2013年08月14日

我こそ生き物の奴隷である

昨日、ミーティングに向かう前にシロマダラのエサとすべくカナヘビを探していた矢先のこと。


小さな蛇が茂みに向かって急いでいたところを、すんでのところで取り押さえることに成功。その正体はなんとヒバカリ! この場所は水源から大分離れていて、どうやって餌を確保しているのか不明だが、とりあえず学内で確認した3種類目のヘビとなった。
この個体については、種々の理由で飼育は不可能と判断。一晩部屋に置いておいたものの、本日放擲。何とかこの地で生き延びてほしいものである。

そして、ミーティング終了後、一縷の希望を抱いてクツワムシポイントに向かう。草刈りが入った場所からはむなしくウマオイの声がこだまするばかりであったが、そこを通り過ぎると、懐かしい声が聞こえてくるではないか・・・




クツワムシは今年も健在であった。すぐ近くにある「安寧の値」から歩いてきたのかもしれないが、学内で見つかることは非常に嬉しいことである。


トータルで10匹を超えるであろうオスの鳴き声を確認し、そのうち5個体を直接観察することができた。いずれも褐色型で、中にはご覧のようにやたらと高いところに登ってガチャガチャやっているものもいた。思えばクツワムシが地面に直接立って鳴いている姿とやらを見たことが無いかもしれない。まあほかの大型直翅についても、言われてみれば地べたで鳴いている様を見た記憶はないのだが、クツワムシはその中でもかなり移動に不適当な姿をしているので違和感を覚えるのである。
なにはともあれ、しばらくつくばで夜を過ごすことができなくなるので、今回観察ができたのはとても幸運なことであった。

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さて今朝は6時起床。昨日と違って目覚めはすっきりとしており、いい気分で宝篋山へ向かう。目的はヒガシニホントカゲの採集にあったが、分かってはいたがヒトにとって快適な早朝の山の中というのはトカゲにとってはまだ活動時間外であるようで、影も形も見当たらずに終わってしまった。


イシノミがやたら岩の上を這いまわっていたのだが、彼らを撮影するのは案外難しい。後の岩と同化してしまったり、あるいは円柱形であるから然るべきところにピントが合わなかったり、突然走り始めたり、そもそも薄暗かったりと、ハードルが沢山設けられている。


トカゲについては惨敗であったが、しかしカエルは程よい大きさのアマガエルを4匹採集することに成功。さらに、山道の岩の上で休んでいるシュレーゲルアオガエルを発見。小さければこれもヒバカリのエサになる予定であったが、思いのほか大きい。ということで、タゴガエルと一緒に飼育することにしてみる。

さて宝篋山から降りたあとは、そのままカナヘビポイントへ向かう。昨日は仔カナヘビを1匹しか捕まえられなかったのだが、今回はなんと19匹も捕獲してしまった。5日に1回程度の給餌をするならば、向こう3カ月はエサの心配をせずに済みそうだ。これにて餌問題が解決したかに見えたが、シロマダラは必ずカナヘビを食べてくれるとは限らない。かたくなに拒否するようでは、仔を乱獲しただけになってしまい少々心苦しい。ということで、すぐに冷凍庫へ放り込むことに抵抗を感じるのである。仔らを飼育できればいいのだが、その余裕もない。

帰宅後早速、シロマダラのもとへ仔カナヘビを投入してみたのだが、威嚇するばかりでエサと認識していない。一瞬うまい具合にかみついたのだが、仔もまたシロマダラの口に噛みついており、しばらく膠着状態が続いたに過ぎなかった。昼間に給餌を試みたので何とも言えないのだが、もしかしたらこのシロマダラはカナヘビを食べてくれないかもしれない。こうなると困りものである。やどけん合宿で参加者に頭を下げて1人1匹のニホントカゲ(合宿で行く場所はちょうどヒガシとニホンの境に近い)を、動物発生学臨海実習では土下座してオカダトカゲを採集してもらえばエサ問題は恐らく解決するだろうが、それまでシロマダラが絶食に耐えられるのだろうか…

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さて明日から最後の博物館実習に従事します。これといったイベントが無く、一緒に実習をする他校の学生もいません。静かに観音崎を去ることになりそうです。  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)