてしまい全く満足な探索ができず、しかし1匹だけやや大きい幼虫の採集ができたのであった。果たして、今回はいかに・・・


開始してほどなく、大きな石をひっくり返したら成虫が現れた。あまりにもあっけない目標達成に拍子抜けしてしまったが、これこそ610が昆虫学特講を受けて以来あこがれ続けてきたガロアムシの成虫ではある。しかし、本当に素晴らしい虫だこと!


その後も成虫幼虫問わず、数多くのガロアムシが出現。相応しい時期に来れば、これほどまでにあっさりと見つかるものなのか…とても感動である。成虫は幼虫と比べておっとりしていることが多く、生態写真にも何度か挑戦できたのだが、なかなかどうしてうまく撮れない。


朽ち木をひっくり返してみたとき、予想外の生き物が動いている場面に出くわす。始めはヘビを期待したのだが、それにしてはぬめぬめとしている。しばらく訳が分からず硬直していたのだが、その生き物をつまみ出してこれがサンショウウオだということに気が付くと、なぜだか笑いが止まらなくなってしまった。発見当時は種名が分からなかったが、どうやらハコネサンショウウオのようである。眼が出っ張っていたり、尾がやたらと長いのが見分ける特徴らしい。採集してもどうすることもできないため、その場にリリース。


本日の採集環境はかくのとおりである。そこここにある苔むした石をひっくり返したり、或いは小規模な土砂崩れのあったであろう土盛りだとかガレ場をほじくっていると、大小さまざまなガロアムシが出てくる。


自然光下でガロアムシを撮影できる稀有なチャンスに巡り合えたのだが、それでもうまく撮れない。ちなみに今回成虫は逃げられたものも含めて7匹くらい見かけたのだが、おそらくいずれもメスであった。ここに紹介している個体もすべてメスであり、オスがどうしていないのかと採集時に不思議であったのだが、ガロアムシに通じている方から、オスの出現時期は狭い旨のアドバイスを頂き納得する。もうオスはピークを過ぎてしまっているらしい。ひょっとしたら、今から2週間前に予定していた採集が流れていなければ会えたのかもしれないなあ…


幼虫はちょこまかと動き回り、じっとしていることは滅多にないので撮影は難しい。おまけに、フラッシュの設定を把握しておらず、もともと白い幼虫がさらに白くなるような不自然な写真しか撮れない。
結局、10匹を超えるガロアムシの採集に成功。個体数が多かったので、各幼虫段階の標本を揃えようという気になったわけだが、上手く取り揃えられたかは分からない。ひとまず、これほどたくさん見つけられたのはおそらく生まれて初めての経験であり、(長年連れ添っている相棒の手鍬を置き去りに仕掛けるハプニングがあったが)実に幸せなひと時であった。

だいたい4時間半ほど現地で採集を楽しみ、早めのつくばっくを始める。片道3時間近くかかる上に交通費もばかにならず、やどけんの企画としての奥多摩遠征の困難さを痛感したわけだが、これだけ収獲が見込めるのなら(Grylloblattodea holic:ガロアホリックな学生がいれば)秋口に何度か行くのもありかも知れない。610はもう関与できないだろうが…

~・~・~

明日は明日で宝篋山散策を行います。こちらはやどけんの表企画のはずですが、ブログを執筆している本日4時過ぎ現在、参加者は1人だけ…  


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2013年11月08日

マジキチ干し柿おじさんの干し柿製造工場

昨晩、夕食を済ませてから直ちに干し柿づくりの下ごしらえを始める。


渋柿の数を数えてみたら48個あった。これをおよそ1時間半かけて皮をむき、紐で結んでベランダにつるしたのであった。大体一週間くらいするととてもおいしい干し柿が完成する。これで今冬を乗り切ることができるだろう。


ちなみに我が家の様子を外から見ると、ご覧のとおりである。身の回りで干し柿をつるしている人はいないため、ひときわ異色な光景である。そんなもんは知ったこっちゃないのだが…


ちなみに外からは見えないが、紐につるせない渋柿や皮をもベランダの内側で干している。皆さまお分かりのように、渋柿が物干しスペースを席巻してしまったため、自分の衣服を干すのに支障をきたしていることが目下の悩みである。

さてそのあとはヘブライ語の課題を終え22時半に就寝、そして7時に起床。絶好の干し柿日和でいい気分だが、午前中は粛々と論文の発表用プレゼンを作らないといけない。布団を干したり、イシガメの水替えをしたり、ゴミを出したりしてから制作を始める。
近頃自室にいるときはもっぱらロシアのインターネットラジオをつけて生活しているのだが、時差の都合上、午前中は大したロシア語を聞くことができない。そこで鉄道唱歌を垂れ流しているわけだが、気分は最高である。ロシア政治もそうだが、いつ聴いても心が癒される。たしか高校時代にはかなり暗唱できていたものだが、今は大分忘れてしまったなあ…
ところで、論文を読みながらスライドを作っていくのだが…情報の取捨選択が難しい。今回はarticleではなくreviewなので余計に難しいのかもしれないのだが、どれが余計な情報なのかを見極めてバッサリと切れるだけの読解力がないようで、ひとまずべらぼうに文字を打ち込んでいるわけだが…こんなゴミのようなものを見せるわけにはいかない。

午後からは科博で電顕バイト。

~・~・~

明日はNamaさんと奥多摩は日原まで出向き、ガロアムシ探しをします。一応やどけんメーリスで参加を募ったのですが、筑波山散策の裏企画なのでこんなものでしょう。それはさておき、目標はもちろん、ガロアムシの成虫を見つけ出すことです。ついでに、イノシシとかニホンジカとかツキノワグマの骨が見つかったら嬉しいのですが…それにしても、日原に行くのはいつぶりのことだろう。ひょっとしたら、5年ぶりくらいかも・・・
とりあえず学習時間が激減するので、せめて木曜日の英語の課題くらいは移動中に読み終えておきたいものです。  


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2013年11月07日

僕の仕事は金庫破りだ!

昨晩はミーティングの後NamaさんとRさんとラーメンを食べに行き、帰宅してからは大学新聞の引継ぎ資料を作って23時ごろ就寝。1年生たちが食事に来ないのは仕方がないことなのだろう。610も2年前はさらなり、会長になってからもとっとと家に帰っていることが多かったものだ。

さて今朝は7時起床。起きたての頃はさっぱりとしたいい気分だったが、1時間ほどたつと途端に眠たくなってくる。いったいどうしてなのか…
とりあえず紅茶を飲み最近紅茶を大量に飲んでいるのだが、これはロシアで買った紅茶を飲むために、去年日本で買った紅茶の余りをせっせと消費しているからである、ヘブライ語の課題を解くための準備段階として、問題をノートに書き写す。心が落ち着いてくるのはいいのだが、覚えていない単語が多すぎて書きながら訳を進めることができないのは哀しいことだ。その後、専門語学(英語)CIIの資料を読む・・・つもりであったが、ヘブライ語の学習欲の前にはあまりに無力であった。

2限:専門語学(英語)CII
Discussion leaderとして教卓の前に立ってdiscussionの進行を担当したのだが、上手くいかない。というか、ロシア語でディスカッションの練習をしたくなってしまう。

3~4限:ロシア政治(再履修)
本日は、逸郎先生が学生を前にしてくだらない話ができるに至った理由、ロシアの秘密文書を盗んだ話がされた。
ひとまず、本日もっともすばらしい言葉を紹介しておこう。ずばり、「長がつく奴はろくでなしが多い」である。やどけんの会長という立場は数日前に失権してはいるものの、会長に君臨していた当時の610の様子をこれほどまでに的確に示した表現を、610は思い浮かべることができない。

・飛行機に乗って外国に行くのですが、行き着くところは、どこまでもローカルです。到着する先はグローバルなところでも、国際社会でもありません

・大志を抱くと、人生を破壊させることが非常に多い

・40代の理想の男性とは、僕のことです

・この調査結果を見ろ! 僕はあなたにとって理想的な男性なんだ!

・アメリカがイランやイラク、アフガニスタンに対して、民主主義を守るために、民主主義・自由という言葉で多くの一般の人たちを、どれだけ虐殺したことか

・大企業がいい、就職したいと言ったところで、みなさんの働く場所には、隣の人、前にいる課長との人間関係があるだけ。大企業には就職できないんです

・「独裁ってどういうことですか?」「そういう質問をしてはいけない。」

・僕は彼に夢を語らなかったら、絶対にここにいない

・見てみろ、この虚弱体質、分かるだろ!

・躍動感、高揚感、これがないと人生豊かになれない。人に会ったとき、背筋に電気が走るようなビリビリ感がないとダメだよ。人との出会いは、ある日突然襲ってくる。これが人生だよ

・あれからは人生の消化試合、連戦連敗の毎日

・長い人生の中で、どこかで1回くらいは、生まれてよかったような感動や、自律神経が失調するような喜びがあるものですよ

・研究者の営みってしょうもないでしょう?

・研究者なんて能力なんていらない。土木作業員みたいなもんだよ

・僕見て分かるじゃない、僕のどこに才能がある? 家族に言ってごらんよ、笑いすぎて死んじゃうよ!

・頭がいいとか悪いとかセンスがあるとかほんっとに関係ない! 授業終わるまでずっと言ってもいいよ!

・じゃあ何なのか。すべて偶然! 

一つ研究者に必要な資質と言えば、生命力かな。

・1000円を引き出してまた入金して帰ってくる

・結婚したら自己調和的な生活が乱れる。結婚は研究者生活に対する冒涜だよ!

・露和時点を作った人は現場を見ずに辞書を作っている

・「私が頼めば、すぐに動いてくれる。」これが権力。人を動かすことができる、これが権力ですよ

・自分を相手がどう思っているか直接聞くのは邪道

・どうすればいいか。頼めばいいんだよ。悪いけど3食であんパン買ってきてくれる?って!

・「私がもっとも困ったのは夫婦喧嘩という家庭内不和が共産党内にもちこまれたとき」

・一生懸命ならった政治学の言葉が、権力の集中しているソ連共産党で働いている人たちの議事録の言葉にぜんぜん出てこない

・日本では平均的な家庭っていうじゃない。でも、ロシアではあり得ない!

・僕がやったことは、ニュートンが引力を発見したのと同じこと

・学問が一番面白いことは何か。非常識の発見なんです。そこで学問はよみがえってくる

・僕のロシア論、ソ連論は言わない方がいいよ

・先入観を変えてあげようとか、間違っているとかいうのには大変な土木工事が必要だよ!


放課後は、買い物に行ったり、干し柿作り(第2弾)を実行したり、ヘブライ語の課題に取り組んだりする予定である。
昨日ヘブライ語が終わったその足で渋柿を仰山収獲したので、これを処理しなければならない。しかしながら、昨日ミーティングの前にサンスクリットの課題を9割方片付けることに成功したので、余裕がある。きっと何とかなるだろう。そう、ロシア政治に関するコメントが短ければ…

~・~・~

明日の午前中は20日に発表予定の論文のプレゼンテーションの制作にあてられたら楽になりますね。そのためには今日のうちに干し柿準備とヘブライ語を終わらせておきたいところです。で、午後は例によって電顕バイトです。  続きを読む


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2013年11月06日

1/3の真実

昨晩は20時前に就寝するという素晴らしい早寝を実行できたが、起床したのは7時。おかげさまで随分と疲労は取れたようだが、不思議なことに食が進まない。思えば打ち上げの焼肉の時点でいつものような食欲が無かった気がするなあ、これは虚無感と何か関連しているのかもしれない。
2限の授業に出向くまで、部屋で専門語学(英語)CIIの資料や論文に目を通し、最後まで読み終える。これから一週間かけて論文の内容をまとめたプレゼンテーションを作ることができれば、とても楽になる…

2限:分子進化学II
ブートストラップ法に関するお話。分子進化学Iでも軽く勉強したのだがいまいち思い出せず、しかし今回のお話を聞いていると随分分かりやすいような気がした。

3限:インド古典語初級B(聴講)
未来形やアオリストの解説が行われる。

5限:ヘブル語初級b
未完了形の説明が行われる。
今までプリントが配布されて授業が行われてきたのだが、このたび晴れて書籍版が出版されるようである。それを購入する必要が出てくるのだが、個人的にはヘブライ語のテキストが今まで習ってきた他の言語(アラビア語、サンスクリット、ラテン語)と比べて格段に体裁が整っていて読みやすく、学習者への配慮が行き届いているものだと感じている。そういう意味では購入を渋る必要は無いであろう。

ちなみに、今まで受けてきた外国語の授業の中でヘブル語はダントツにおススメできるものである。多言語学習に興味ある人にはもちろんのこと、他学類の授業を取ってみたい方や聖書の理解を深めたい方にも強くプッシュしたいのだが…この授業の最大の難点は、隔年開講であるということだ。つまり、今の2,3年生にとっては履修が厳しいのである。

放課後のやどけんミーティングでは、新会長のさかなくんに指揮をしてもらう。とはいっても殆ど610が喋っている状態が続き、申し訳なさを感じる。完全に代替わりをするまでの1か月間、このような状態が続いてしまうことを許してもらいたい。
さて今週末に宝篋山散策を企画したのだが、いったいどれだけの人が参加することだろう・・・

~・~・~

さて、明日のロシア政治では、虚無感を更に深められることでしょう。もう今から失望感でいっぱいです。  


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2013年11月05日

虚無の中の虚無、全ては虚無である

さて、6時過ぎに居残った人たちを見送った後、7時半まで仮眠をとる。朝食やシャワー、洗濯や片づけを済ませて11時まで再度仮眠をとる。この時すでに脱力感に苛まれていたわけだが、前日準備から先ほどの二次会まで、余りに短期間に押し寄せてきた充実感が、一瞬で無に帰してしまったことに610の心も体も耐えられなかったようである。葬崩災が終わった時、綺麗に復元した部屋を出たとき、打ち上げで盛り上がっている時は全然寂しさとか「これで終わりだ…」という感じがしなかったのだが、誰もいなくなった部屋で静かに座っていると、言いようのない虚無感が襲ってくる。3日間ほぼフルに動いていたらいやでも疲れが出てしまうとは思うのだが、身体的な疲れだけでは説明できないような、心にぽっかりと穴が開いてしまったような何とも言えない気分になってしまった。

11時過ぎに部室に向かい、昨日持って帰れなかった私物や生き物を2回に分けて自宅へ輸送する。部室にいるときもまた言いようのない虚無感に苛まれ、もう自分の居場所が無くなったような気がしてなかなか現実を受け入れられない。というか、自分の居場所ではなくなろうとしている場所に、余りに自分が関与したものが放置され過ぎていて、これもまた悩み深い。

虚無の波はさらに610に打ち寄せる。実は昨日、カメ達を輸送していた時に、クサガメの姿が見えないことに気が付いた。部室に置き忘れてきたのだろうと思いたかったのだが、一度目の荷物輸送の帰り道、白線の上で潰れているカメの姿を発見してしまった。サイズと場所的に間違いなく私のクサガメである。何ということだろう、輸送中に自転車から落ちてしまったというのか…なんというか、虚無というよりかはいい加減に扱ったせいで死なせてしまった自分への怒りというか呆れというか、絶望感が襲ってくる。

とてもいい天気だというのに、宝篋山へ出かける気分もわかず、かといって部屋で論文を読むこともできず、頭の中の虚無感をブログに書き込むことで何とか現実逃避を測れているようなこの現状は何とも辛いものである。でも、今回は葬崩災そのものにはそこまで全力投球していたつもりはなかったのに、どうしてこんなになってしまったのだろう。やっぱり、自分がやどけんの会長という権力を失ってしまったからなのだろうか。それとも、権力の云々とは関係なしに、自分が今まで居心地良く過ごしてこられた場所を去らねばならないことが辛いからなのだろうか。

それも大きく関与していると思うが、昨晩の飲み会でいろいろと話したことがまた、もともと不安定な610の精神のぐらつきにさらに拍車をかけたようにも思えてならない。話の内容もそうだが、夜通し語り合ったことが思っている以上に夢のような体験であったらしい。話している時は内容を気にかけているので意識できないのだが、終わってみるとなんと素晴らしい時間だったことか、できればもっと話していたかった、などと思ってしまうのである。
610にとっては、大学の中で唯一気が置けない話ができるのがやどけんメンバーなのである。そうとは言っても普段は生き物の話しかしないようなものなのだが、数カ月に一回程度それ以外の話をマジメにするというのが、普段飲み会を毛嫌いしている610にとってはある意味でかけがえのないものでもある。なんというか、こういう人間臭い営みが不可欠であるかのように語るのは変な感じではあるのだが、お分かり頂けるだろうか。
この素晴らしい空間も、もしかしたらもう二度と得られないかもしれない。そう思うと、余計に空虚を感じてしまう。33Rのつながりも今やかなり稀になっている中、やどけんとのつながりも切れて行ってしまう可能性がある。Ой…


―ああ、ダメだなあ。某先生もおっしゃっていたように、感情を言葉で表そうとしたり、意味づけをしようとすると、途端に色あせてしまう!
610が感じた虚無感は、こんなものではないのだ!!

ただ、書いたことで少しは気持ちの切り替えができたようである。高校時代は文化祭が終わってから一週間くらい死にかかっていたのと比べると、よっぽど悪くなっていることだけは明白だが、落ち着いた気分で電顕バイトへ向かうことができそうだ。

~・~・~

さて、明日は水曜日ですが月曜授業。サンスクリット、ヘブライ語ともに課題が無かったことが本当に救いでした。
やどけんミーティングは、さっそく次期会長さかなくんに指揮していただきましょう。  


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2013年11月04日

思へば夢か時のまに(610、無職になる)

昨日は9時間にも及ぶ立ち仕事にほとほと疲れ果て、22時頃には寝に着く。
今朝は6時起床。昨日今日となかなか素晴らしい目覚めである。くしゃくしゃにして持って帰ってきた着物とか、片づけをしたはずなのにまた荒れている部屋の片づけを行う。

9時過ぎに出発。610のシフトは実は昨日の午前中2時間だけしかないのだが、色々な理由があって家でじっとしていられないのだ。
今日もお客さんの入りは好調で、有益な展示ができたように思う。
展示終了間際に、ロシア人の先生ご家族とその友人の方にロシア語で展示のやり取りを少しだけすることができ、とてもいい気分になれた。でも、とっさにロシア語が浮かんでくるわけではなく、満足な会話ができたかといえばそんなことは無いのだが…

片付けはメンバーが多く集まってくれたのでサッと終わり、610は打ち上げまでの空き時間を使って家に戻り、生き物を戻したり会場準備を行うことが(ほんの少しだけ)できた。
打ち上げでは韓国の焼肉屋さんのような所で1時間半、食べ放題の焼肉を堪能するのだが、余り食欲がわかず食べられない。朝方紅茶を飲んで舌を火傷したのだが、そこに正体が分からずに食べた辛い唐辛子がジャストミートし、余計に食べるペースが落ちてしまった。

一次会が終わってから我が家で二次会を行う。11名の参加者も、2人部屋の広さを持てば余裕で収まる。
ここで実に色々なことが起こった。生物資源学類のカリキュラムについて、その自由の無さ?を聞かされたり、Mお嬢が繰り広げる授業中のくだらない質問について話してみたり、いつもの?ように飲み会の最中に寝だすYさんを、ある道具を使って寝かせまいとしたり、ラベルの付いていない正体不明の缶詰を開けてみたり(中身は魚の油漬け)したわけだが・・・ベランダで起こっていたことなかなか予想通りというか、暴走をしていた。この件については一度A氏とサシ飲みをしなければならないと思うが、個人的にMお嬢ともサシ飲みをしたくなってしまう。

半分くらいの人が帰って行ったあと、色々と深い話をする。
偉大なYさんには「とりあえず話せ!」と言われる。なるほど、610が真剣に思い悩んでいるようなことは、声に出していってみると大したことが無いかもしれない。それから、610のように書籍や人物に心を動かされるような経験は他の人たちにとっては良く分からないとのこと。まあ確かに、610は大学に入ってから変な人に影響されまくってブレブレであるが、どうやらこの期間が多くの人にとってはすでに過去のものになっているらしい。いいなあ…
ちなみに、彼らは結局6時まで我が家でグダグダと過ごしていた。これまでのやどけんの打ち上げの最遅記録を更新。これをもって、610のやどけんの会長としての地位は陥落したのであった(正確に言うと、勝手に放棄したわけである)。しかし、これほどまでに長引くとは思ってもいなかった。普段生き物のことばっかり考えている人たちが、たまに異色な話をするとこうなってしまうのだろうか。

~・~・~

明日は葬崩災の片付けの為にお休みになります。二次会の疲労がとれていれば宝篋山くらいには行きたいものですが、行けるかなあ…
ダメだったら論文読んで大人しくしてます。  


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2013年11月03日

やどけんに宣伝の必要なし?

昨晩は疲れ切ってしまい、20時過ぎには寝についてしまった。
そして、風呂場で無線か何かでKさんの石垣島の虫談義を聞いていた時、不意にアジア系の男が風呂場に乱入し、610が聞き取れない言葉をつぶやいたのち腹めがけて刺してくるという恐ろしい夢を見て、1時8分ごろに目を覚ます。ああ610はやはり日頃から恨まれていたのだなあと妙に納得して6時半まで寝る。
身支度を済ませてから、運び残していた生き物や着物と共に部室へ向かう。ここですぐに着替えてしまいたかったのだが、そういえばNamaさんの邸宅から爬虫類を引き取りに行かねばならない。他の人に任せたいところだが、場所を知っている人がいないため610が行かねばならない。

引き取りはA氏の協力を仰ぎ、困難なく終わる。
10時から本災が始まったが、610が着物姿に化けるのはそれから30分後であった。昨日、黒板に展示する写真を張り付けておけばよかったと若干後悔(写真は全て610撮影のもので、私物を下級生に貼らせるのは好ましくないと思い放置していたのだが、これが案外時間を食うのである…)。
着物姿でお客さんの対応をする。今年は去年よりも人が多く入ったような印象がある。誰もいないときは誰もいないわけだが、この時間があまり長続きせず、いつも何かしらの生き物や骨を見ている方、特にお子さんがいたように思う。骨や標本、写真や旅行記とある中でダントツの人気を誇ったのが生体展示で、特にヘビはかなりの興味関心をもたらしたように思う。610も20年間そうであったが、ヘビを捕まえたり触ったりする経験はなかなか得られるものではない。おっかなびっくり触っている人を見ながらあれこれお話をするのはとても心地の良いひと時であった。個人的にはtubaさんが展示を見にいらしたことがたいへんに嬉しかったです。

ただ少し苦しく思ったことがある。展示そのものがやどけんの展示というよりかは610の個展のような感じになってしまい、私があまりに展示品を提供した結果、1年生や他の人たちが委縮気味になってしまってはいやしないか、という懸念があるのだ。何というか、自分が企画に関与している意識が薄いというか、自分とは関係の無いことをしている、と思われてしまっていやしないかと、心苦しいわけである。来年は610がいなくなり、展示品の多くが一掃されることだろうから先の心配をすることは無いだろうが…

あ、でも、生物についてあまり知らないであろう一般のお客さんとのコミュニケーションの仕方についてはぜひとも学んでおいてほしいことである。まあ、一定の枠組みがあるわけではないのだが、ムズカシイ言葉を使ったところでお客さんには理解をしてもらえない。どんな言葉を使えば生き物の面白さを伝えることができるか、これはやどけんの中にいるだけでは磨きをかけることはできないであろう。
610からすれば、この機会を活かして、自分のあらん限りの知恵を絞って、お客さんと生物談義を酌み交わしてもらいたいわけである。このチャンスを、引き出しが多く、しかも展示品の提供量が多い610が潰していると思うと非常に苦しいわけだが・・・

~・~・~

明日は葬崩災の最終日。東京から母と妹が来るようです。
さて葬崩災の打ち上げで610はウォッカしか飲まないと宣言していたわけですが、果たしてどうなることやら…  


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2013年11月02日

やどけん的前夜祭の過ごし方

今朝は6時半に起床。起きて早々、悲しいニュースを見つける。
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131102t75005.htm
上野から出ていた寝台特急「あけぼの」が今年度限りで廃止になってしまうのだという。610は現役生の頃、後期受験で弘前へ出向いたことがあるのだが、帰りにあけぼのに乗り一晩の旅情を楽しんだものである。これで、庶民が気軽に使える寝台列車はサンライズ出雲・瀬戸とはまなすだけになってしまったのか…特に、客車が利用されているのは青森-札幌間を結ぶ急行はまなすだけになってしまった。こちらも、北海道に新幹線が開通したら廃止されることだろう。




2011年9月初頭に青森駅で撮影した「あけぼの」である。

さて610は前日準備に持ち込むものが多すぎたので、2回に分けて荷物を運びこむ。
準備には思っていた以上にメンバーが参加してくれたため、標本整理を任せることができたのは助かった。610はこの間、殆どネコの骨の掃除につきっきりであった。

その作業中、次期会長から直々に連絡が。どうやら、大学のすぐそばに新鮮なタヌキの死体があるのだという。
新鮮→傷が浅い→頭骨!!! という単純な図式が作業欲を上回り、すぐに採取に向かう。


おお、確かに新鮮だ。しかし頭部は損傷を受けているようで、触ってみるとフニャフニャしている。いくら他の部分の状態が良かったとしても、頭骨が壊れてしまっていては骨格標本作りのやる気は湧いてこない。ただ、余りに新鮮であったため、有益な解剖ができるかもしれない。ともかく、部室へ持ち帰る。
Dr.Kさんがわざわざ自宅から解剖セットを持参されたので、野外で解剖を行うことに。骨格標本を得ることは放棄したので、処理がしやすいような屋外で解剖したわけだが、何とも野性味あふれている。まあ、事情を知らない人にとっては何とも怪しい集団ではあったと思うが…静脈や動脈がきれいに見えたこと、心筋がとても厚かったこと、胃が内容物で充満していたこと、などなどとても魅力的であった。新鮮な標本が涼しい時期に得られたために観察できたものであり、非常に有益であった。やどけんは前夜祭にはノータッチであるはずであったが、タヌキを解剖するという素晴らしい前夜祭が催された。
ちなみに、新鮮であったこととメンバーの好奇心から、タヌキの肉の味を知ることとなった。そのお味はというと、ウシやブタとは違う、何とも形容しがたいもので、ああ獣の肉ってこんな味なんだなあという感じであった。610はそんなに食べなかったのだが、部位によっておいしい場所があるらしい。また、脂肪は獣くさいらしく、食べるべきではないとのこと。

タヌキの処理がひと段落したころには、大体本日準備すべきことは終わる。さすがに10時間くらい立ちながら作業をしていたので足が悲鳴を上げている。明日も明後日も立っていなければいけない(というか、座ってじっとして過ごせない)のに、体力は持つのだろうか・・・

~・~・~

さて、明日から葬崩災の本災が始まります。やどけんでは「筑波いきもの見本園」と題して、色々な生き物を展示します。多くの方が来ていただき、生き物の世界の奥深さを堪能していただければと思います。
さて、ところで、明日着物で参加したい欲望が湧いてきているのですが…どうしよう…
自宅から着ていくと自転車は乗れないし、生き物も運べないだろうから、学内で着替えることになりそうです。男物の着物を着たいのですが、これは丈が短く、足元がみっともないです。これを隠すためには女物の袴をはかないといけません…  


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2013年11月01日

体はつくばにあっても、心はロシアにありたい

今朝は7時半起床。葬崩災が終わった後の打ち上げで610家が会場となるようなので、部屋の掃除を行う。
人が来ても困らない程度に片づけてから、11月20日に発表する論文の読解を始める。夏休み前に一度目を通しているので中身はある程度把握できるため、そんなに苦労することは無さそうだ。これを早いうちに片づけておけば、あとあと楽をすることができそうだ。
論文を読みながらロシアのラジオを聞いてみる。勿論、何を言っているのかはさっぱりわからない。ただ、時たま知っている単語が聞こえてくることがあって、そこだけはすごくよく分かるのである。それを楽しみにしているわけだが、例えばムルマンスクのラジオを聴いていると、「ああ自分はいま北極圏のロシアを追体験しているのだなあ」という気分になり、これもまた愉快である。
このサイトを見てみると、アイスランドのラジオも聞けるようだ。アイスランドという国に熱帯地方以上にアツい憧れを抱いている610はすぐに飛びついたわけだが、予想通り、ロシア語の分からなさとはけた違いの分からなさというものを痛感する。ロシア語の場合は語彙が少しはあるので意味の推測をやろうと思えばやれるのだが、アイスランド語に関しては何も知らないのでどうしようもない。ただ、この言葉の古めかしさとか、それを守ろうとするアイスランドの人たちの意志を考えると、この言葉について知りたい気持ちが湧いてくるわけである。しかし、勉強するだけの余裕は今のところ無い。今はロシア語だけでなく、サンスクリットと聖書ヘブライ語文法で手いっぱいなのだ…

さて、610はクラ代会に所属しているのだが、ひょっとするとクラ代会が卒研発表の補助として強制的に駆り出される可能性があるらしく、戦々恐々としている。610がこのイベントに出たくない最大の理由は「スーツを着ている自分の存在を許せない」というワガママなのだが(でも、自分のことで手いっぱいというか、自分のことさえ認められない状況で、他人の為に行動するなど、どう考えてもできっこない!)、それ以外にも「なぜクラ代が駆り出されるのか」という意味がよく分からないということもある。諸悪の根源は1年次に葬崩災で責任者にされたことに繋がるのだが、クラ代がやる必要性が無いものを、クラ代だから(あるいは「毎年そうだから」)という理由で強制されることが耐えられないのである。
ちなみに、610はこういう態度で新歓委員も拒否した前科がある。なぜかこの時は誰にも咎められなかったが、おそらく多くの人が、610の人格の歪みを見抜いて、新入生の前にこいつを出すべきではないと思ったからだろう。この判断は実に正しかった。そこで、新入生という言葉を4年生に置き換え、今回も私を表に出さないでいただきたいものだ。
※ちなみに、新歓委員は参加者が多かったから、クラ代に参加を強制するというルールが無視された、という方がよっぽど実情に沿った流れである。

論文をある程度読んでから電顕バイトへ。シデムシを撮っていたらKさんとU君がやってきて、セミの電顕撮影のレクチャーを受けていた。
帰り際にU君から、卒研で下平高原臨海実験センターに行きたいと思っていることを伺う。一人で乗り込むことにはならなそうだ。

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明日からいよいよ葬崩災が始まりますが、初日は前夜祭しかやらないようで、しかも我らがやどけんにとっては無縁のイベントです。なので、前日準備を行います。昆虫標本を整理したり、ネコの骨を煮たり、キャプションを印刷したり…果たして間に合うのだろうか…  


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