2013年04月10日

新入生は新歓活動の隙を狙ってやってくる

今朝は7時起床。今日も今日とて、宝篋山でムカシトンボを探す。



ヤマカガシは3度目の目撃にてようやくひっ捕らえられたのだが、相変わらずムカシトンボは羽化殻すら見つからない。
サキシママダラのエサにするため、アマガエルやカナヘビを採集して帰宅。



その時にニホントカゲ(今はヒガシニホントカゲと呼ぶそうだ)も捕まえたのだが…体サイズが大きめなことだけでなく、つぶらな瞳と寸胴な体型にかわいらしさを感じてしまい、エサに供するのはいかがなのものかと思ってしまうが、とりあえず持ち帰る。

昼食後、未整理の昆虫標本を携えて部室へ。居室で整理をしても良いのだが、部室でいろいろやった方が気が散らないので効率が良いことと、ふらっと新入生がやってくるので彼らの対応ができるというメリットがあるのだ。そうして今日も一人、入会を希望する生物学類生がやってきた。もしかしたら今年は「豊作」なのかもしれない。
ミーティングにも一人新入生が来た。実はまだ新歓活動に含めていなかったのだがまあ良いだろう。土日に行う新歓活動の担当者を決めたりした後に部室の掃除を開始、今までスペースを取っていた水槽とかイヌマキが、あれよあれよという間に消えていく。素晴らしいことだ(´Д`)
その後、夕食に出向く。色々と昆虫談義ができたので良かったのだが、こうしてまた出費を重ねてしまったこと、今頃部屋では室温解凍したサンマが横たわっていること、夜間活動用のヘッドライトを忘れたこと、そして雨に降られたことなどのマイナス要因もまた多かった…

~・~・~

明日も明日とて、ムカシトンボを探しに行きます。朝は寒くなりそうで嫌だなあ…  


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2013年04月09日

なぜシイタケが嫌いなのか

今朝は7時15分に起床。身支度を整えて宝篋山に向かう。
ムカシトンボの羽化を探したのだが、不思議と見つからない。午前中は長袖一枚では寒いくらいだったのだが、ヤゴにとってはこの程度の温度(16℃程度)なら問題ないはず…曇りがちな空模様が原因なのだろうか。今日は少し上流の方まで足を延ばしてみたのだが、一向に羽化の様子が見つからない。成虫がすでに飛翔していたことから考えると、
・すでに羽化は終わっており、5~6日にかけての暴風で羽化殻が無くなった
・飛んでいたのは気の早い個体で、実はまだまだシーズン入りしていない
のいずれかだろう。610としては、つくばでムカシトンボの観察ができるのは恐らく今年限りだという危惧があるので、是非とも後者の原因であってほしいものだが…

肌寒い中宝篋山を2時間半近く歩き回ってから帰宅。ヘビに会いたくなって、トタンやら大きな石ころやらをひっくり返しながら彷徨っていたのだが、そういう所ではまだまだヘビが見つからない。代わりに見つかったのはネズミ! 最初は姿が認識できず大きなトカゲのようなものがいるなあと思っていたのだが、なかなかネズミに縁のない610にとっては嬉しい出会いであった。止せばいいのに捕まえようとしたのだが、あまりの素早さに逃げられてしまった…
それから今シーズン2匹目のヤマカガシを発見したのだが、こいつにも逃げられた…厳密には捕まえてはいけないものなのだが、どうしても手に持ちたくなってしまうのは良くない徴候だなあ…

帰宅後、昼食を摂ってから警察署へ向かう。が、その前に部室に立ち寄って生き物たちにエサをやる。そうしていると、何と新入生が3名やってきたではないか! 彼らは昨日の本祭には来られなかったようだが、オオクワガタの飼育経験がある人、蟻好きな人がやってきた。まだ片付いていない部室ではあったが、数分間紹介を行う。彼らがやどけんに来てくれることを切に願う…
さて警察署では住所変更でそこそこ待たされたのだが、その間何をしていたのかというと、『聖書物語』を読んで過ごしていた。610は春休み、北大東島で『ギリシャ神話』を読んでから神話の面白さに目覚めてしまったらしく、先日読み終えた『ユダヤ人』の影響で、聖書の主要な物語を分かりやすく書かれたこの本であれこれを吸収したくなったのだ。まあ、あくまで神話的なお話が面白いのであって、ユダヤ教とかキリスト教の宗教的側面についてはそんなに興味がそそられない。
まあ、専門科目をより追求すべきお年頃になってきたというのに、こういうわけの分からない世界に現実逃避を図ろうとするのはある意味で困りものなのだが…

そんなこんなで住所変更を済ませてから図書館へ向かい、ヘブライ語・サンスクリット・満州語の文法書と北欧古典の本を借りる。神話を読んだせいで、とくにヘブライ語の学習に対する意欲が急上昇している。かといって、今から予習することはないと思うのだが・・・それよりも今はアイスランドのサガを読みたいのだ。今まではアイスランドに対するあこがれといったら地理的・言語的要因に負うものが大きかったのだが、ここにきて文学的要素も追加されようとしている。

さて、そうなると困ってくるのが履修である。2年生の終わりごろから、しきりに「週8言語学習」に意欲を燃やしてきたのだが、ここにきて主に実現性の低さからモチベーションが下がってきてしまった。簡単に言えば、無理して興味の無い外国語を取る必要はないのでは…というもので、たとえば入門書とか学習者の豊富なドイツ語・中国語・韓国語は他のマイナーな言語と一緒に勉強しなくてもいいのではないか…と思えてきたのだ。そして、そのコマに別の科目を入れたり、空けておいて前後の授業に余裕を持たせた方がよいのでは、という気がしてならないのだ。
履修申請の〆切が26日なので、それまでにまた610の中で気持ちが傾いたりするだろうが、確実に履修するのは以下の言語である。
サンスクリット語、ヘブル語、イタリア語、ロシア語、ウクライナ語
また、以下の言語は実験と一部期間が被るので、聴講扱いになるだろうものである。
満州語
残念なことに、夏休みの最後の方に集中授業で行われるアラビア語は専門科目の集中と被るので履修できない可能性が高い。集中授業は効率的に単位が取れるだけでなく、時として興味深いテーマのものもあるので、出来るだけ履修をしておきたいのだ。悔しい限りだが、同じアフロ・アジア語族、セム語系統のヘブル語を勉強することでこの悔しさを昇華させたいものだ(´Д`)

~・~・~

明日も懲りずにムカシトンボの羽化を探しに行きます。夜にはやどけんミーティングを行うのですが、その前にそろそろ昆虫標本の整理を始めないとなあ…  続きを読む


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2013年04月08日

キチガイはどこにいるんだ!

今朝は5時半起床。早め―これでも全盛期に比べたら遅い方だが―に起きたのにはわけがある。それは本日の格好にある。610は今年度、和装を取り入れる決心をしたのだ。先日、4100円を費やして袴・長着・羽織を購入。サイズは残念ながら610に合わず、ちょっと小さいのだがまあ夏場に普段着として使うのなら問題なかろう。
というわけで和服に着替え(袴と羽織で不恰好さを隠したつもりである)バスにてやどけんの部室へ向かう。階段の上り下りに不便するくらいなので、当然自転車には乗れない。まあ馬乗り袴があればいいのだが・・・ それにしても逆方向に向かうバスはスーツ姿の新入生でいっぱいだ。彼らは610の姿を見てどう思ったことだろう。

部室に移動し、しばらくしてから新歓祭の会場へ荷物を搬入。新歓祭がスタートしてしばらくは新入生も現れず(入学式やガイダンスと並行して行われるから)のんびり過ごす。だいたいお昼時に本格的な勧誘がスタートしたようだが、やどけんには人が来ない! 同じ部屋で新歓活動を行っているESS(英会話のサークル)にはどんどん新入生が連れてこられていたのだが、610としてはそのようにして無理に(?)勧誘することもないなあと思うし、生き物に耐性の無い人を無理に引き込むことも無かろう。未来の勇者は自ずから現れるだろうと待っていても・・・なかなか来ない。

結局数名、中には一人で来た方もいたが生き物好きな新入生がやってきた。不思議なことに、今回は比較文化学類と芸術専門学群の割合が高く、「狙い目」の生物学類生・生物資源学類生が全然やってこなかった。比文に将来有望な青年がいたので彼には是非とも入会していただきたいところだ。おそらく生物学類生の中でも一名、高校時代に生物部に所属し、ゴミムシの同定がどうとか言っていた女学生が単身乗り込んできた。これは見込みがありそうだ。

新歓祭は早めに終わるので、やどけんは荷物を引き上げ解散。ただ、そのあとの打ち上げがあるのでいったん帰宅して夕食を食べに出かけることに。和装の610としては、このまま食事に行くのはさすがにきつかったので作業服に着替えることにする。

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明日はムカシトンボの羽化個体の撮影ができればいいですね。それから警察署に出頭して免許証の住所を更新しないと…  


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2013年04月07日

じゃあ、彼はいったいどこで羽化したんだ!

今朝は8時起床。外は嵐になっているのかと思いきや・・・風が吹きすさんでいるようだが、雨は止んでいるらしい。晴れ間も見えてきたので、ここはひとつムカシトンボを探してみようと思い立ち、支度をして宝篋山へ向かう。
行きは南風に乗って大変快適なサイクリングを楽しめたが、もちろん帰りは試練である。



さて宝篋山では昨晩の雨でそこここが水浸しになっていて、田んぼにも水が引かれたかのように見える。来年の今頃は菅平に行っているはずなので、この景色を楽しめるのも今年が最後。そう思うと若干切ない。

kojeeeさんから、神奈川や裏高尾ではすでにムカシトンボの羽化が始まっているとの情報を頂いたので、そろそろつくばでも見られるだろうと思い、当初は9日に確かめに行く予定だった。ところが、天気予報に反して雨が止んでいたのでいざ出向いてみたのだが、去年抜け殻を見つけたポイントをじっくり眺めてみても、見つかるのはニジュウヤホシテントウばかり。一応、去年その様子を観察できてはいるので、視界に入れば無意識のうちにでも発見できると思うのだが、羽化個体は愚か抜け殻さえも見つからなかった。ということはまだ羽化は始まっていないのだろうか。

1時間弱注視し続けても見つからないのなら、きっとまだなのだろう。そう結論付けて今日のところは撤退しようと沢から出た時に・・・目の前に1匹のトンボが現れた。ホソミオツネントンボもちらほら飛んでいたのだが、それとは違うのだ。まず、飛んでいる高さがイトトンボの勢力範囲内を逸脱している。それに、やたらにすばしっこい。そうとなれば、答えは一つ。
610の中では正体はほぼ分かっていたのだが、一縷の望みをかけてネットを用意。まだまだ本調子では無いようで、彼らにしては低いところを飛んでいたのだ。



そう、飛んでいたのは紛れもなくムカシトンボ! 羽化個体は見いだせなかったものの、すでに羽化は始まっているようだ。
翅が柔らかく、本調子でない原因は羽化してからそう日が経っていないからだということが分かる。後々のことを考えて―成熟個体のパトロールを撮影するために―リリースするのも一つの判断ではあったのだが、かなり早い時期に飛翔個体を発見した記録を残しておくのも悪くは無い。そう考えてこの個体は採集することにした。
それにしても、なぜもう飛翔していたのだろう。4/7と言えば、2年前に610が初めて宝篋山に足を踏み入れた翌日、ミヤマセセリを膝の上に載せて喜びに狂っていたあの日ではないか。この時には、まさかムカシトンボがいるなんて考えてもいなかったものだが…




それから「サラサの湿地」へ移動。実は2日前にS君と一緒にこの辺りを探検したのだが、その時は水が枯れていて若干物足りないものがあった。そのため、暴風一過の今日、ありありと水をたたえるこの湿地で一人心を清めたくなったのである。本日の宝篋山行は、むしろこちらがメインイベントである。やはり、森の中にいくつもの小川が流れている光景は異様で、かつ形容しがたい素晴らしさを感じる。ここは前述の4/7に初めて訪れ、その雰囲気の良さに息をのんだものだが、春の日差しを受けて滔々と水が流れていくその森の中に立っていると、言いようのない充足感に満ち満ちてくる。特に、胴長を履いて汗だくになりながら足を踏み入れる夏場、ここで小川に座り込み、その水で冷やした甘酒を飲むときなどはたまらない(´Д`)



さてこの湿地で物音が聞こえてきた。大きなクサガメがのそのそとやってきた。明日の新歓祭のために持って帰るのもありかな、と思ったのだが、持ち帰る余裕が無いのと、こうして手に持っている間にもいやがるカメの爪が痛かったので湿地に放してやる。するとどうだろう、あっという間に泥の中に潜って行ってしまった。その深さ数十センチメートル。ぬかるんでいるとはいえ、けっこう潜るものだなあ…

さて地獄の帰り道。歯向かい様のない向かい風が610を襲う!



ふと道路を見ると、先ほどとは違って小さなクサガメの甲羅が目に付いた。ロードキルでないことを祈って様子を観てみると生きている模様。逡巡した末、持ち帰りを決意。
実は去年の6月に拾った子亀がいたのだが、惨いことに死なせてしまったのだ。日光を当てなかったので甲羅がぶよぶよになってしまい、冬は全く食欲が無かった。にもかかわらず、また飼育を始めるのはいかがなものかとためらいがあったものの、今回はイモリと同居させず、カメはカメで独立に飼育すること、新居にはベランダがあるのでそこで日光浴をさせられることなどを遂行するものとして、また家族の一員として飼ってみることにしたのだ。
それにしても、Iさんがおっしゃっていたように、嵐の後になるとカメが良く見つかるなあ…

向かい風の中どうにか帰宅し、昼食後部室へ。ここでビラを作り印刷する作業をYさんと行う。彼女がすばらしいビラを作ってくれたおかげで、610がふざけて新歓ポスターを作らず彼女に一任しておけばよかったなあと激しく後悔させられたものだが、なにはともかく準備を終える。
だが問題はそれを配る人員が確保できるかだ。明日、新歓祭が行われるのだが、現やどけんメンバーでほぼ1日参加できるのが610を入れて2人しかいない! 屋内のブースには一人でもいればいいのだが、外で呼び込みを行う人が少ないのはあまり良くない。この状況はかつて610が高校の生研で味わったものに似ている。1年生の時には同期がおらず、一つ上の先輩が1人いるだけの絶望感が、今ここによみがえる!
お察しのとおり、610に呼び込みとかビラ配りが務まるわけがないため、彼はブースにこもりっきりになると思うのだが、それにしても数名で新歓祭に挑むのは中々に悲劇的だ。だから、610としては新歓活動に興味がなく、初めからやどけんに入部する気でいる「キチガイ」(これはほめ言葉です)が数名現れてくれることを願っているのだが…

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というわけで、明日は新歓祭。準備することは、部室から「収蔵品」を搬入するだけなのでそんなに困らないのですが、上に書いたように人手不足気味なのがネックです。それから、やたらと冷え込むことも…

まあ、とにかく新入生の登場に期待するしかありません。もちろん、2・3年生にも来てほしいものですが…  


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2013年04月06日

先の長い花粉との戦い

今朝は8時起床。すわ嵐の到来か、と思って外を眺めてみたが、おっとりとしている。なぜか本日が新入生の宿舎入居日となっているのだが、どうやら平穏に作業ができそうだ。
さて610はあるものを片付けてから身支度を整えて外へ。やんばるで採集したキノボリトカゲの飼育環境をそろそろ整えないと彼らが死んでしまいかねないので、まずはエサになりそうなヤブキリの幼虫を捕まえていく。
それにしても・・・610はつくばに来てからスギ花粉症に陥ってしまったようで、かなり悲惨な思いをしながら草むらを歩かねばならない。これまではイネ科花粉症を患っていたので、5月の中ごろから7月くらいまで死ぬ思いをしながら虫探しをしていたものだ。しからば、この先3か月近くも苦しまなければならないのだ…

苦行を終えてからやどけん部室に逃げ込み、トカゲたちの水槽を仕立て、温室に設置。彼らの飼育はかなり難しいようだが・・・せめて一冬は越させてみたい。
そのついでに、大東諸島で採集した生物の様子を観てみたのだが・・・ダイトウマメクワガタの幼虫が一匹残らずいなくなってしまった! これは共食いをしたのだろうか、あるいは近くにいたゴキブリたち(これもまた大量に捕まえてきてしまった)の餌食になったのだろうか…非常に残念だが、成虫は1匹フェードアウトしたものの4匹が生き残っているようで、彼らを大事にしていきたい。

帰宅後は、久々にニコニコ動画に入り浸る。私はヘビーユーザーではないので毎日のように観る動画がある、ということはないのだが、しばしば見入ってしまうことがある。

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明日は嵐のようなので、一日部屋で静養していようかと思いますが、嵐が過ぎ去る頃に新歓関係の仕事が…
まあ生き物の様子を観るためにも、部室に足繁く通うのは大事ですが。  


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2013年04月05日

坂があれば上るべし

確か7時くらいに起床し、やどけんの新歓ポスターを設置したりしてからS君と宝篋山へ向かう。いつもと違う道に行って見ようということになり、一番利用者が少なそうなコースから登山。S君はハチ屋で、始終網を振り回しては、610にとっては得体のしれない小さな蜂たちを集めていた。
この登山道は随分楽に山頂までたどり着けるのだが、あまり面白味が無いということで通い慣れた方面へ移動。ある予想外な生き物が発見されたところでその登場を待ってみたりもしたのだが、残念ながら現れず。ただ、今シーズン初ヘビ(ヤマカガシ)の目撃と、610的には宝篋山初採集のウスタビガの繭という収穫があったのでよかろう。

解散後、新歓祭に向けてとあるものを買い込む。一つ一つはかなり安いのだが、少々余計に買いすぎたのは否めず、けっこうな出費になってしまう。皆さんにとっては何の事だかお分かりにならないと思うが、新歓祭でそれをお披露目するのでお楽しみに(´Д`) また、当日にはブログでも紹介します。

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明日明後日は嵐が来るようなのでゆっくり部屋で過ごしたいものですが、そうもいかないものです。
嵐が来る前後に少々活動をしなければ…  


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2013年04月04日

泊まり込みokの博物館実習

今朝は6時起床。新居ではベットが窓のすぐわきにあり、なおかつカーテンが上手く設置できないので常時外の景色が部屋の中に漏れているのだが、どうやらここから漏れる光と、宿舎に常駐するカラスの騒ぎ声が目覚めに効果的な様だ。
支度を整えつつ、一日に拾った大量の本を少しだけ整理する。古本屋に売ってしまえばいいのに、と思うのだが、けっこうきれいな本が多数捨てられていたのだ。ただ、全部売ってしまうのは勿体ない。『罪と罰』とか、『人間失格』といったものは回収。

さて、観音崎自然博物館へ向かう。例によってつくば号で東京まで出る。そこで東海道線に乗り換えて横浜に行き、京急線に乗り換えて本線の終着駅、浦賀まで。ここからバスで博物館に向かう。






非常にのどかな時間が流れている。

さて博物館について、館長から博物館の紹介を受けたり、実習に関してのお話を聞く。日程はこちらの都合が良い時に決めても良いし、その上寝袋を持ち込んで博物館に寝泊まりしながら実習をしても良いとのこと。これはなかなか面白そうである。



面談が終わってから館内を見学。ミヤコタナゴがわんさかいる水槽は中々圧巻で、マツカサウオが随分しょんぼりしているように見えてかわいらしかった。

帰りは歩いて浦賀駅まで行ってみる。寄り道をしなければ30分位かかりそうだが・・・



こんなものを見つけてしまっては、船好きの610が道草を食わない訳がない。






これが浦賀の渡し船である。対岸までわずか数分ではあったが、「だいとう」以来の船を堪能する。

浦賀から横浜に向かい、ここでメガネのねじを締めてもらい、実家へ立ち寄る。当初は荷物を持ってすぐつくばっくしようと思っていたのだが、ここに来るまでに予想以上に時間がかかってしまったので夕食と入浴を済ませて秋葉原へ。本当はイニシエーションのためにも各駅停車でつくばっくしなければいけないのだが、逸郎さんの考えに反して快速を利用。流山おおたかの森当たりまでかなり混雑していて、田舎者の610にとってはただただ不愉快であったが、その間はずっと『ユダヤ人』を読む。北大東島でギリシャ神話を読んで以来、この辺の話に惹き込まれてしまっている。そういうわけで今はヘブル語初級の授業が楽しみになっているのだ。

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明日はS君と宝篋山で出かける予定です。  


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2013年04月03日

やはり、雨の時は部屋に居たいものだ

今朝は9時50分起床。例によって寒くて布団から出られないのだが、昨晩は薄い掛布団とタオルケットを導入した結果、寒さで寝られないという事態は避けられた。厳冬期に暖房が入ることを考えれば、これ以上布団を増やすことはなかろう。
今日は警察署へ出頭して免許証の住所を書き換えてもらう予定だったが、あまりの暴風雨っぷりに部屋のドアを開ける気力を完全に失う。仕方がないので書き溜めたブログを更新する。それにしても部屋が寒い…

さて、ようやく新たなtwinsが動き始めたので成績を確かめることができた。課題を放棄したプログラミングII以外は無事に合格し、3年生への進級が確かめられた。

さて、雨も止んだ夕方から2013年度第一回やどけんミーティングを開始したのだが・・・早々に新2年生の退部申告を受けてしまった。まあ、わざわざ部室にきて退く旨を申し上げてもらえる分だけ有難いのだが、もともと大所帯ではないやどけんにとっては痛手である。そして、メンバーが集まらない。春休みだから仕方がないのだろうか・・・
それはそうと、そろそろ沖縄で捕まえてきた生き物たちを仮住まいから解放させてあげたい。特にキノボリトカゲにとっては、あのタッパーの中は窮屈だろう。ただ、平均気温が15度前後の新居に持って行っても、死にはしないだろうが―実際、山原にいたころの最低気温が16~7℃だったことを思うと、彼らはこの程度なら耐えられるはず―まだ水槽内のレイアウトが整えられないのだ。

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明日は、博物館実習でお世話になる予定の観音崎自然博物館へ面接をしに出かけます。
そのついでに、実家に置き忘れた大東避行の標本を持ち帰ってこないと…  


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2013年04月02日

今年度も順調な出だし、火曜日の雨

610は只今、引っ越しとそれに付随する作業の真っ最中です。昨日、冷蔵庫という難敵を見事攻略しましたが、引越し先には鏡とトイレットペーパーと布団一式が無いという驚愕の事実に気が付き、昨晩は毛布一枚で震えながら夜を明かしたのでした。
で、本日は散らかりきった部屋を人が住める状況に整えました。2人部屋なので2部屋あると思っていましたが、実際はありました。しかし、そのうちの1つはトイレと物置で、ただっぴろい部屋が眼前に広がっていたのでした。
こちらは未改修棟なので何も敷いていない床の上で寝転ぶわけにもいかず、敷物も調達する必要があります。雨が降っているので、ゴミの山から見つけ出せ、かつ使えるのはごくわずか(ちなみに昨日最大の成果は敷布団!)。引越しにお金をかける概念から超越しきれていない610は、不本意ながらも買い出しに出かけたのでした(そのついでに住民票も移す)。

と、言うわけで、引越しをしていたことと、大東避行で長い間コンピューターをいじらなかったのでここ2日ほどブログを更新する手間を省いてしまいました。書いていない分は今晩あたりから埋めていければと思います。

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明日はやどけんの新歓ミーティングがあるので、それまでに収集品であふれかえっている部室を片付けないといけません。そうそう、免許証の住所変更もしておかないと…
  


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2013年04月01日

冷蔵庫を一人で4階まで運べるか

今朝は7時半起床、9時に入居受付を済まして新居のカギを手に入れ、ここからおよそ7時間、新居と旧居を往復すること約30回にて、全ての荷物を新居に運び込む作業を完了する。最も難航を極めた冷蔵庫は、上下2つの扉を取り外すことによって軽量化を図り、およそ30分の移動時間をかけて無事に搬入に成功。

さて引越し先の新居であるが、当初は二人部屋と聞いててっきり二つの部屋があるものだと思っていた。そのため、一つの部屋を展示室状態にしようかともくろんでいたのだが・・・実際に入り込んでみると、そこは確かに二部屋あった。ただ、一つの部屋は厠と物置が併設された薄暗い場所であり、610の構想は引越しを始める前に崩壊。
それはそれで仕方のないことだが、目の前にあるのは一人暮らしをするのにはあまりに広すぎる部屋。真っ先に脳裏をよぎるのは「寒さ」。暖房が機能しないこの時期、こんな部屋で寝かされては耐えられないのでは…おまけに、この部屋には学生宿舎から寝具の提供がないとのことである。610の手元にあるのは毛布が一枚…これはすなわち死を意味する。実際、この夜は寒さで寝付けなかったのであった。
ただ、新居のコインシャワーは旧居のものより高性能で、とても暖かかった。これは冬場でも充分使えるだろう。

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旅行から帰ってきて殆ど報告できていない「大東避行」であるが、せっかくなのでここでちょっとしたエピソードを紹介しておこう。

610は大東諸島にいた時、北大東島で2日ほど宿無しの状態を経験した。1日目は純粋に宿が取れなかったのだが、2日目は那覇へ戻る船が出港延期になったためである。幸いにも2日とも好天に恵まれ、さらに雨風をしのげる建物があったため大した苦労はせずに済んだのだが、日中は基本的にやることが無い。
そこで、ダイトウヒメハルゼミを探しに目星をつけた場所へ歩いて行くのだが、道中ある旅行者に声をかけられた。以上のことを説明すると、彼女もせっかくだからご一緒したいとのこと。まあ、来ないでくださいなんて言えないし、そもそも断る理由もなかったのだが、610が言うのも変だが、彼女には「変人」の空気が漂っている。結構暖かいのに長袖長ズボンで、それでもなぜか足元はサンダル。胸元まである長い髪は背中に一つに束ねられている彼女は、610と同じように―わたしは、頭皮を守るためだが―手ぬぐいを被っていて、やたらに古めかしいカメラを2機も(!)持っているのだ。

610は基本的に、誰かに対して身の上を質問することは稀である。今回も例によって何も聞かなかったのだが、彼女の方が自分からいろいろ話してくれた。青森出身で、2浪してある大学の文学部に合格し、思想の勉強を始めたのだが色々あって1年後に休学をして今に至っているという。ということは610と同年代らしい。
彼女は、610以上に孤独を愛しているらしく、大学・高校時代に友達と言える存在は一人もいなかったという。自分の考えを持たず、流行に流されていくだけの人が大嫌いだといい、彼女の身の回りにはそんな人たちばかりがいたらしい。でも、中島義道のように(!)自己表現ができる訳でもなく、最低限度の関わりを持った高校時代を過ごしてきたという。高校時代から山のように本を読んできたが、浪人時代もその量が衰えることが無かったらしい。そのため2浪することになったが、結果として今の自分があるのだから後悔はしていないという。
だが、せっかく苦労して入った大学で出会った学生たちは、確かに優秀かもしれないが、彼女が思っていた以上に「からっぽ」の人が多かったようで、そんな彼らと同じ立場にあることが嫌で嫌で仕方がないという。夏休みを過ぎたころから、髪を染めたりビッグフレームというでかいメガネをかける同期が増えていったことは彼女の理解の範疇を超えていたらしい。ここまでは610も強く賛同できる―実際、年の近い若者がどうしてこうも同じような姿恰好をしているのだろうか分からぬ―が、圧巻なのはここから。

彼女は、このような危険思想とは裏腹に端正な顔立ちをしている(もちろん、化粧なんてしたことが無いと仰っていたが)。それが原因だと本人は思っていないようだが、内実を知らぬ考えの浅い男どもから何度か見え透いたお誘いを受けたらしい。なかでも、大学生になってようやく携帯電話(スマートフォンは拒否したらしい)を持ち始めたのだが、入学早々のオリエンテーションや同じ学部の集まり等でメールアドレスを交換した男子学生からたびたびメールをもらうようになったという。その人は一目見た時から「近寄りたくもない」見た目をしていたとのことだが、だんだん個人的なことを聞き出すようになってきたという。「今何してるの?」「どこにいるの?」といった幼稚なものから、「○○の授業って取ってる?」「明日の○○って休講だよね?」といったメールで聞く意味も無いようなことを、毎日のように送ってきた。こういうのは適当に答えたが、「○○のあと昼ごはん一緒に食べない?」とか「ちょっと聞きたいことがあるから図書館に来てもらえる?」というものもあって、これらは適当にでっち上げて何とか会わないようにしたらしい。それからもいろいろとメールが来て、しまいには好意をほのめかすものもあったそう。あまり詳しくは教えてくれなかったが、結局最後に怒りを抑えつつも激しい長文を送り付け、すべての元凶となったケータイは川へ投げ捨てて解約してしまったらしい。

610は、どことなく自分と似た考えを持っている彼女に共感を覚えつつも、どうしてこんなことを語ってくるのか疑問を抱いていた。ひとが嫌いならこういったことを誰かに伝える必要なんてないのでは…
「あなたには、何かオーラというか、只者ならぬ雰囲気を感じるのです」と突然言い放ったのには、まあ仰天とまではいかないが意外な切り出しに驚かされた。旅行中610はメガネが落ちないよう紐をつけていたのだが、彼女はメガネチェーンを付けた若い人を生まれて初めて見たらしく―ちなみに、610も未だかつてメガネチェーンを付けた若者を見たことが無い―それがこの辺境の島だったからある種の確信を抱いたのだという。彼女の洞察はまあまちがっているまい(´Д`) 610もそれなりに自分の考えを話したのだが、こんな出会いがあるものだとはつゆほども思っていなかったために変な感じがする。

さて、結局ヒメハルゼミは見つからなかったので610は野宿の場所へと戻ることにするが、その内実を話したところ流石の彼女も驚いてしまった。旅行の経験があまり無いようで、ネットカフェや高速バスで移動費・宿泊費を浮かせるという手法も知らなかったらしい(もちろん彼女は飛行機でやってきた)。興味深いそうでこちらにもついてきてしまったのだが、610の昆虫のストックに目が釘付け。
彼女の実家は山や田んぼに囲まれた田舎で、小さいころから生き物に慣れ親しんだという。また彼女はスケッチが得意で、小学校の自由研究には虫の標本とスケッチを出したり、受験勉強の息抜きに、散歩で見つけた虫やカエルを家に持ち帰っては眺めまわしたりスケッチをしていたらしい。実際スケッチブックを見せてもらったが、羨ましいばかりの腕前である。
ダイトウオオコウモリは観察したか聞いてみたところ、まだとのこと。孤独は好きでも、一人で暗い中歩くのは苦手らしい。ということで、夜になったら一緒に探しに行くことにして、海を見ながらいろいろな話をする。

彼女は周りの学生達に失望して休学したなどと先ほど言っていたのだが、どうやら休学の原因はこれだけではないらしい。
将来設計にひどく悩んでいるようで、自分が就職などできるわけないが、だからと言って研究の道に進んでも先が見えない。そもそも自分がやりたいのは思想というより文学的な研究なのではないのか、ただどちらにしても一寸先は闇。こんなことを考えながら学生生活が送れるとは思えなかったので休学を申し込んだのだが、あっという間に1年が過ぎてしまった。考えは全然まとまらないままここまで来てしまったが、このままだともう1年休学しないとダメだろう。けれども、最後の決断を下す前に少し心に安らぎを得たい。休学中、図書館でアルバイトをしていたので、そのお金をはたいて北大東に来て今にいたるのだという。
いやはや、何とも生きていくのが大変そうである。実際言葉の端々に悲壮さがにじみ出ているのだが、その中にもまだ一縷の希望を抱き続けているようで、その語る表情は何とも凛としている。だが、自分を育ててくれた親のことになると一転、涙を流し始めた。こんな自分を育ててきてくれた両親にはとても申し訳ない気持ちでいっぱいだという。610はどうフォローすればいいのか分かるわけもなく何も話せなかったのだが、そんな中、大粒の涙を目にたたえる彼女の美しさに心を射抜かれたことを悔いずにはいられなかった。これでは、ケータイ破壊男と同じ穴の貉ではないか。610はこのまま、水深数千メートルの大東の海に沈められてしまう…
それにしても、今まで誰の前でも泣く姿なぞ見せてこなかった彼女が、こうして私の前で嗚咽を漏らしているのだろうか…

呆然としながら、落ち着きを取り戻した彼女はつづけた。自分の生い立ちや考え、悩み事について他人に話したのは初めてのことだという。話していくうちに、なんだかよく分からない気分になって、どうしたらいいのか分からなくなり、涙が出てきたそうだ。そしてこう言った。

「私はきっと、610さんに心を許してしまったのでしょう。もしかして、これは恋なのかもしれません。
今後、610さんのような人に出会えるかどうかは分かりませんが、その可能性はとても低いでしょう。でも、仮に出会えたとしても、今回のように強い気持ちに心を揺さぶられるようなことがあるとは思えないですし、これほどまでに自分のことを打ち明けることもないでしょう。
ダメならダメとはっきり言ってくださって結構です。この気持ちが簡単に覚めるかは分かりませんが、一生に一度だけでも、人を好いて身を焦がす思いができただけでも610さんに感謝しないといけません。
ああ、もたもたしてちゃいけないですよね。要望は簡潔に申し上げないと。610さん、私を恋人にしてくれませんか!」

なんと悩ましい申し出だろう。610だって、このように自分の考えを持ち、孤独を愛する清楚な女性に出逢えるとは思えないし、そもそも話しかけられること・話をすることも無かろう。そもそも「舞台」が北大東島という辺境の孤島であること、船が予定より1日延びたことなど、色々な要素が絡み合って今に至っているのである。因縁を感じないわけにはいかない。

そこで610はこう答えた。  続きを読む


Posted by Impulse610 at 06:10Comments(0)