2013年04月07日

じゃあ、彼はいったいどこで羽化したんだ!

今朝は8時起床。外は嵐になっているのかと思いきや・・・風が吹きすさんでいるようだが、雨は止んでいるらしい。晴れ間も見えてきたので、ここはひとつムカシトンボを探してみようと思い立ち、支度をして宝篋山へ向かう。
行きは南風に乗って大変快適なサイクリングを楽しめたが、もちろん帰りは試練である。



さて宝篋山では昨晩の雨でそこここが水浸しになっていて、田んぼにも水が引かれたかのように見える。来年の今頃は菅平に行っているはずなので、この景色を楽しめるのも今年が最後。そう思うと若干切ない。

kojeeeさんから、神奈川や裏高尾ではすでにムカシトンボの羽化が始まっているとの情報を頂いたので、そろそろつくばでも見られるだろうと思い、当初は9日に確かめに行く予定だった。ところが、天気予報に反して雨が止んでいたのでいざ出向いてみたのだが、去年抜け殻を見つけたポイントをじっくり眺めてみても、見つかるのはニジュウヤホシテントウばかり。一応、去年その様子を観察できてはいるので、視界に入れば無意識のうちにでも発見できると思うのだが、羽化個体は愚か抜け殻さえも見つからなかった。ということはまだ羽化は始まっていないのだろうか。

1時間弱注視し続けても見つからないのなら、きっとまだなのだろう。そう結論付けて今日のところは撤退しようと沢から出た時に・・・目の前に1匹のトンボが現れた。ホソミオツネントンボもちらほら飛んでいたのだが、それとは違うのだ。まず、飛んでいる高さがイトトンボの勢力範囲内を逸脱している。それに、やたらにすばしっこい。そうとなれば、答えは一つ。
610の中では正体はほぼ分かっていたのだが、一縷の望みをかけてネットを用意。まだまだ本調子では無いようで、彼らにしては低いところを飛んでいたのだ。



そう、飛んでいたのは紛れもなくムカシトンボ! 羽化個体は見いだせなかったものの、すでに羽化は始まっているようだ。
翅が柔らかく、本調子でない原因は羽化してからそう日が経っていないからだということが分かる。後々のことを考えて―成熟個体のパトロールを撮影するために―リリースするのも一つの判断ではあったのだが、かなり早い時期に飛翔個体を発見した記録を残しておくのも悪くは無い。そう考えてこの個体は採集することにした。
それにしても、なぜもう飛翔していたのだろう。4/7と言えば、2年前に610が初めて宝篋山に足を踏み入れた翌日、ミヤマセセリを膝の上に載せて喜びに狂っていたあの日ではないか。この時には、まさかムカシトンボがいるなんて考えてもいなかったものだが…




それから「サラサの湿地」へ移動。実は2日前にS君と一緒にこの辺りを探検したのだが、その時は水が枯れていて若干物足りないものがあった。そのため、暴風一過の今日、ありありと水をたたえるこの湿地で一人心を清めたくなったのである。本日の宝篋山行は、むしろこちらがメインイベントである。やはり、森の中にいくつもの小川が流れている光景は異様で、かつ形容しがたい素晴らしさを感じる。ここは前述の4/7に初めて訪れ、その雰囲気の良さに息をのんだものだが、春の日差しを受けて滔々と水が流れていくその森の中に立っていると、言いようのない充足感に満ち満ちてくる。特に、胴長を履いて汗だくになりながら足を踏み入れる夏場、ここで小川に座り込み、その水で冷やした甘酒を飲むときなどはたまらない(´Д`)



さてこの湿地で物音が聞こえてきた。大きなクサガメがのそのそとやってきた。明日の新歓祭のために持って帰るのもありかな、と思ったのだが、持ち帰る余裕が無いのと、こうして手に持っている間にもいやがるカメの爪が痛かったので湿地に放してやる。するとどうだろう、あっという間に泥の中に潜って行ってしまった。その深さ数十センチメートル。ぬかるんでいるとはいえ、けっこう潜るものだなあ…

さて地獄の帰り道。歯向かい様のない向かい風が610を襲う!



ふと道路を見ると、先ほどとは違って小さなクサガメの甲羅が目に付いた。ロードキルでないことを祈って様子を観てみると生きている模様。逡巡した末、持ち帰りを決意。
実は去年の6月に拾った子亀がいたのだが、惨いことに死なせてしまったのだ。日光を当てなかったので甲羅がぶよぶよになってしまい、冬は全く食欲が無かった。にもかかわらず、また飼育を始めるのはいかがなものかとためらいがあったものの、今回はイモリと同居させず、カメはカメで独立に飼育すること、新居にはベランダがあるのでそこで日光浴をさせられることなどを遂行するものとして、また家族の一員として飼ってみることにしたのだ。
それにしても、Iさんがおっしゃっていたように、嵐の後になるとカメが良く見つかるなあ…

向かい風の中どうにか帰宅し、昼食後部室へ。ここでビラを作り印刷する作業をYさんと行う。彼女がすばらしいビラを作ってくれたおかげで、610がふざけて新歓ポスターを作らず彼女に一任しておけばよかったなあと激しく後悔させられたものだが、なにはともかく準備を終える。
だが問題はそれを配る人員が確保できるかだ。明日、新歓祭が行われるのだが、現やどけんメンバーでほぼ1日参加できるのが610を入れて2人しかいない! 屋内のブースには一人でもいればいいのだが、外で呼び込みを行う人が少ないのはあまり良くない。この状況はかつて610が高校の生研で味わったものに似ている。1年生の時には同期がおらず、一つ上の先輩が1人いるだけの絶望感が、今ここによみがえる!
お察しのとおり、610に呼び込みとかビラ配りが務まるわけがないため、彼はブースにこもりっきりになると思うのだが、それにしても数名で新歓祭に挑むのは中々に悲劇的だ。だから、610としては新歓活動に興味がなく、初めからやどけんに入部する気でいる「キチガイ」(これはほめ言葉です)が数名現れてくれることを願っているのだが…

~・~・~

というわけで、明日は新歓祭。準備することは、部室から「収蔵品」を搬入するだけなのでそんなに困らないのですが、上に書いたように人手不足気味なのがネックです。それから、やたらと冷え込むことも…

まあ、とにかく新入生の登場に期待するしかありません。もちろん、2・3年生にも来てほしいものですが…  


Posted by Impulse610 at 18:10Comments(0)