2013年05月11日

湿地に潤いを、沢に勢いを




ホンハブは、今まで処理したヘビの中で一番頭骨の損傷具合が少なく、これは頭骨も含めた全身骨格標本が作れるのではないかと期待できたのだが、胸椎(?)が何か所も骨折していて上手くできないかもしれない。それから、皮にはいつになく肉が付着しており、一向にきれいになる様子が見られない。随分ベロンベロンになってしまい、整形が随分面倒そうだ。

さて今朝は9時6分起床。今日は宝篋山には行かないのでしっかり勉強しないといけないのだが、なぜこういう日に限ってやる気が出ないのだろう。それでも、満州語とロシア語の読解を進める。満州語は自分で訳した単語が辞書に乗っているととても捗るうえに、簡単に意味が分かって嬉しいのだが、中々この段階に行きつかない。

お昼過ぎに大学院説明会を聞きに移動、内容を聞いてほどなく部屋に戻り、英語のプレゼン作りを行う。とあるトンボの系統関係を探る論文を紹介するのだが、紹介するトンボについて、あるいは考察や背景はなんとでもなりそうなのだが、実験結果の説明がうまくできそうにない。単純に論文が読み込めないだけなのだが、それはそのまま610の分子系統学的手法の知識力不足の裏返しでもある。

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明日は午後から天候が回復するそうなので、きっと宝篋山に行くことになるでしょう。例によってムカシトンボを観たいところですが、S氏と同行する可能性が。さてどうなるのだろうか・・・  


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2013年05月10日

羽化個体を観察できない病

今朝は7時起床。満州語と数理生物学の課題をやってから宝篋山へ。









サラサヤンマは結局羽化を見られなかったものの、早くも飛翔する成虫を確認。ムカシトンボ同様の結果である。

さてムカシトンボは、ポイントについてほどなく弱弱しく沢に降りてきた個体がいて驚かされたのだが、総合的にはあまりよく観察できず。

夕食後からホンハブの処理に着手。つくばへ郵送する際、腐らせないようにするための苦肉の策として15度ほどの焼酎に入れたのだが、そのせいで単なる腐敗臭よりも度し難い臭気を放っている。何といえばいいのか、とりあえず吐き気を催すにおいであって、部屋の中で処理するのが躊躇われる。
しかし、あの美しい皮と立派な骨格標本の為に、これくらいのことでへこたれてはならない!

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明日は久々に雨が降りそうです。宝篋山の湿地といい、沢といい、かなり水気が引いていたのでこれはずいぶんありがたい雨となりそうです。しかし、大学院説明会に参加したい610にとってはあまりありがたくありません…  続きを読む


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2013年05月09日

No evidence, no life!

今朝は6時10分起床。今日も今日とて最低気温が10℃を下回り、8日連続となった。これは2005年5月以来である。次の記録は1996年に記録された12日連続だが、これには到達するだろうか。

1限:理論生態学
生存曲線(だと思われる)について。

2限:専門語学(英語)CI
サイエンストークのモデルについてディスカッションをする。
この英語の授業、610はかなり楽しんでいる。個人的には結構ためになる内容で、英語のリスニングや会話をトレーニングするいい機会だとも思っているのだが…

3限:数理生物学I
推測統計学というジャンルのお話。PCでノートを取っている授業では珍しく、眠気に負けてしまう。

4限:(アジア史文献学Ia)
満州語のトランスクリプションを行う。具体的には、先生が黒板に満州語を書くので、そこに発音をローマナイズするだけなのだが、610の予習精度が随分荒いことが分かった。印字資料に載っている文字と、実際に筆で書かれた文字との間に生じる微妙な違いを見抜けなかったことや、注を読み飛ばしていたためであるが、実質2回目の授業で大体の読み方も分かるし辞書で意味も確認できるのだから、満州語がいかに日本人にとって勉強しやすい言語であるのかを痛感する。
途中で実験に被るので、あと1回しかまともに講義に出られないのが本当に惜しいくらいである。だが、すでに本流からそれている「生物学類生としての道」からさらに離れないためにも、610は実験を優先しなければいけない。

5限:(スラヴの言語と文化a)
ウクライナ語の文字を確認しつつ、音韻の特徴をネイティブと共に確認していく。これがまた難解で、特に日ごろロシア語に親しんでいる人だとついついロシア語で読んでしまうのだ。同じ文字でも読み方が違うことがあるし、単語レベルでも同じようなことが言える。これは満州語と同じようにスラスラとはいかなそうだ・・・

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さて明日は例によって全休なので、サラサヤンマの羽化探しと、ムカシトンボの撮影のリベンジに向かいます。
それから、ホンハブの皮剥ぎ標本作りに着手したいところです。しかし、あの強烈なにおいを放つ遺体を自分の部屋で処理しなければいけないと思うと・・・  


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2013年05月08日

שמע ישראל יהוה אלהינ יהוה אחד

今朝は6時10分起床。今朝の最低気温は1.7℃、しかも7日連続で最低気温が10℃以下となってしまった。これほど最低気温が低いのは1991/5/4(0.1℃)以来、2005年に8日連続した時以来のことである。
本当はもっと早く起きてヘブライ語やロシア語の勉強をしたいところなのだが、寒さよりも鼻炎のせいで目が覚めたとしても集中力がもたないばかりでなく、起きている分くしゃみの頻度も上がるのでのどを痛めるし、鼻水を垂れ流す分ティッシュの消費量も多くなってしまう。1年の中で最も早起きをしやすい時期、一年の中で最も朝を迎えるコンディションが悪いのはなんという皮肉だろう。
今朝は随分寒かったので着物ではなく作務衣を着用しようか悩んだのだが、結局着物に着替えて授業へ向かう。

1限:発生生物学I
先週の復習の後、発生分化が不可逆的に起こることの説明。

2限:生物多様性情報学I
配列を調べるBLASTというプログラミングの紹介。

4限:専門語学(英語)BI
今週から発表を聞く。

帰宅後に各種課題に手を付ける。それにしても、ヘブライ語が面白い。ロシア語を今の時期も勉強している時点でだいぶ道を踏み外しているというのに、さらにわけの分からない世界へ引き込まれようとしている。まだヘブライ文字を見ただけで100パーセント読めるわけではないのだが、文字を見ているだけでワクワクしてくるのだ。
そんなわけで今回の記事のタイトルにもヘブライ文字を導入してみたのだが、悲しいかな母音記号が付記できない。

放課後:やどけんMT
始まる前の集まりは悪かったのだが、だんだん人が増える。

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2013年05月07日

Ho ventidue anni.

昨晩、A氏から耳寄りな情報を得た。すでに一日の活動を終えようとしていた610ではあったが、「ロードキル」の5文字が私を誘惑する。理性で考えるよりも早く体が動き始め、気がつけば自転車で夜のつくばを駆けだしていた。
さて現場に到着した610の目の前にはタヌキが横たわっていた。さっそく持ち帰る準備をしたのだが・・・かなり損傷が激しい。きっと何台もの車に轢かれていったのであろう、からだはぺっちゃんこになっている。特に下半身は原形をとどめておらず、暗いこともあって何が何だか分からない。全身骨格標本は無理そうだ、ということでせめて頭骨だけでも持ち帰ろうかと考えたのだが・・・頭骨も割れているようで、頭を触るとグニョグニョとして柔らかい。残念ながら、これは610の手には負えない。

さて今朝は6時半起床。6日ぶりに午前中の最低気温が10℃に達したのだが、天気予報によれば午後に随分冷え込むようで、まだまだ最低気温10℃以下の日は続きそうである。ちなみに、直近では2005年5月に8日連続で最低気温が10℃以下だったようで、今年はそれに匹敵する寒さなのだろう。
出発するまでに英語を読んだり、ヘブライ語の復習をしたり、イタリア語の数字を覚えたりする。

2限:分子進化学I
系統樹の定義や、塩基の置換を考えるときに使うQ行列についての説明。TEXは数式処理がとても美しくできるのだが、講義を聴きながら数式のコマンドを打ち込めるほど610は入力に通じているわけではないので苦労する。

3限:インド古典語初級A
本格的な音韻論に入り、連声という概念を学ぶ。ロシア語やアラビア語には格変化という概念があったが、サンスクリットのそれはもう少し込み入っていて、語尾だけではなく語頭でも一部変化が起こるようだ。これから大変になりそうだ…

4限:

5限:ヘブル語初級a
前回だされた宿題の確認と、聖書ヘブライ語の音節構造、それからシュヴァという記号について学ぶ。

6限:専門語学(伊語)B-1
「私は27歳です。」という会話を学ぶ。

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明日は水曜日、例によって和服で過ごします。しかし、予報では最低気温が4℃…寒そうでいやだなあ・・・  


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2013年05月06日

妹も二十歳になるのか…

さて今朝は5時ごろ起床。つくばは今日も最低気温が10℃を下回ってしまい、5日連続となってしまった。これは610がつくばに来てから初めてのことだ。
六郷は既に15℃近くあって充分暖かかったので、久々に多摩川へ散歩に出向く。冬の頃と比べると水鳥がだいぶ引き揚げてしまったようで水面は随分と寂しかったのだが、オオヨシキリがやってきたおかげでどこにいてもやかましい声が聞こえてくる。
一旦実家に戻り、二度寝の後シジミ採りへ出向く。この辺りは隠れた穴場でなかなか大きなシジミがかなりたくさん棲息していて、浪人中にずいぶんたくさん捕まえた覚えがある。ただ、ここにも漁業権が復活する動きが見えており、もしかしたらこれが最後の潮干狩りになってしまうかもしれない。また放射性物質による汚染も気になるところだが、これによれば、今のところ深刻な問題は無さそうである。まあ自分だけで食べる分には自己責任で済ませられるし、それにこれから常食するわけでもないのだから、かなり楽観的ではある。これを次回のやどけんミーティングで振る舞おうかと考えているのだが、やめておいた方がいいのかなあ…



さて成果はというと、川に入れる装備をしていなかったため数を稼げず、400g程度の収獲に終わった。まあこれくらいが多くもなく、少なくもなく、ちょうどよい数だろう。

午後から妹の成人式の前撮りをするため、横浜へ駆り出されることに。なぜか610は和服で参加することになった。
家で着替えて、父親の車でスタジオのある関内まで移動する。そこで待っていたイモートの姿が・・・



なんということだろう・・・いろいろ思うことはあったのだが、コメントは控えておきましょう(´Д`)
撮影の様子を脇で見ていたのだが、笑顔を創成する雰囲気に610は抵抗を感じる。家族写真を撮影するということだったので610も写される側に立ったのだが、作り笑顔ができない610にスタッフは笑うことを強要してくるので非常に辛かった。
※ちなみに610は着物こそ準礼装レベルのものをそろえていたのだが、足元がものすごく俗で、ホームセンターで買った1000円の下駄と380円の靴下、しかも袴の下から長着が垣間見えているというものすごい有様であった。そして、着付けもせずいきなり和服で現れた610の正しい家族関係を、スタッフの方は最初認識されていなかったようで、それはそれで面白かった。

それから電車で実家に戻り、つくばっくの準備をする。当初は浅草のきもの屋さんに立ち寄ってみるつもりだったが、のんびり物色する時間的余裕がなさそうなので直帰することにしたのだが、それだけでは物足りないので着物のままつくばっくする暴挙に挑むことにした
鉄道に乗っている間は大したことはなかったのだが、つくばセンターについて大学循環バスに乗るべく、長い長い行列に加わった時のこと、学生の視点が一気に610に集まったのには驚かされた。いや、確かに610は和服だけでなく、虫柄の手ぬぐいを頭にかぶっているし、メガネに紐をつけているが、その姿ってそんなに目を見張るものなのだろうか。

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さて明日からいつもどおりの授業が始まります。月曜授業が行われるので、久々にサンスクリット、ヘブライ、イタリア語の勉強ができます。  


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2013年05月05日

修行不足

今朝は8時起床。だいぶ体に疲労が蓄積している様子だ。今朝の最低気温は7.4℃、7℃の壁は越えたのだが、いずれにしろ4日連続で10℃に達していないのだから寒いと言ってよかろう。

今日も今日とてムカシトンボ観察。その前に湿地でサラサを探すのだが見つからない。4月の初めは暖かくて、季節が早く進んでいるなあと思っていたのだが、そこから今にいたるまで最低気温が低いままであるから、もしかしたら発生が遅れているのかもしれない。






ムカシトンボの方は、ひたすら飛翔写真を狙ったのだが、まともにピントがあった写真は1枚しかとれず、それも何とかフレームインした感じであった。今年も満足できる写真が撮れなかったのは悔しいが仕方ない。もしかしたら次の週末にもチャンスがあるかもしれないが・・・
ちなみに、帰り際にムカシトンボの採集を試みた。運よく捕獲したオスは腹部の黄色い斑点が消えかかっている「黒化型」で、これなら標本にする意味があるなあと思いしまおうとしたときに逃げられてしまった…

宿舎に戻り、帰省の準備を始める。明日は妹の成人式の前撮りがあるとのことで、前々から招集がかけられていたのだ。
このために明日はムカシトンボ観察を行えないのだ。が、家族写真を撮る機会もそんなにないと思うのでボイコットするわけにもいかない。
バスはきっと大幅に遅延するだろうからTXを使って六郷へ帰っていったのだが、今回は乗り継ぎがビックリするくらいスムーズで、学内の循環バスに乗ってから実家のドアを開けるまでの所要時間が2時間を切った! これは過去最速のペースであろう。

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というわけで、明日は日中六郷で過ごします。
午前中は潮干狩りをして、午後に撮影を行い、つくばっくの予定。浅草で着物探しをするのも一興だろうが、早く帰りたくもある。さていかにせまし・・・  


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2013年05月04日

ロシア語でムカシトンボを説明せよ

昨晩はヒメハブの皮剥ぎ標本作りに着手。頭部が砕かれていたのできれいな全身骨格標本は望めないのだが、それでもなかなか寸胴でヒメハブらしい体つきをしており、易々と体を捨てられない。実はもう一匹きれいな個体を持っているのだが、こちらは小さいのである。どうしようかしら・・・

今朝は7時半起床。今朝の最低気温は6.5℃で、3日連続して7℃に達していない。去年も一昨年も、5月になってこんなに寒い朝が続いたことはなかったのだが・・・

さて昨日は、宝篋山散策の午前の部と午後の部とを統合するつもりだとブログで宣言していたのだが、残念ながら今日に限ってはそれができなくなってしまった。というのも、Ingaさんを宝篋山に案内することになったのである! いやはや、何とアクティブなことだろう。
イルカの解剖を見るという衝撃的なやどけんデビューを果たし、ヘビを手に乗せたり、訳の分からない海の生き物を愛でたり、鉄道唱歌をお気に召したり・・・ただでさえ生き物好きな留学生が来てくれたことが驚きなのだが、もっとすごいのは彼女が単身で乗り込んできたことだ。

というわけでIngaさんと合流するまで、自宅でお勉強。専門英語で発表しようと思っているムカシトンボの論文を読む。610は宝篋山マスターとこそ名乗れども、ムカシトンボマスターには程遠い存在である。しかし論文を読んでいると最近見つかった中国産のムカシトンボが欲しくなってくる。むろんヒマラヤのムカシトンボにも会いたいものだ。

11時になってIngaさんと合流して宝篋山へ向かう。筑波山へは2回上ったことがあるとのことだが、もちろん宝篋山のことは知らなかった。
彼女は610がロシア語を勉強していることを知っているので、途中からロシア語でやり取りしながら山を歩くことになった。自然観察の場で、しかも宝篋山でロシア語を駆使するとは全く予期していないことで、単語が出てこない上に彼女が話すネイティブのロシア語が聞き取れない。Душа с телом расстаётсяとかОй какой же был скандалといった全く使えない表現が出てきてしまうのだが、カタコトでもそれなりに意味を汲み取ってもらえてとてもありがたい。



嬉しいことに、ムカシトンボ自体は昨日よりも多く観察できた。610は何とか産卵個体の撮影に成功したのだが、Ingaさんはあと一歩で逃げられてしまっていたのが残念であった。彼女はよくムカシトンボを認識していて、610よりも早く見出したこともあったので大層驚かされた。


足元に舞い降りたカワトンボを撮影するIngaさん

いやはや、留学生の方と名もなき沢に侍り、ひたすらムカシトンボが来るのを待つといった体験ができるとは・・・
610にとって実に不思議なひと時であった。我々が沢でじっと何かを見つめている姿を、登山客の方々はどう思ったことだろう。作業着姿のさえない男が不釣り合いなべっぴんさんを連れてデートをしているなどと曲解なされていたら、前半の推測はともかく後半は是非とも訂正していただきたいものだ。610は宝篋山マスターとして、自然が好きな留学生に日本を代表する素晴らしいトンボを披露していただけである(´Д`)



平地では全然見かけないヒガシニホントカゲは、ムカシトンボの観察をしているとよく出会う。Ingaさんはトカゲを飼ってみたいと仰っていたのだが、逃げられてしまい、彼を提供することはできなかった。

14時半ごろになるとすっかりムカシトンボがやってこなくなったので、下山して宿舎へ戻る。Ingaさんはムカシトンボとかカワトンボとか、日本語の単語をすぐに覚えてしまうのに比して、610は右と左が分からないし、聞いてもすぐに忘れてしまう。基本的なコミュニケーション能力(会話、語彙、リスニング)が圧倒的に不足していることを痛感させられてしまう。
しかし、これほどのチャンス(自然が好きで、ムカシトンボ観察のような地味な活動にも参加してくれるロシア語話者がやどけんにいること)は早々に来ないだろう。Ingaさんを相手に、ロシア語の練習ができたら幸いである。

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さて今日の未明から明日の明け方にかけて、お茶の水のニコライ堂でПасха(ロシア正教の復活祭)が行われます。行きたいと言えば行きたいのですが、明日も明日とて宝篋山に行きたいのでПасхаに行ってしまうと体力的に辛い気がしています。諦めるかあ・・・  続きを読む


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2013年05月03日

沢の水が少ない!

今朝は5時半起床。比較的目覚めが良かったのだが、外が曇りがちなことと寒いことがモチベーションを下げる。
8時過ぎにサラサヤンマの羽化を求めて、この日第一回目の宝篋山行へ。



朝は風もなく、見事な水鏡が左右に広がっていた。



到着して早々にヤマカガシの幼蛇を発見。幸先の良い出だしである。が、湿地にはサラサの面影は感じられず。



前回―4/28―に来たときには、写真のようにアシの芽生えが刈り取られているようなことはなかった。この数日間で誰かが来たのかなあと思ったのだが、なぜアシを切り取ったのかという動機が分からなかった。ならば、これはヒトの仕業ではないのか?



ところで、近くには泥の上に見覚えのある足跡が残されていた。となると、草を切ったのはノウサギなのだろう。こんなところにも来るのだなあ・・・



足跡ついでではないのだが、偶然にも近くで見覚えの無い偶蹄類の足跡を発見。イノシシだろうか。このサイズならそんなに大きくは無いだろうが、生きている個体とはなるべく出会いたくないものだ。

足跡だけを見つけて一旦退散、宿舎へ戻る。お昼までずっと宝篋山で時間をつぶすのもいいのだが、それはそれでけっこう疲れるのだが、再び宝篋山へ向かうのもまた疲れる。

さて後半はムカシトンボを探しに沢沿いを攻める。例によって見かけることはできるのだが、撮影圏内に近づくのは至難の業である。というよりも、そもそも待ち構えている場所にやってこないのだ。彼らには610のことが見えているのだろうなあ・・・

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宝篋山マスターを自称する610は明日も宝篋山へ向かいますが、2回に分けていくのがかなり疲れることが分かったので、やむを得ず午前中の訪問を延期して対応することにします。  


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2013年05月02日

2日連続で和服登校

今朝は6時10分起床。目覚めが悪くて眠い上に鼻炎の症状がひどい。こういう時にやる気を奮い立たせるのは非常に難しいのだが、和服を着るためにもシャキッとせねばならない。

1限:理論生態学
授業の内容は進めず、授業で扱うマメゾウムシに関するお話を聞く。マメゾウムシが潜んでいる豆を求めて世界中を飛び回るというのはとても面白そうだ。

2限:専門語学(英語)CI
人前でスピーチをするときのお作法について、先週渡された課題をもとにしてディスカッションする。これは結構参考になる話だと思うのだが、日本語で説明を受けるときほど簡単に理解できないのが惜しいところである。

4限:(アジア史文献学Ia)
琉球王朝と清朝のやり取りについて言及してある満州語の文献を読み解いていくに当たり、冒頭の文章を先生が黒板に柿ながらレクチャーしていく。そもそも満州語の活字が相当読みづらいのだが、板書される筆記体と自分が予習してきたものとが大きく乖離していたので、完全に独学するのは難しそうだなあと悟ったのだが、ひとまずクセが分かったので、あとは楽に読み解いていかれそうだ。

放課後:4連休の前夜祭
授業後に買い物に出かけ、帰り際に部室によって冷凍庫から種名不明のネズミを持ち出す。連休を控えた今日、ネズミの解剖と骨格標本作りに着手してしまおうと思い立ったのだ。



さて借りてきた図鑑で同定を試みたのだが、正体がわからない。最初はドブネズミかなあと思っていたのだが、それにしては尾が短すぎるし耳が小さい。さらに困ったことに、頭蓋骨がかなり破損している。やたら軟骨部分が多いなあ、とか、歯が全然生えていないなあ、と思っていたのだが、それもそのはず、この個体はまだ子どものようだ。だから余計に同定が難しいのかもしれない。


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明日からゴールデンウィークの4連休が始まります。宝篋山マスターの610は、3日連続で宝篋山入りし、ひたすらムカシトンボの撮影を行うことになるでしょう(´Д`)  


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2013年05月01日

規格外の苦しみ

今朝は6時起床。今日も今日とて和服に着替えるのだが、610は長着を2着持っている。今までずっと同じ長着を羽織っていたので、今日は違うものを着てみようかと袖を通してみたのだが・・・裾が圧倒的に短い! これは袴を穿いて隠すしかなさそうだ。まあ、袴すらもサイズが全くあっておらず、隠しきったとしても足首が見えてしまってとても見苦しいのだが…

1限:発生生物学I
前回の復習と、ES細胞を使ってノックアウトマウスを作る方法の紹介。

2限:生物多様性情報学I
塩基置換の重みづけのルールとか、重みづけの方法を聞く。

4限:専門語学(英語)BI
先週に引き続き担当教員による論文紹介を受けてから、論文を読んでいくときにぶち当たる専門用語とか、rd29A:AtDREB1Aなる標記の意味するところなどを教えてもらう。

この授業は担当教員によってやることが違っているようだが、最初の数回はチューター制にしないで、英語の論文を読み進めていく上でのテクニックを講義するような形にした方が論文を効率よく読んでいかれるような気がしたのであった。

というよりも、専門語学(英語)の授業を行うに当たり、何回かは「論文の読み方」的な講義があっても良いのではないか、と思うのであった。1年次の基礎生物学実験ではレポートの書き方とか実験を安全に行う方法、実験器具の使い方をしっかりみっちり教わっていることになっているのだが、論文の読み方については生物学類のカリキュラムでは考慮されていないように思う。レポートを書かずに手に入る学位が無いのと同じように、論文を参照しないで研究できる分野が無いのだから、レポートの書き方について指導がなされているのであれば、論文の読み方の指導があっても良かろう、と思い至ったのだがどうだろう。
実用新書ではなくて科学論文の書籍コーナーに案内されてしまいそうだが―このネタが通用する読者はごくわずかであろう―、教職員に送るメールと違ってアカデミックな効果があると思うので、忘れてしまわないように今の考えをここに記しておこう。

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明日は3限と5限が休講ですが、4限の満州語があります。そのために、宝篋山でムカシトンボの観察ができない…
この鬱憤を、2日連続の和装で晴らそうと思います(´Д`)  


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