2012年05月28日

あなたは何を集めますか?

5時起床。ロシア語の課題として、形容詞の説明が書かれたロシア語のテキストと格闘する。610は1年間ロシア語を勉強してきたが、文法はまだまだ初歩的なことしか学んでおらず、練習問題を解いてくるという形式ではなかったし宿題も大して課されなかったので、先生曰く上級編のテキストに取り掛かるのは相当な苦行である。

1限 古典に学ぼう!:日本と東洋世界
おくの細道について。海外に出れば日本の大学を出たとみなされ、それ相応の教養があると思われるので俳句の説明くらいはできないと情けないよ、というのは同感できる。直接外国の人に説明する立場に立ったことは無いのだが、去年の異文化と英語の授業で(会話力不足も相まって)いかに自分の国の文化を知らないかということを体験した身には「そうだそうだ」と思えるのではあるが、そうかといって自分から勉強しようという意欲が湧かないとは馬鹿である。
さて俳句は海外で高い評価を受けているようだが、これはヨーロッパでは詩の評価が高く(ことばのエッセンスを凝縮したものであるから)、五七五の形式が世界で一番短いということで、世界の人たちは勝手に素晴らしいと思い込んでいるのだという。これを訳出するのはまあ大変なことだが(古池に飛び込むかはずは何匹?)、外国人相手に話すのが面倒になった際の処世術(音がしないから聞こえるのだ!)は知っておいて損はないだろう。それから、筑波が連歌の故郷だということは初耳。

2~3限 博物館学Ⅰ
前半は「人に言われて忘れられない言葉ってありますよね」から始まり、古文書は習えば9割方読めるようになる、世田谷区民なら知っている岡本黄石のこと(知ってますか?)、一つの博物館で同じテーマで2度3度と展覧会を開くには地域住民の理解がいること、昔の人は「布」に対する意識が全く違ったであろうこと(今の人たちは破れた靴下をもう一度縫うだろうか?)、水の無い水族館のこと(魚の形をした醤油刺しの形態分類)、回想法などなどのお話を聞く。古文書の読解も出来たら世界が広がるだろうなあ。

クラ代会では議案の確認や過去問整理について話しあう。

後半は博物館の資料論。標本の説明において、例として引き合いに出されるに違いない昆虫が一切触れられなかったことは意外で、人文系の人からすればさして重要視していないのだろうかと気になる。久々に見かけたカワセミのハンティングを借景にして過ごすひと時は何とも眠くなるものだ。

4限 東洋思想
インド最古の文献たるリグヴェーダに登場する神々は、日本へ仏教が伝わる段階で当然経典とともに伝来しており、その絵画や屏風絵などが紹介され、リグヴェーダがちょっと身近に感じる。思想系の勉強は今まで皆無に等しいせいか、なんだかイメージをうまく言葉に変換できないのだが、数千年前に興った文化が今なおインドで伝わっていることや、それが形を変えて日本にも伝来していること、サンスクリット語の文法体系が西欧の言語と似通っていること、等々聞いているとかなり面白い。
ちょうど授業を聞いている頃に雷神Indraが暴れ出した。

5限 
Indraの暴れている最中、やどけん部室に前もって運び込んでいたチュウジョウムシを取り出してから、町田研出身でガロアムシの研究をされているUさんのもとに伺う。引き換え?で筑波山産のガロアムシ幼虫を頂いてから、ガロアムシ研究の現状と展望をお教えいただいたり、町田研でのプロジェクトや面白い研究についてなどの話を伺い、なかなか刺激になる。つくばにいるうちに、茨城県内のガロアムシの産地をできるだけ開拓していきたい気分になる。
話が若干逸れるようだが、言語の話でも盛り上がる。例によって610がロシア語を習っていることを紹介したが、日本では昆虫の産地情報が邦文誌に日本語で書かれていることを引き合いにして、こういう情報が埋もれてしまうものなので、他国のことばを知っているといいことがあるはずだということや、知る人ぞ知るイシイムシの記載論文の一節にラテン語表記が記載されているという、今やっているラテン語の勉強が役に立ちそうな具体例も教えていただき意識が高まる。
日本でも(というより世界的にも?)数少ないガロアムシの研究者とお話ができたのはとても嬉しいことだ。実際個人的に研究を開始する余裕もアイデアもないのだが、今後もガロアムシの採集などでご一緒出来れば(安全面やモチベーションのことも考慮して)いいなあ・・・

6限 応用ロシア語会話
朝のうちにやり終えた課題のほかにもいくつかタスクは分散していて、それ自体は時間を見つけて少しずつ潰しておいたのだが、そのつぶし方がいい加減で、今日はそれを含めても発言は間違いだらけ。610は受講者の中でロシア語力が一番劣っているのは明らかで、出来ないこと、知らないことに関してはあまりコンプレックスを感じることが無いのだが、すでに習っていることを運用できない点、文章を見落として間違えるなどロシア語の問題以前でしくじってしまうことに対しては非常に情けない気持ちにさせられる。それにいつまでたっても単語を覚えようとしない姿勢に対しても、どうしてこう出来ないなりの努力をしようとしないのか。意識の高さと実際の行動との乖離が甚だしいことにいら立ってしまうのだが、実際には100%ロシア語だけに徹することもできず、なかなか厄介なことでもある。
特に文法の規則性や格変化を咄嗟に口ずさめないのは、知識としては知っているというのにうまく活用できない点で無性に腹立たしくもやるせない。

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明日は火曜日ですが、天候はどうなることでしょう。午前中は晴れても、今日みたいな雨が降れば「火曜日は雨の日」の確信が強まるだけです。
それからたびてつミーティングではしおりを作らないといけないのですが、これがけっこう時間を食います。22時までに風呂を済ませて寝る体制に入りたいのですが、無理かなあ…  


Posted by Impulse610 at 06:10Comments(0)